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贈与契約書は署名が必須?記名との違いや正しい書き方を徹底解説

2026-05-05
目次

贈与契約書を作ろうとしたとき、「パソコンで名前を打ち込む記名でもいいのかな?」「手書きの署名は必須なの?」と悩む方はとても多いです。せっかく生前対策として財産を渡すなら、後から税務署に指摘されたり、親族間で揉めたりしないように、正しい方法で契約書を残しておきたいですよね。この記事では、贈与契約書における署名と記名の違いや、実印の必要性、具体的な金額や要件を交えながら、正しい作成方法を分かりやすく解説していきます。

贈与契約書とは?なぜ作成する必要があるのか

贈与契約書の作成で迷う前に、そもそもなぜ書類を残す必要があるのかを知っておきましょう。実は法律上、贈与は口約束だけでも成立します。しかし、口約束だけでは後になってトラブルになりがちです。また、年間110万円を超える贈与には贈与税がかかりますが、税務調査が入った際に本当にその年に贈与があったのかを証明する重要な証拠になります。

贈与契約書を作成するメリット

贈与契約書を残す最大のメリットは、税務署への確実な証拠になることです。もし書面がないと、単にお金を預けているだけの名義預金とみなされ、将来的に多額の相続税を請求される恐れがあります。また、書面に残すことで契約の撤回ができなくなるため、当事者同士が安心して財産の受け渡しを完了できるというメリットもあります。

贈与税の基礎控除額との関係

贈与税には、1年間で110万円までなら税金がかからないという基礎控除があります。そのため、110万円以下なら契約書はなくてもいいのではと思うかもしれません。しかし、毎年100万円ずつ10年間贈与した場合、最初から1000万円を渡す約束だったとみなされる定期贈与と判定されるリスクがあります。これを防ぐためにも、毎年金額や日付を変えながら、その都度新しく贈与契約書を作成することが大切です。

贈与契約書の基本的な書き方

贈与契約書はパソコンで作成しても手書きでも自由ですが、必ず記載すべき項目があります。具体的には、誰が、誰に、いつ、何を、どのように渡すのかを明確に書きます。例えば現金なら現金103万円、不動産なら登記事項証明書を見ながら所在:東京都〇〇区〇〇1丁目2番地、地積:123.45平方メートルと1円単位・1ミリ単位で正確に記載しましょう。

贈与契約書は署名が必須?記名でも問題ない?

いよいよ本題ですが、贈与契約書の氏名欄は、必ず手書きの署名にしなければならないのでしょうか。結論から言うと、パソコンで入力した記名であっても法律上は契約として有効です。しかし、安全性を考えると圧倒的に手書きの署名をおすすめします。

署名と記名の違い

署名と記名は似ていますが、証拠としての強さが全く異なります。以下の表で分かりやすく確認してみましょう。

種類 特徴と証拠としての強さ
署名 本人が自筆で手書きしたもの。筆跡鑑定もできるため証拠能力が非常に高い。
記名 パソコンでの印字やゴム印を押したもの。誰でも作成できるため証拠能力が低い。

なぜ署名が推奨されるのか

記名の場合、誰かが勝手にパソコンで書類を作り、勝手に印鑑を押してしまったのではないかと疑われるリスクがあります。税務調査で本人の知らないところで作成されたのではと指摘された場合、記名だけでは反論が難しくなります。そのため、お互いが合意して作成したことを強く証明するために、氏名だけは自筆の署名にするのが一番安心な方法です。

高齢や病気などで自署できない場合の対処法

もし、ご高齢だったり病気で手が動かせず、手書きの署名が難しい場合はどうすればよいでしょうか。この場合は、パソコンで氏名を印字する記名でも大丈夫です。その代わり、本人の意思であることを証明するために、必ず本人の実印を押して、印鑑証明書をセットで添付しましょう。実印は本人しか管理できないものとみなされるため、記名であっても信用性を大きく高めることができます。

押印は実印が必須?認印でもいいの?

