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日本標準産業分類とは?大分類20区分の一覧と業種コードの調べ方

目次
  1. 日本標準産業分類とは?まず押さえたい3つのこと
  2. 事業所の経済活動を種類別に分けた「統計の基準」
  3. 現行版は令和5年7月告示の第14回改定(令和6年4月1日施行)
  4. 申請書類の「業種」は、制度を所管する機関の定義が優先される
  5. 大分類A〜Tの一覧(中分類・小分類・細分類の項目数つき)
  6. 分類コードは「1桁ずつ細かくなる」4階層
  7. 自社の業種コードを調べる4ステップ
  8. ステップ1〜4の手順
  9. 複数の事業を営んでいる場合は「主たる事業」で判定する
  10. 原則は「会社単位」ではなく「事業所単位」
  11. 日本標準職業分類との違い
  12. 補助金・税制優遇で業種が問われる場面
  13. 補助金の「業種転換」と「事業転換」
  14. 法人税の軽減税率と設備投資の優遇税制
  15. 相続・事業承継では「類似業種比準価額計算上の業種目」を使う
  16. よくある間違いと確認のコツ
  17. まとめ
  18. 参考文献
  19. 日本標準産業分類のよくある質問

補助金の申請書や税制優遇の要件確認で「日本標準産業分類の〇〇業に該当すること」と書かれていて、自社がどのコードなのか分からず手が止まってしまう——そんなご相談をよくいただきます。結論から申し上げますと、現行の日本標準産業分類は令和5年(2023年)7月告示の第14回改定版で、大分類はAからTまでの20区分、その下に中分類99・小分類536・細分類1,473の項目がぶら下がる4階層の仕組みです。自社のコードは、総務省が案内している分類検索システムに事業内容のキーワードを入れれば数分で見つかります。この記事では大分類の一覧表、コードの調べ方の手順、日本標準職業分類との違い、そして補助金や税制で業種が問われる場面での注意点まで、順を追ってご説明しますね。

日本標準産業分類とは?まず押さえたい3つのこと

「日本産業分類」と呼ばれることもありますが、正式名称は日本標準産業分類です。総務省が統計法に基づく統計基準として告示しているもので、検索や書類のうえでも正式名称で探したほうが確実な情報にたどり着けます。まずは性格・最新版・使うときの前提の3点を押さえておきましょう。

事業所の経済活動を種類別に分けた「統計の基準」

日本標準産業分類とは、事業所で行われる財・サービスの生産や提供に関わるすべての経済活動を、種類ごとに分けた国の統計基準です。もともとは「製造業の売上高は〇〇円」「情報通信業の就業者数は〇〇人」というように、行政機関が統計を産業別に集計・表示するための技術的な基準として作られました。会社ごとの業種を認定したり、個別の行政処分に使ったりするためのものではない、という点がまず出発点になります。

現行版は令和5年7月告示の第14回改定(令和6年4月1日施行)

日本標準産業分類は、新しい産業の登場や事業形態の変化に合わせて定期的に見直されています。現行版は令和5年(2023年)7月に告示された第14回改定版で、令和6年4月1日から施行されました。ひとつ前の第13回改定(平成25年10月改定)は現在は使われていませんので、ネット検索で古いページを開いてしまわないよう、改定年の表示を必ず確認してくださいね。

申請書類の「業種」は、制度を所管する機関の定義が優先される

ここが実務でいちばん誤解されやすいところです。総務省は、日本標準産業分類はあくまで統計を表示するための分類であり、助成金などの対象となる産業の指定については、その業務を所管する機関に問い合わせてほしい、と明示しています。つまり「産業分類ではこうなっているから補助金の要件も満たすはず」とは限りません。分類表は共通のものさしとして使いつつ、最終的な当てはめは各制度の公募要領や通達に従う、という二段構えで考えるのが安全です。

大分類A〜Tの一覧(中分類・小分類・細分類の項目数つき)

