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公正証書遺言の証人が遺言執行人に?兼任の可否と注意点を解説

2024-11-27
目次

公正証書遺言を作成するとき、「証人」と「遺言執行人」という言葉が出てきますよね。「この二つの役割って、同じ人にお願いしてもいいのかな?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。大切な遺言を確実に実現するためにも、それぞれの役割をしっかり理解しておくことが重要です。この記事では、公正証書遺言の証人は遺言執行人になれるのか、そして兼任する場合のメリットや注意点について、わかりやすく解説していきますね。

結論:公正証書遺言の証人は遺言執行人になれます!

さっそく結論からお伝えしますと、公正証書遺言の証人が遺言執行人を兼任することは、法律上まったく問題ありません。 法律では、証人が遺言執行人になることを禁止する規定はないんです。ですから、遺言を作成する際に立ち会ってくれた証人に、亡くなった後の手続きである遺言執行もお願いすることは可能です。ただし、誰でも証人や遺言執行人になれるわけではなく、それぞれに「なれない人」の条件が定められています。その点をしっかり押さえておくことが大切ですよ。

まずはおさらい!「証人」と「遺言執行人」の役割の違い

「証人」と「遺言執行人」、どちらも遺言に関わる重要な役割ですが、具体的に何をする人なのでしょうか?混同しないように、まずはそれぞれの役割の違いをはっきりさせておきましょう。

役割 公正証書遺言の証人
主な仕事 遺言者が自分の意思で、正常な判断能力のもと遺言を作成したことを証明し、手続きが正しく行われたことを見届ける。
活動するタイミング 遺言書の作成時
必要な人数 2名以上
役割 遺言執行人
主な仕事 遺言者が亡くなった後、遺言書の内容通りに相続財産の名義変更や解約、引き渡しなどの手続きを行う。
活動するタイミング 遺言者が亡くなった後(相続開始後)
必要な人数 1名以上(複数名も可)

このように、証人は「遺言作成の正当性を証明する」役割、遺言執行人は「遺言内容を実現する」役割と、活動するタイミングも内容もまったく異なるんですね。

証人が遺言執行人になれないケースはある?

証人と遺言執行人は兼任できますが、「そもそも証人になれない人」や「遺言執行人になれない人」が存在します。この条件に当てはまる場合は、もちろん兼任することもできません。それぞれの条件を確認してみましょう。

公正証書遺言の証人になれない人(証人欠格者)

民法第974条で定められている、証人になれない人は以下の通りです。遺言の内容に利害関係がある人は、客観的な立場で証明することが難しいため、証人から除外されています。

  • 未成年者
  • 推定相続人(相続人になる予定の人)
  • 受遺者(遺贈によって財産を受け取る人)
  • 上記、推定相続人と受遺者の配偶者および直系血族(祖父母、親、子、孫など)
  • 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記および使用人

ご家族や親戚の多くは「推定相続人」などに該当するため、証人にはなれないケースがほとんどです。

遺言執行人になれない人(遺言執行者欠格者)

一方で、遺言執行人になれない人は民法第1009条で定められています。こちらは証人の条件よりもシンプルです。

  • 未成年者
  • 破産者

ポイントは、「推定相続人」や「受遺者」は遺言執行人にはなれるという点です。財産を受け取るご家族が遺言執行人になることは、実際によくあるケースなんですよ。これらの条件を踏まえると、「証人になった人(利害関係のない第三者など)が、未成年者や破産者でなければ、遺言執行人を兼任できる」ということになります。

証人と遺言執行人を同じ人が兼任するメリット・デメリット

証人と遺言執行人を同じ人に頼むことには、良い面もあれば、注意すべき点もあります。両方を理解した上で、誰に任せるか判断することが大切です。

兼任するメリット

手続きがスムーズに進みやすい
遺言書の作成経緯や遺言者の想いを間近で見ているため、遺言執行の手続きをスムーズに進めやすいという利点があります。特に、遺言作成のサポートから関わった専門家であれば、財産内容も把握しているため、相続開始後の手続きが非常に円滑です。

