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卒塔婆とは?立てる意味や費用、宗派による違いまでわかりやすく解説

2025-01-31
目次

お墓参りに行くと、お墓の周りに建てられている細長い木の板を目にしたことはありませんか?あれは「卒塔婆(そとば)」、または「塔婆(とうば)」と呼ばれるものです。故人様を供養するための大切なものですが、「どんな意味があるの?」「費用はいくらくらい?」「いつ立てるもの?」など、意外と知らないことが多いかもしれませんね。この記事では、そんな卒塔婆に関するさまざまな疑問に、優しく丁寧にお答えしていきます。

卒塔婆とは?その由来と意味を解説

卒塔婆とは、故人様やご先祖様の冥福を祈る「追善供養(ついぜんくよう)」のために、お墓の後ろなどに立てる文字が書かれた木の板のことです。この卒塔婆を立てること自体が、仏教において「善い行い」とされており、故人様への供養になると考えられています。

卒塔婆の語源と歴史

卒塔婆のルーツは、古代インドのサンスクリット語「ストゥーパ」にあります。これは、お釈迦様のご遺骨(仏舎利)を納めた塔のことを指し、人々が礼拝する対象でした。この「ストゥーパ」という言葉が中国に伝わった際に「卒塔婆」という漢字が当てられ、日本にも伝来しました。
日本では、奈良時代や平安時代に立派な五重塔などが建てられましたが、誰もが簡単に塔を建てることはできません。そこで、時代とともに形が簡略化され、石でできた「五輪塔(ごりんとう)」が作られるようになり、さらにそれが庶民でも供養ができるようにと、現在のような木の板の形になったと言われています。

卒塔婆を立てる「追善供養」という考え方

卒塔婆を立てる最も大きな目的は「追善供養」を行うためです。追善供養とは、この世に生きている私たちが善い行いをすることで、その功徳(くどく)を故人様に送り、故人様がより良い世界へ生まれ変わる手助けをするという考え方です。そして、その善い行いは巡り巡って自分自身にも返ってくるとされています。
つまり、卒塔婆を立てるという行為は、故人様を想う私たちの気持ちを形にし、あの世へ届ける「お手紙」のようなもの、と考えると分かりやすいかもしれませんね。

卒塔婆の形と書かれている文字の意味

卒塔婆の上部がギザギザと特徴的な形をしているのは、先ほどお話しした「五輪塔」を模しているためです。この形は、仏教で宇宙を構成するとされる5つの要素「空・風・火・水・地」を表しています。
また、卒塔婆に書かれている文字にも、それぞれ大切な意味が込められています。宗派やお寺によって多少異なりますが、一般的には以下のような内容が書かれています。

書かれている内容 意  味
梵字(ぼんじ) サンスクリット語を表記するための文字で、「空・風・火・水・地」などを表す文字や、供養日にちなんだ仏様を表す文字が書かれます。
戒名(かいみょう) 故人様が仏様の弟子になった証として授けられる名前です。
命日 故人様が亡くなられた年月日が書かれます。
経文(きょうもん) 宗派ごとの経典から、故人様の供養に関する一節が書かれます。
施主名(せしゅめい) その卒塔婆を立てた方(依頼主)の名前です。「〇〇家」とすることもあります。
供養年月日 法要を行い、卒塔婆を立てた年月日が書かれます。

卒塔婆の種類にはどんなものがある?

一般的に卒塔婆というと、お墓の後ろに立っている長い板を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はいくつか種類があります。代表的なものをご紹介しますね。

板塔婆(いたとうば)

最もよく見かけるのが、この板塔婆です。厚さが1cmほどで、長さは60cmから180cmくらいまでさまざまなサイズがあります。年忌法要やお盆、お彼岸など、さまざまな供養の際に用いられる、最も一般的な卒塔婆です。

経木塔婆(きょうぎとうば)

経木塔婆は、厚さ1mmほどの薄い木で作られた小さな卒塔婆です。長さは20cmから40cm程度で、特に関西地方でよく用いられます。ご先祖様の精霊を迎える棚に置いたり、川に流して供養する「水回向(みずえこう)」に使われたりすることから、「水塔婆(みずとうば)」とも呼ばれています。

その他の卒塔婆

他にも、角塔婆(かくとうば)や七本塔婆(ななほんとうば)など、特定の法要や地域で使われる特殊な卒塔婆もあります。例えば、お墓を新しく建てた際の開眼供養や、納骨式などで使われることがあります。

卒塔婆を立てたいときの手順と費用

それでは、実際に卒塔婆を立てたいと思ったときは、どうすればよいのでしょうか。依頼方法から費用まで、具体的な手順を見ていきましょう。

卒塔婆はいつ、誰に依頼するの?