まずは全体像として、大分類20区分の一覧をご覧ください。それぞれの大分類の下に、中分類・小分類・細分類がいくつあるかも並べています。製造業(E)だけで細分類が598もあるように、業種によって細かさがまったく違うことが分かりますよ。

大分類 中分類 小分類 細分類
A 農業、林業 2 11 33
B 漁業 2 6 21
C 鉱業、採石業、砂利採取業 1 7 32
D 建設業 3 23 55
E 製造業 24 177 598
F 電気・ガス・熱供給・水道業 4 10 20
G 情報通信業 5 20 45
H 運輸業、郵便業 8 33 63
I 卸売業、小売業 12 66 205
J 金融業、保険業 6 24 72
K 不動産業、物品賃貸業 3 15 28
L 学術研究、専門・技術サービス業 4 23 42
M 宿泊業、飲食サービス業 3 18 30
N 生活関連サービス業、娯楽業 3 23 69
O 教育、学習支援業 2 16 36
P 医療、福祉 3 18 41
Q 複合サービス事業 2 6 10
R サービス業(他に分類されないもの) 9 34 67
S 公務(他に分類されるものを除く) 2 5 5
T 分類不能の産業 1 1 1
合計(大分類20区分) 99 536 1,473

(令和5年7月告示・第14回改定の各分類項目別の数によります。)

分類コードは「1桁ずつ細かくなる」4階層

大分類はアルファベット1文字、中分類は数字2桁、小分類は3桁、細分類は4桁で表されます。桁が1つ増えるごとに枝分かれしていく入れ子構造なので、細分類コードの上2桁を見れば中分類が、上3桁を見れば小分類が分かります。たとえば野菜づくりの農業であれば、次のように下りていきます。

階層 表記のルール 例(野菜作農業の場合)
大分類 アルファベット1文字(A〜T) A 農業、林業
中分類 数字2桁 01 農業
小分類 数字3桁(上2桁=中分類) 011 耕種農業
細分類 数字4桁(上3桁=小分類) 0113 野菜作農業

申請書で「業種コード4桁」を求められた場合は、この細分類コードを指していることがほとんどです。反対に「業種は大分類で記入」と指定されていれば、アルファベット1文字と名称を書けば足ります。どの階層を求められているのかを、書類の記入例で必ず確認しておきましょう。

自社の業種コードを調べる4ステップ

ここからは実際の調べ方です。総務省は、分類番号や分類項目名を確認したいときは政府統計の総合窓口(e-Stat)の分類検索システムでキーワード検索するよう案内しています。次の順番で進めれば、迷わずコードにたどり着けますよ。

ステップ1〜4の手順

  1. 改定年度を選ぶ:分類検索システムで、まず「令和5年7月改定」(現行版)を選びます。過去の改定版も残っているので、ここで取り違えると古いコードを拾ってしまいます。
  2. 事業内容のキーワードを入れる:「業種名」ではなく扱っている商品・提供しているサービスの具体名で引くのがコツです。「ソフトウェア」「弁当」「介護」のように、現場の言葉をそのまま入れてみてください。
  3. 候補の説明と内容例示を読む:ヒットした分類項目をクリックすると、その分類に「含まれるもの」と「含まれないもの」が具体例つきで示されています。似た候補が並んだときは、この内容例示で切り分けます。
  4. 大分類までさかのぼって整合を確認する:細分類が決まったら、上3桁・上2桁・アルファベットの順にさかのぼり、大分類の名称が自社の実態と合っているかを見ます。ここに違和感があれば、選んだ細分類が正しくない可能性があります。

複数の事業を営んでいる場合は「主たる事業」で判定する

「製造も飲食もやっているが、どちらで書けばよいのか」というご相談も多いですね。産業分類は事業所が行う主たる経済活動によって決めるのが原則です。実務では、直近の決算期における売上高(または付加価値額)の構成比がもっとも高い事業を主たる事業として判定します。感覚ではなく、必ず数字で押さえてください。