依頼の手間が省ける
証人と遺言執行人を別々に探して依頼する手間が省けます。特に専門家にお願いする場合、窓口が一つで済むため、相談や連絡がシンプルになります。

兼任するデメリットと注意点

専門知識がないと手続きが滞る可能性
友人や知人に証人と遺言執行人の両方を依頼した場合、その方に法律や手続きの専門知識がないと、いざ相続が始まったときに手続きが滞ってしまう恐れがあります。預貯金の解約や不動産の名義変更(相続登記)は、必要書類も多く複雑です。

責任が重く、トラブルに巻き込まれるリスク
遺言執行者は、他の相続人から問い合わせを受けたり、ときには反対されたりすることもあります。中立的な立場で、責任をもって職務を遂行する必要があるため、精神的な負担が大きくなる可能性があります。

情報漏洩のリスク
信頼関係が不十分な人に依頼すると、遺言作成時に知った内容や、遺言執行で扱う個人情報が外部に漏れてしまうリスクもゼロではありません。

誰に頼むのがベスト?証人・遺言執行者の依頼先

では、具体的に誰に依頼するのが良いのでしょうか。依頼先ごとの特徴と費用の目安をまとめました。

依頼先 特徴と注意点
弁護士・司法書士などの専門家 守秘義務があり、法律や手続きの知識も豊富なので最も安心です。中立的な立場で円滑に手続きを進めてくれます。相続トラブルの可能性がある場合は弁護士が適任です。
公証役場で紹介してもらう 適当な証人が見つからない場合、公証役場で紹介してもらうことも可能です。ただし、紹介されるのは「証人」のみで、「遺言執行人」は別途探す必要があります。
信頼できる知人・友人 費用を抑えられる可能性がありますが、上記で述べたようなデメリットや責任の重さを十分に理解してもらった上で依頼する必要があります。

専門家に証人を依頼する場合の費用は、1人あたり1万円前後が相場です。遺言書の作成サポートとセットになっていることも多く、その場合は全体で10万円~30万円程度が目安となります。遺言執行の報酬は、遺産総額の1%~3%程度が一般的ですが、最低報酬額(例:30万円)が設定されていることが多いです。

まとめ

今回は、公正証書遺言の証人が遺言執行人になれるかについて解説しました。最後にポイントを振り返ってみましょう。

  • 公正証書遺言の証人と遺言執行人の兼任は可能です。
  • ただし、それぞれ「なれない人(欠格者)」の条件があり、それに該当する人は兼任できません。
  • 兼任を依頼する場合、手続きのスムーズさや守秘義務、専門性の観点から、弁護士や司法書士などの専門家に依頼するのが最も安心でおすすめです。
  • 信頼できる知人に依頼する方法もありますが、責任の重さや手続きの複雑さを考慮して慎重に判断しましょう。

遺言は、ご自身の最後の想いを託す大切なものです。その想いを確実に実現するためにも、証人や遺言執行者選びは慎重に行いましょう。もし誰に頼めばよいか迷ったら、一度専門家に相談してみてくださいね。

参考文献

公正証書遺言の証人と遺言執行人に関するよくある質問

Q.公正証書遺言の証人は、遺言執行人になれますか?

A.はい、なれます。公正証書遺言の証人が遺言執行人を兼任することは、法律上禁止されていません。

Q.なぜ証人と遺言執行人を兼任できるのですか?

A.遺言の「証人になれない人(欠格事由)」と「遺言執行人になれない人(欠格事由)」の条件が異なるためです。証人が遺言執行人の欠格事由に該当しなければ兼任できます。

Q.証人と遺言執行人を同じ人が務めるメリットは何ですか?

A.遺言作成の経緯や内容をよく理解している人が執行することで、相続手続きがスムーズに進みやすいというメリットがあります。また、人選の手間を省けることも利点です。

Q.証人と遺言執行人を兼任する場合の注意点はありますか?

A.遺言執行には法的な知識と手間がかかるため、負担が大きくなる可能性があります。また、特定の相続人と利害関係が深い人が就任すると、他の相続人とトラブルになるリスクも考慮すべきです。

Q.そもそも公正証書遺言の証人になれないのはどんな人ですか?

A.未成年者、推定相続人、受遺者(遺言で財産をもらう人)、およびこれらの配偶者や直系血族は証人になることができません。

Q.では、遺言執行人になれないのはどんな人ですか?

A.未成年者と破産者は遺言執行人になることができません。これらに該当しなければ、相続人や専門家など、誰でも遺言執行人になることができます。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
電話番号
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。

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