卒塔婆を立てるタイミングに厳密な決まりはありませんが、多くの場合、以下のような節目の法要に合わせて依頼します。

  • 年忌法要(一周忌、三回忌など)
  • お盆
  • お彼岸
  • 納骨式
  • 開眼供養

依頼する先は、お墓があるお寺(菩提寺)や、霊園の管理事務所です。法要の日程が決まったら、なるべく早めに(できれば1週間前までに)連絡をしてお願いしましょう。お坊さんが一枚一枚手書きで準備してくださるため、直前の依頼だと間に合わない可能性があります。
依頼する際には、「誰の供養のために立てるのか(故人様の戒名など)」と「誰が立てるのか(施主名)」を正確に伝えます。

卒塔婆料の費用相場と渡し方

卒塔婆を依頼する際には、「卒塔婆料」または「塔婆代」をお渡しします。費用はお寺や地域によって異なりますが、1本あたり3,000円から10,000円程度が一般的な相場です。
お渡しする際は、お金をそのまま手渡すのではなく、白い無地の封筒か、水引のない不祝儀袋に入れます。表書きは、上段に「御塔婆料」または「塔婆代」と書き、下段に施主の氏名をフルネームで記入します。法要の際に渡す場合は、法要のお布施とは別の封筒に用意して渡すのが丁寧なマナーです。

古くなった卒塔婆の処分方法

卒塔婆は木でできているため、雨風にさらされるうちに古くなっていきます。古くなった卒塔婆はどのように扱えばよいのでしょうか。

処分のタイミング

卒塔婆は立てた時点での供養、つまり「その日の善行」という意味合いが強いため、法要が終わればすぐに処分しても問題ないとされています。しかし、実際には次のお参りや新しい卒塔婆を立てるタイミングまで、そのままにしておくことが多いようです。
特に決まりはありませんが、卒塔婆立てがいっぱいになったり、文字が読めなくなったり、朽ちて倒れそうになったりしたら、処分を考えると良いでしょう。

具体的な処分方法

古い卒塔婆を自分で燃やしたり、一般ゴミとして出したりするのは避けましょう。多くのお寺や霊園には、「古塔婆置き場」や「古札納所」といった古い卒塔婆を納める場所が設けられています。そこに納めておけば、お寺が適切な時期にお焚き上げをしてくださいます。
どこに置けばよいかわからない場合は、お寺や霊園の管理者に尋ねてみてくださいね。

宗派による卒塔婆の違い

これまでご説明してきた卒塔婆ですが、実は仏教のすべての宗派で用いられるわけではありません。特に大きな違いがあるのが浄土真宗です。

浄土真宗では卒塔婆を立てない理由

浄土真宗では、原則として卒塔婆を立てる習慣がありません。これは、浄土真宗の教えに理由があります。
浄土真宗では、「人は亡くなると、阿弥陀仏の本願力によって、すぐに極楽浄土に往生して仏になる」と考えられています。そのため、この世に生きる者が故人のために善行を積んで冥福を祈る、という「追善供養」の考え方自体がないのです。
法要は行いますが、それは故人を偲び、阿弥陀仏の教えに感謝するための場とされています。この教えの違いから、卒塔婆は用いられないのですね。

まとめ

今回は、お墓でよく目にする卒塔婆について、その意味や由来、費用、処分の仕方などを詳しくご紹介しました。最後にポイントを振り返ってみましょう。

  • 卒塔婆は故人やご先祖様のための「追善供養」として立てる木の板です。
  • 語源は古代インドの「ストゥーパ(仏塔)」で、時代と共に簡略化され今の形になりました。
  • 費用相場は1本3,000円~10,000円ほどで、菩提寺や霊園管理者に依頼します。
  • 古くなった卒塔婆は、お寺や霊園の古塔婆置き場に納め、お焚き上げをしてもらいます。
  • 浄土真宗のように、教えの違いから卒塔婆を立てない宗派もあります。

卒塔婆は、故人様を大切に想う私たちの気持ちを形にしてくれる、とても意義深いものです。その意味を知ることで、これからのお墓参りが、より一層心のこもったものになるのではないでしょうか。

参考文献

No.4129 相続財産から控除できる葬式費用|国税庁

卒塔婆(そとば)に関するよくある質問

Q.卒塔婆とは何ですか?読み方も教えてください。

A.卒塔婆(そとば)は、故人の追善供養のためにお墓の後ろに立てる、文字が書かれた細長い木の板のことです。古代インドの「ストゥーパ(仏塔)」が語源とされています。

Q.卒塔婆は何のために立てるのですか?

A.卒塔婆を立てることは「善」い行いとされ、故人がより良い世界へ生まれ変わる手助けになると信じられています。故人の冥福を祈り、供養の気持ちを表すために立てます。

Q.卒塔婆はいつ立てるものですか?

A.納骨、年忌法要(一周忌、三回忌など)、お盆、お彼岸などのタイミングで立てることが一般的です。特に決まりはなく、思い立った時に供養のために立てることもできます。

Q.卒塔婆は誰が用意・依頼するのですか?

A.一般的には、施主や故人の親族が菩提寺(お世話になっているお寺)に依頼して用意してもらいます。法要の際に申し込むことが多いです。

Q.卒塔婆の費用はいくらくらいですか?

A.卒塔婆の費用は、お寺や地域によって異なりますが、一本あたり3,000円から10,000円程度が一般的です。お布施としてお渡しします。

Q.古くなった卒塔婆はどうすればいいですか?

A.古くなった卒塔婆は、お寺に相談して処分してもらうのが一般的です。お焚き上げなどで供養してもらえます。自分で勝手にゴミとして捨てるのは避けましょう。

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対応責任者
税理士 島本 雅史

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