製造業の売上6,000万円 > 飲食業の売上4,000万円 → 主たる事業は「製造業」
建設業の売上3,000万円 < 不動産業の売上8,000万円 → 主たる事業は「不動産業」

原則は「会社単位」ではなく「事業所単位」

見落としやすいのが、産業分類が事業所(工場・店舗・事務所など、経済活動が行われる場所)を単位に決められるという点です。本社が事務管理だけを行っていて、工場で製造をしているような会社では、事業所ごとに分類が異なることもあります。補助金や税制の申請では「企業全体の主たる業種」を書かせる様式が多いので、様式が求めているのが事業所単位か企業単位かを読み分けてから記入してくださいね。

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日本標準職業分類との違い

名前が似ていて混同されやすいのが日本標準職業分類です。どちらも総務省が定める統計基準ですが、分類する対象がまったく違います。ひとことで言えば、産業分類は「事業所が何をしている場所か」、職業分類は「そこで働く人が何をしているか」を分けるものです。

比較項目 日本標準産業分類 日本標準職業分類
分類する対象 事業所の経済活動(産業) 個人が従事する仕事の種類(職業)
単位 事業所 個人
具体例 自動車工場で働いていれば、経理担当者も運転手も「輸送用機械器具製造業」 自動車工場の経理担当者は「会計事務の職業」、運転手は「輸送の職業」
主な使われ方 補助金の業種要件、税制優遇の対象業種、統計の産業別表示 国勢調査などの職業別集計、労働統計

補助金や税制の書類で「業種」と書かれている場合は、ほぼ産業分類のことを指しています。求人や労働関係の書類で「職種」とあれば職業分類の話です。

補助金・税制優遇で業種が問われる場面

ここからは、実際に日本標準産業分類が要件として登場する場面を整理します。いずれもどの階層で判定するのかが勝負どころです。

補助金の「業種転換」と「事業転換」

事業再構築補助金に代表される事業転換型の補助金では、取り組みの類型が産業分類の階層で線引きされてきました。大分類そのものを変えるのが業種転換、大分類は変えずに中分類以下を変えるのが事業転換、という整理です。なお、この「業種=大分類/事業=中分類以下」という言い回しは制度側が定めた用語であり、産業分類そのもののルールではない点にご注意ください。

類型 求められる変更 判定する階層
業種転換 主たる業種を変更する 大分類(A〜T)
事業転換 主たる業種は変えず、主たる事業を変更する 中分類・小分類・細分類

あわせて、事業計画期間の終了時点で新しい事業の売上構成比が最も高くなることを求める「売上高構成比率要件」が課されるのが一般的です。計画書では、現在と計画終了時の主たる事業を、それぞれ売上金額の予測とセットで説明する必要があります。要件の細部は公募回ごとに変わりますので、必ず最新の公募要領でご確認ください。

法人税の軽減税率と設備投資の優遇税制

税制面では、まず法人税の軽減税率があります。資本金1億円以下の法人などは、年800万円以下の所得の部分について税率が15%に軽減されます。ただし令和7年4月1日以後に開始する事業年度で所得金額が年10億円を超える事業年度については、この部分の税率が17%となります。国税庁 No.5759 法人税の税率

この軽減税率自体は業種を問いませんが、設備投資に関する特別償却や税額控除の制度では、対象業種が産業分類の中分類・小分類レベルで指定されていることがよくあります。自社が「対象業種に該当するか」を判定する場面でこそ、正しいコードの把握が効いてきます。

関連コラム令和8年度税制改正 生産性向上設備の即時償却と税額控除の選択制▸

相続・事業承継では「類似業種比準価額計算上の業種目」を使う

自社株の評価でも業種は重要です。取引相場のない株式は、会社を総資産価額・従業員数・取引金額により大会社、中会社または小会社に区分して評価し、大会社は原則として類似業種比準方式で評価します。国税庁 No.4638 取引相場のない株式の評価

