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相続で残高証明書は必須!取得方法と5つの注意点をわかりやすく解説

2026-01-05
目次

大切な方が亡くなられた後の相続手続き、何から手をつけて良いか戸惑いますよね。特に、故人(被相続人)の預貯金を正確に把握するために必要なのが「残高証明書」です。この書類がないと、遺産の分割話し合いが進まなかったり、税務署への申告ができなかったりと、さまざまな手続きが滞ってしまいます。この記事では、なぜ残高証明書が必須なのか、どうやって取得するのか、そして見落としがちな注意点まで、相続手続きが初めての方にも分かりやすく解説していきます。

そもそも相続で使う残高証明書って何?

残高証明書とは、特定の日に、特定の金融機関の口座にどれくらいの残高があったのかを、金融機関が公的に証明してくれる書類のことです。相続手続きでは、故人が亡くなられた日(=相続開始日)時点での残高を証明してもらう必要があります。この書類には、普通預金や定期預金だけでなく、もし故人がその金融機関で投資信託や株式などの有価証券を保有していたり、住宅ローンなどの借入があったりした場合、それらの残高もまとめて記載されます。つまり、故人がその金融機関に持っていたプラスの財産(資産)とマイナスの財産(負債)を一覧で正確に確認できる、とても重要な書類なのです。

残高証明書が必要になる2つのケース

相続手続きにおいて、残高証明書は主に2つの場面でその効力を発揮します。どちらのケースでも、故人の財産を正確に証明するための客観的な証拠として不可欠です。

1. 遺産分割協議で財産を分けるとき
遺言書がない場合、相続人全員で「誰がどの財産をどれくらい相続するのか」を話し合って決める「遺産分割協議」を行う必要があります。このとき、故人の預貯金がいくらあるのかが正確に分からなければ、公平な話し合いはできませんよね。残高証明書があれば、相続人全員が同じ公式な情報をもとに話し合いを進められるため、後のトラブルを防ぎ、円満な遺産分割につながります。

2. 相続税の申告をするとき
相続した財産の総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合、相続税の申告と納税が必要です。税務署へ申告する際には、故人の財産がいくらあったのかを証明する資料を添付する必要があります。残高証明書は、預貯金額を証明する最も信頼性の高い公的書類として扱われるため、相続税申告では必須の書類となります。

なぜ通帳のコピーだけではダメなの?

「通帳に最終残高が記載されているから、そのコピーで十分では?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、相続手続き、特に相続税申告では通帳のコピーだけでは不十分とされることがほとんどです。その理由は主に2つあります。

まず、通帳の最終記帳日が、故人が亡くなられた日と一致しているとは限りません。最終記帳後に公共料金の引き落としや年金の入金があった場合、実際の残高は通帳の記載と異なってしまいます。また、税務署から見ると「この通帳以外にも、同じ銀行の別の支店に口座を持っているのではないか?」という疑念を抱かれる可能性があります。その点、残高証明書を取得すれば、その金融機関に存在する故人名義のすべての口座情報が記載されるため、財産の全体像を正確かつ客観的に証明することができるのです。

残高証明書の取得方法【完全ガイド】

それでは、実際に残高証明書を取得するための具体的な手続きについて見ていきましょう。誰が請求できて、どんな書類が必要で、どれくらいの費用と時間がかかるのかを詳しく解説します。

誰が請求できるの?

残高証明書を請求できるのは、故人の財産を相続する権利を持つ人に限られます。具体的には、以下の方々です。

  • 相続人(相続人であれば、他の相続人の同意がなくても一人で請求できます)
  • 遺言執行者(遺言書で指定された方)
  • 相続財産管理人(家庭裁判所から選任された方)

また、相続人本人が忙しい場合などには、委任状を作成することで弁護士や司法書士などの代理人に請求を依頼することも可能です。

準備するべき必要書類一覧

金融機関の窓口で手続きをする際に、一般的に必要となる書類は以下の通りです。金融機関によって多少異なる場合があるため、事前に電話で確認しておくと安心です。

必要書類 補足説明
金融機関所定の残高証明書発行依頼書 窓口でもらうか、ウェブサイトからダウンロードできる場合があります。
被相続人(故人)の死亡が確認できる戸籍謄本(または除籍謄本) 故人の死亡の事実を証明するために必要です。
請求者が相続人であることがわかる戸籍謄本 故人と請求者の関係性を証明します。
請求者の本人確認書類 運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど顔写真付きのものです。
請求者の実印と印鑑証明書 印鑑証明書は発行後6ヶ月以内のものを求められることが多いです。
故人の通帳、証書、キャッシュカードなど 口座番号を特定するために持参すると手続きがスムーズです。

※法務局が発行する「法定相続情報一覧図の写し」があれば、戸籍謄本一式の代わりに利用できる場合が多く、手続きが簡略化できます。

発行にかかる日数と手数料の目安

残高証明書は、窓口で請求してすぐに受け取れるわけではありません。一般的には、書類を提出してから1〜2週間ほどで、依頼者の住所へ郵送されてきます。日数には余裕をもって手続きを進めましょう。