署名と同じくらい迷うのが印鑑の種類です。認印でも構いませんが、できれば実印を使うのがベストです。

実印と認印の違いと証拠としての強さ

印鑑による証拠能力の違いを表にまとめました。

印鑑の種類 証拠としての強さ
実印と印鑑証明書のセット 本人の意思の証明として一番強い。偽造のリスクが最も低い。
認印やシャチハタ 誰でも安価で買えるため、証拠としてはかなり弱い。

このように、市販の認印やシャチハタは避け、お互いに実印を押し合うのが最も確実です。

未成年者が贈与を受ける場合の署名・押印

お孫さんなど未成年者に贈与する場合、まだ小さくて自分で文字が書けないこともありますよね。その際は、親権者が法定代理人として代わりに署名し、押印をします。このとき、親権者の氏名をしっかり記載することで、法的に不備のない契約書となります。

贈与契約書に収入印紙は必要?

書類ができあがったら、次に気になるのが収入印紙です。贈与契約書には印紙を貼る必要があるものと、ないものがあります。

収入印紙が必要なケースと不要なケース

贈与する財産の種類によって、以下のように分かれます。

贈与する財産 収入印紙の要否と金額
不動産(土地や建物) 必須。契約書1通につき一律200円の収入印紙が必要。
現金・預貯金・株式 不要。いくら高額であっても収入印紙は貼らなくてよい。

消印(割印)の正しい押し方

不動産を贈与して200円の収入印紙を貼った場合は、必ず消印をしましょう。消印とは、印紙が再利用されないように、印紙と契約書の用紙にまたがるようにハンコを押すことです。このときのハンコは、契約書に使った実印でなくても構いませんし、ボールペンで斜線を引いてサインをするだけでも有効です。

公正証書で贈与契約書を作成するメリット

もし絶対に後々トラブルにしたくない、数千万円などの金額が大きいので心配という場合は、公証役場へ行って公正証書にする方法もあります。公正証書にすると、法律のプロである公証人が本人の意思を確認した上で作成してくれるため、証拠としての強さは完璧になります。ただし、数千円から数万円の手数料がかかり、手間もかかるため、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。

まとめ

贈与契約書は、将来の税務調査や家族間のトラブルを防ぐための大切なお守りです。法律上はパソコンで入力した記名でも有効ですが、証拠能力をしっかり高めるためには、手書きの署名と実印の組み合わせが最適です。また、現金が110万円以下であっても毎年契約書を残すこと、不動産の場合は200円の収入印紙を貼ることを忘れないでくださいね。正しいルールを守って、大切な財産を安全に引き継ぎましょう。

参考文献

国税庁 No.7120 契約書の写し、副本、謄本等

贈与契約書のよくある質問まとめ

Q.贈与契約書は手書きでなければいけませんか?

A.全てを手書きにする必要はありません。パソコンで作成し、氏名のみ手書き(署名)にするのが一般的です。

Q.贈与契約書に押す印鑑は認印でも大丈夫ですか?

A.認印でも法律上は有効ですが、後々のトラブルや税務調査に備えて、実印を押し印鑑証明書を添付することを強くおすすめします。

Q.現金を贈与する場合、収入印紙は必要ですか?

A.現金や預貯金、株式の贈与であれば収入印紙は不要です。ただし、土地や建物などの不動産を贈与する場合は200円の収入印紙が必要です。

Q.贈与する金額が年間110万円以下なら契約書は不要ですか?

A.110万円以下で贈与税がかからない場合でも、税務署に定期贈与と疑われないように、毎回贈与契約書を作成しておくのが安心です。

Q.受贈者が未成年の場合、署名はどうすればよいですか?

A.未成年者が自分で署名できない場合は、親権者が法定代理人として代わりに署名し、押印します。

Q.高齢で文字が書けない場合、贈与契約書はどうやって作りますか?

A.パソコンなどで氏名を印字(記名)した上で、実印を押し、印鑑証明書を添付することで、本人の意思による契約であることを証明できます。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。

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