このとき比準の基準にするのは、日本標準産業分類そのものではなく、国税庁が別に定める「類似業種比準価額計算上の業種目」です。産業分類をベースにしつつ独自に区分されているため、産業分類の細分類コードをそのまま当てはめると評価額が変わってしまいます。相続税・贈与税の評価では、必ず国税庁の業種目表で確認してください。

関連コラム非上場株式の相続税評価方法をわかりやすく解説▸

よくある間違いと確認のコツ

最後に、実務でつまずきやすいポイントを3つにまとめておきますね。

よくある間違い 確認のしかた
古い改定版(平成25年10月改定)のコードを使ってしまう 分類検索システムで改定年度を「令和5年7月改定」に切り替えてから検索する
会社の看板やイメージで業種を選んでしまう 直近決算期の売上高構成比で主たる事業を判定し、内容例示と照合する
産業分類の結果をそのまま制度の要件判定に使ってしまう 公募要領・通達で、その制度がどの階層のどの定義を採用しているかを確認する

まとめ

日本標準産業分類は、事業所の経済活動を種類別に分けた国の統計基準です。現行版は令和5年7月告示の第14回改定版で、大分類20区分・中分類99・小分類536・細分類1,473の4階層になっています。自社のコードは、分類検索システムで改定年度を現行版に合わせ、商品・サービスの具体名で検索し、内容例示で切り分けるのが確実な進め方です。複数事業を営む場合は、直近決算期の売上高構成比で主たる事業を判定します。ただし、産業分類はあくまで統計の基準であり、補助金や税制優遇の業種要件は制度を所管する機関の定義が優先されます。自社株評価の類似業種比準方式のように、国税庁が別の業種目表を用意している場面もありますので、判断に迷われたときは、事業内容の資料をお手元にご相談いただければと思います。

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参考文献

国税庁 No.5759 法人税の税率

国税庁 No.4638 取引相場のない株式の評価

総務省:日本標準産業分類

政府統計の総合窓口(e-Stat):日本標準産業分類(令和5年[2023年]7月改定)

日本標準産業分類のよくある質問

Q.日本標準産業分類とは何ですか?

A.事業所で行われる財・サービスの生産や提供に関わる経済活動を種類ごとに分けた、総務省が告示する国の統計基準です。行政機関が統計を産業別に集計・表示するために用いられます。

Q.大分類はいくつありますか?中分類・小分類・細分類の数は?

A.現行の令和5年7月告示(第14回改定)では、大分類がAからTまでの20区分、中分類99、小分類536、細分類1,473です。

Q.自社の業種コードはどうやって調べますか?

A.政府統計の総合窓口(e-Stat)の分類検索システムで改定年度を「令和5年7月改定」に選び、扱っている商品やサービスの具体名をキーワードに検索します。候補の内容例示で含まれるもの・含まれないものを確認して絞り込みます。

Q.業種コード4桁とは何を指しますか?

A.数字4桁で表される細分類コードを指すことがほとんどです。上3桁が小分類、上2桁が中分類、先頭のアルファベットが大分類に対応します。

Q.複数の事業を行っている場合、どの分類になりますか?

A.事業所が行う主たる経済活動で判定します。実務では直近の決算期における売上高の構成比が最も高い事業を主たる事業とします。

Q.日本標準職業分類との違いは何ですか?

A.産業分類は事業所の経済活動を分けるもの、職業分類は個人が従事する仕事の種類を分けるものです。自動車工場の経理担当者は、産業分類では輸送用機械器具製造業、職業分類では会計事務の職業になります。

Q.最新の日本標準産業分類はいつ改定されましたか?

A.令和5年(2023年)7月に告示された第14回改定版が現行版で、令和6年4月1日から施行されています。

Q.産業分類に当てはまれば補助金の要件も満たしますか?

A.必ずしもそうではありません。総務省は、助成金等の対象となる産業の指定については所管する機関に問い合わせるよう案内しています。制度ごとの公募要領や通達の定義を確認してください。

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