また、発行には手数料がかかります。金額は金融機関によって異なりますので、主な金融機関の例を参考にしてください。

金融機関名 発行手数料(税込)
ゆうちょ銀行 1,100円
三菱UFJ銀行 770円
三井住友銀行 880円
みずほ銀行 880円
りそな銀行 880円

※上記は2024年時点の一例です。最新の情報は各金融機関にご確認ください。

残高証明書を取得するときの5つの重要注意点

手続きをスムーズに進め、後々のトラブルを避けるために、残高証明書を取得する際にはいくつか注意すべき点があります。特に重要な5つのポイントをまとめました。

請求すると口座が凍結される

相続手続きのために残高証明書を請求するということは、金融機関に「口座名義人が亡くなった」と正式に伝えることになります。金融機関はこれを知ると、相続トラブルや不正な引き出しを防ぐため、直ちにその口座を凍結します。口座が凍結されると、入出金はもちろん、公共料金やクレジットカードの引き落としもすべてストップしてしまいます。事前に引き落とし口座の変更手続きなどを済ませておかないと、支払いが滞ってしまう可能性があるので注意が必要です。もし葬儀費用など当面の資金が必要な場合は、相続人単独で一定額を引き出せる「預貯金の仮払い制度」の利用を検討しましょう。

証明日は必ず「亡くなった日」で指定する

残高証明書の発行を依頼する際、どの時点の残高を証明してほしいか「証明基準日」を指定する必要があります。相続財産の評価額は、被相続人が亡くなった日(相続開始日)の残高が基準となります。そのため、証明日は必ず「故人が亡くなった年月日」で依頼してください。もし日付を間違えてしまうと、相続手続きに使えない書類となってしまい、再度手数料を払って取得し直す手間が発生してしまいます。

定期預金は「経過利息計算書」も忘れずに

故人が定期預金を持っていた場合、注意が必要です。残高証明書に記載されるのは、亡くなった日時点での預入元本の金額のみです。しかし、最後の利払日から亡くなった日までに発生した未払いの利息(経過利息)も、相続財産として計上しなければなりません。この経過利息を証明するために、残高証明書とは別に「経過利息計算書」という書類の発行を依頼する必要があります。忘れずに一緒に請求しましょう。なお、金融機関によっては経過利息計算書の発行に別途2,000円前後の手数料がかかる場合があります。

まずは金融機関に電話で確認を

これまで一般的な手続きの流れや必要書類を解説してきましたが、細かいルールは金融機関によって異なる場合があります。例えば、来店前に電話連絡が必須だったり、必要書類が少し違ったりすることもあります。二度手間を防ぐためにも、まずは口座のある支店に電話をして、相続手続きで残高証明書を取得したい旨を伝え、必要なものや手順を確認するのが最も確実でスムーズです。

故人の口座がどこにあるか分からない場合

そもそも故人がどの金融機関に口座を持っていたか分からない、というケースも少なくありません。その場合は、まず故人の自宅にある郵便物や手帳、古い通帳、銀行からのカレンダーなどを手がかりに探してみましょう。取引のあった可能性のある金融機関が見つかったら、窓口で相談することで、その金融機関の全支店に口座がないか調査してもらえる「名寄せ」という手続きを依頼できる場合があります。

まとめ

相続における残高証明書は、故人の大切な財産を正確に把握し、相続人同士で円満に分割するため、そして正確に相続税の申告をするために絶対に欠かせない書類です。取得には戸籍謄本などの書類準備が必要で、発行までには1〜2週間ほどの時間がかかります。また、請求と同時に口座が凍結されるといった重要な注意点もありますので、計画的に手続きを進めることが大切です。この記事を参考に、一つ一つのステップを確実に踏んで、スムーズな相続手続きを目指してくださいね。

参考文献

相続の残高証明書に関するよくある質問

Q.相続で残高証明書はなぜ必要ですか?

A.遺産分割協議や相続税申告の際に、故人の財産を正確に証明するために必須の書類となるからです。すべての金融資産を正確に把握し、相続トラブルを防ぐ役割があります。

Q.残高証明書はいつの日付で取得すればいいですか?

A.故人が亡くなられた日(被相続人の死亡日)付で取得するのが原則です。この日付の残高が相続財産の評価額の基準となります。

Q.残高証明書はどこで取得できますか?

A.故人が口座を持っていた銀行、信用金庫、証券会社などの各金融機関で取得できます。それぞれの金融機関に直接問い合わせて手続きを進めてください。

Q.残高証明書の取得に必要な書類は何ですか?

A.一般的に、故人の死亡が確認できる戸籍謄本、請求者(相続人)の戸籍謄本と印鑑証明書、実印、本人確認書類などが必要です。金融機関によって異なるため、事前に確認しましょう。

Q.残高証明書の発行にはどのくらい時間がかかりますか?

A.金融機関によりますが、一般的に申し込みから1週間から2週間程度かかります。相続手続きには期限があるため、早めに申請することをおすすめします。

Q.残高証明書の発行に手数料はかかりますか?

A.はい、ほとんどの金融機関で発行手数料がかかります。料金は金融機関によって異なり、1通あたり数百円から千円程度が目安です。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
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電話番号
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。