生命保険を考え始めたけれど、「定期保険」「養老保険」「終身保険」って何が違うの?と悩んでいませんか。それぞれの保険には特徴があり、目的によって最適な選択は変わってきます。この記事では、3つの保険の違いを分かりやすく解説し、あなたにぴったりの保険選びをお手伝いします。
生命保険の3つの基本形をわかりやすく解説
生命保険にはたくさんの種類がありますが、実は「定期保険」「養老保険」「終身保険」の3つが基本になっているんです。この3つの保険の違いを理解することが、自分に合った保険を見つける第一歩ですよ。まずは、それぞれの保険がどんなものなのか、大きな特徴を見ていきましょう。
定期保険とは?
定期保険は、名前の通り「期間が定められている」保険です。例えば、10年間や60歳までといった特定の期間内に亡くなられた場合に、死亡保険金が支払われます。保険料は掛け捨てになることがほとんどですが、その分、保険料が割安なのが大きなメリットです。お子さんが独立するまでの間だけ、手厚い保障が欲しいといった、特定の期間の保障を重視する方に向いています。
養老保険とは?
養老保険は、「保障」と「貯蓄」の両方の性質を兼ね備えた保険です。保険期間中に亡くなられた場合は死亡保険金が、満期まで生存していた場合は死亡保険金と同額の満期保険金が受け取れます。必ずお金が受け取れる安心感がありますが、その分、定期保険や終身保険に比べて保険料は高くなる傾向があります。子どもの教育資金や老後資金など、将来の特定の時期に必要な資金を計画的に準備したい方におすすめです。
終身保険とは?
終身保険は、「一生涯の保障」が続く保険です。いつ亡くなられても、必ず死亡保険金が支払われるのが特徴です。また、途中で解約した場合には解約返戻金を受け取れるため、貯蓄性も備えています。保険料の払込期間を60歳までなどに設定すれば、老後は保険料の負担なく一生涯の保障を確保できます。お葬式代の準備や、ご家族に確実にお金を遺したいという方に適しています。
定期・養老・終身保険の違いを項目別に徹底比較!
それぞれの保険の概要がわかったところで、次は具体的な違いを項目ごとに比較してみましょう。保障期間や保険料、貯蓄性など、どこがどう違うのかを表でまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
保障期間の違い
保険でカバーされる期間は、3つの保険で最も大きな違いがあります。
| 定期保険 | 10年、20年、60歳までなど、契約時に定めた一定期間のみ保障されます。 |
| 養老保険 | 10年、20年、60歳までなど、契約時に定めた一定期間のみ保障されます。 |
| 終身保険 | 解約しない限り、一生涯保障が続きます。 |
保険料の違い
同じ死亡保険金額1,000万円で、30歳男性が60歳まで保険料を支払う場合を例にすると、月々の保険料には次のような違いが出てきます。一般的に、保障に特化した定期保険が最も安くなります。
| 定期保険 | 保険料は割安です。(例:月々2,000円~3,000円程度)掛け捨てのため、保障内容に対して費用を抑えられます。 |
| 養老保険 | 保険料は高めです。(例:月々25,000円~30,000円程度)保障と貯蓄の両方を兼ね備えているため、その分保険料が高くなります。 |
| 終身保険 | 定期保険より高く、養老保険よりは安い傾向にあります。(例:月々15,000円~20,000円程度)一生涯の保障と解約返戻金があるため、掛け捨てではありません。 |
※上記保険料はあくまで一例であり、保険会社、商品、健康状態などによって異なります。
満期保険金・解約返戻金(貯蓄性)の違い
保険期間が終わったときや途中で解約したときに、お金が戻ってくるかどうかも重要なポイントです。
| 定期保険 | 基本的に掛け捨てのため、満期保険金や解約返戻金は無いか、あってもごくわずかです。 |
| 養老保険 | 満期を迎えると、死亡保険金と同額の満期保険金が受け取れます。途中で解約しても解約返戻金がありますが、払込期間が短いと払込保険料総額を下回ることがあります。 |
| 終身保険 | 満期という概念はありませんが、解約すると解約返戻金が受け取れます。払込期間満了後は、払込保険料総額を上回るケースが多いです。 |
どんな人におすすめ?目的別の選び方
ここまで違いを見てきましたが、「じゃあ、自分にはどれがいいの?」と思いますよね。ここでは、あなたの目的やライフステージに合わせたおすすめの保険をご紹介します。
【定期保険】がおすすめな人
定期保険は、こんな方におすすめです。
- 子育て中の若い世代で、少ない保険料で大きな保障を確保したい方
- 子どもが独立するまで、住宅ローンを完済するまでなど、特定の期間だけ保障を手厚くしたい方
- 貯蓄は別で行っているので、保険は保障機能だけで十分と考えている方
【養老保険】がおすすめな人
養老保険は、こんな方に向いています。
- 万一の保障を備えながら、計画的にお金を貯めたい方
- 10年後のお子さんの大学進学資金や、60歳でのセカンドライフ資金など、使う時期が決まっている資金を準備したい方
- 貯蓄が苦手なので、保険で強制的に貯めていきたい方
【終身保険】がおすすめな人
終身保険は、こんな方にぴったりです。
- 自分のお葬式代など、のこされた家族に迷惑をかけないための資金を準備したい方
- 相続対策として、生命保険の非課税枠を活用したい方
- 一生涯の安心を得たい、お守りのような保険が欲しい方
保険金にかかる税金について知っておこう
保険金を受け取ったときには、税金がかかる場合があります。誰が保険料を負担し、誰が保険金を受け取るかによって、かかる税金の種類(所得税・相続税・贈与税)が変わってきますので、契約時にしっかり確認しておくことが大切です。
死亡保険金にかかる税金
死亡保険金を受け取る場合、契約者(保険料負担者)、被保険者(保険の対象者)、受取人の関係によって税金の種類が変わります。
| 契約者と被保険者が同じ(例:夫)、受取人が別(例:妻) | 相続税の対象になります。ただし、「500万円 × 法定相続人の数」という生命保険の非課税枠が使えます。 |
| 契約者と受取人が同じ(例:妻)、被保険者が別(例:夫) | 所得税(一時所得)の対象になります。受け取った保険金から払込保険料を差し引き、特別控除50万円を引いた額の1/2が課税対象です。 |
| 契約者・被保険者・受取人がすべて違う(例:契約者:夫, 被保険者:妻, 受取人:子) | 贈与税の対象になります。基礎控除額(年間110万円)を超える部分に課税されます。 |
満期保険金(養老保険)にかかる税金
養老保険の満期保険金を受け取る場合も、契約者と受取人の関係で税金の種類が変わります。
| 契約者と受取人が同じ | 所得税(一時所得)の対象になります。死亡保険金の場合と同様の計算方法です。 |
| 契約者と受取人が違う | 贈与税の対象になります。契約者から受取人への贈与とみなされます。 |
税金の取り扱いは複雑な場合があるため、詳しくは税務署や専門家にご相談くださいね。
法人契約の場合の経理処理の違い
法人が従業員や役員のために保険に加入する場合、支払った保険料の経理処理は保険の種類によって異なります。会社の節税対策としても活用されることがありますが、ルールが複雑なので注意が必要です。
定期保険・養老保険の経理処理
法人が契約者、役員・従業員が被保険者となる保険の経理処理は、保険金の受取人が誰かによって変わってきます。
| 定期保険 | 死亡保険金の受取人が法人の場合、原則として保険料は損金算入できます。ただし、解約返戻率が高い商品については、一部を資産計上する必要があります。 |
| 養老保険 | 死亡保険金・満期保険金の受取人が法人の場合は、保険料は資産計上します。受取人が被保険者の遺族で、法人が満期保険金を受け取る「ハーフタックスプラン」では、保険料の2分の1を損金、2分の1を資産計上します。 |
令和元年7月8日以降の契約については、税制が改正されています。特に定期保険の損金算入ルールが細かくなっていますので、契約の際には必ず税理士などの専門家にご確認ください。
まとめ
今回は、定期保険、養老保険、終身保険という3つの基本的な生命保険について、その違いや選び方を解説しました。
もう一度、ポイントをおさらいしましょう。
- 定期保険:割安な保険料で一定期間の大きな保障を確保したい方向け。
- 養老保険:保障と計画的な貯蓄を両立させたい方向け。
- 終身保険:一生涯の安心と、のこす家族への準備をしたい方向け。
それぞれの保険にメリット・デメリットがあります。ご自身のライフプランや家族構成、何のために保険に入るのかという目的を明確にして、最適な保険を選んでくださいね。この記事が、あなたの保険選びの助けになれば幸いです。
参考文献
No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき|国税庁
No.5363 養老保険の保険料の取扱い(令和元年7月8日以後契約分)|国税庁
No.5364 定期保険及び第三分野保険の保険料の取扱い(令和元年7月8日以後契約分)|国税庁
生命保険の種類別 よくある質問まとめ
Q.定期保険、養老保険、終身保険の基本的な違いは何ですか?
A.保障期間と貯蓄性の有無が大きな違いです。定期保険は一定期間の保障で掛け捨て、終身保険は一生涯の保障で貯蓄性があり、養老保険は保障と貯蓄の両方を兼ね備え満期金があります。
Q.掛け捨て型の保険と貯蓄型の保険はどれですか?
A.定期保険が代表的な「掛け捨て型」です。一方、終身保険や養老保険は、解約返戻金や満期保険金がある「貯蓄型」の性質を持っています。
Q.定期・養老・終身保険は、それぞれどんな人におすすめですか?
A.【定期保険】一定期間だけ大きな保障が必要な方(子育て世代など)。【終身保険】一生涯の保障や相続対策をしたい方。【養老保険】保障と同時にお金を貯めたい方(教育資金など)におすすめです。
Q.保険料が一番安いのはどのタイプの保険ですか?
A.一般的に、同じ保障額で比較した場合、保障期間が限定されている掛け捨ての「定期保険」が最も保険料が安くなる傾向にあります。
Q.保険を途中で解約した場合、お金は戻ってきますか?
A.定期保険は掛け捨てのため、基本的に解約返戻金はありません。終身保険や養老保険は、契約期間に応じて解約返戻金が受け取れますが、早期解約の場合は支払った保険料を下回ることが多いです。
Q.保険が満期になったらどうなりますか?
A.養老保険は、満期時に死亡保険金と同額の満期保険金が受け取れます。定期保険は満期を迎えると保障が終了します。終身保険は保障が一生涯続くため、基本的に「満期」という概念はありません。