「健康のために運動を始めたいけど、高血圧だから筋トレは危ないのかな?」「筋トレをすると血圧が上がってしまいそうで心配…」そんなお悩みをお持ちではありませんか?確かに、高血圧の方が運動をする際にはいくつか注意点があります。でも、正しい方法を知っていれば、筋トレはむしろ高血圧の改善に役立つ心強い味方になってくれるんですよ。この記事では、高血圧の方が安心して筋トレに取り組むためのポイントや、効果的な運動の組み合わせについて、わかりやすく解説していきますね。
高血圧と運動の基本的な関係
まず、なぜ運動が高血圧の改善に良いのか、基本的なところから見ていきましょう。運動には、ウォーキングのような「有酸素運動」と、筋トレのような「無酸素運動」がありますが、それぞれに違った役割があるんですよ。
なぜ運動で血圧が下がるの?
運動をすると、心臓がドキドキして血流がよくなりますよね。このとき、血液が血管の壁を刺激することで、血管を広げてしなやかにする「一酸化窒素(NO)」という物質が作られます。この働きによって、血管への圧力が減り、血圧が下がりやすくなるんです。定期的な運動を続けることで、血管そのものが柔らかくなり、普段の血圧も安定してくるというわけですね。また、運動は体重のコントロールやストレス解消にもつながるので、色々な面から血圧に良い影響を与えてくれます。
有酸素運動と無酸素運動(筋トレ)、どっちがいいの?
高血圧の改善という点では、まず基本となるのが有酸素運動です。ウォーキングや軽いジョギング、水泳などは、心臓や肺に過度な負担をかけずに血流を促進し、血圧を下げる効果が高いとされています。一方で、筋トレなどの無酸素運動は、瞬間的に力を入れるため一時的に血圧が上がることがあります。でも、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、長期的に見ると太りにくい体質になったり、血圧の安定につながったりと、たくさんのメリットがあるんですよ。どちらか一つだけ、というよりは、有酸素運動をメインにしながら、筋トレを上手に取り入れるのが理想的と言えるでしょう。
| 運動の種類 | 特徴と血圧への影響 |
| 有酸素運動 | ウォーキングや水泳など、長時間続けられる運動です。血管を広げ、直接的に血圧を下げる効果が期待できます。 |
| 無酸素運動(筋トレ) | 短時間で強い力を出す運動です。瞬間的に血圧が上がりやすいですが、筋肉量を増やし、長期的な血圧コントロールに役立ちます。 |
運動による降圧効果の目安
適切な運動を習慣にすると、実際にどのくらい血圧が下がるのでしょうか。研究によると、定期的な有酸素運動によって、最高血圧(収縮期血圧)が平均で2~5mmHg、最低血圧(拡張期血圧)が平均で1~4mmHg程度低下すると報告されています。これはお薬一種類分に相当することもある、とても大きな効果なんです。たった数mmHgと思うかもしれませんが、この少しの差が、将来の心臓病や脳卒中のリスクを大きく下げることにつながるんですよ。
高血圧の方が安全に筋トレを行うためのポイント
ここからは、高血圧の方が筋トレを行う上で最も大切な、安全のためのポイントを具体的にお話しします。少しの工夫で、リスクをぐっと減らすことができますよ。
息を止めない「スロートレーニング」を意識しよう
筋トレで一番やってはいけないのが「息を止めて、力む」ことです。重いものを持ち上げるときに「うーん!」と息をこらえると、血圧が急激に上昇してしまい、血管に大きな負担がかかってしまいます。これを避けるために、常に呼吸を止めないことを意識しましょう。おすすめは、数を数えながら行う「スロートレーニング」です。「いーち、にー、さーん」と声を出しながら、ゆっくりとした動作で行うと、自然と呼吸ができます。基本は「力を入れるときに息を吐き、力を抜くときに息を吸う」と覚えておいてくださいね。
おすすめの筋トレメニュー
高血圧の方には、重いバーベルなどを持ち上げる高負荷なトレーニングよりも、自分の体重を利用した自重トレーニングや、軽い負荷で行えるものがおすすめです。特に、体の筋肉の約70%が集まっている下半身を鍛えると、効率よく血流を改善できますよ。
| トレーニング名 | やり方のポイント |
| 椅子スクワット | 椅子の前に立ち、お尻を後ろに突き出すようにゆっくり腰を落とします。お尻が座面につくギリギリで止め、ゆっくり元の姿勢に戻ります。これを10回ほど繰り返しましょう。 |
| もも上げ | 背筋を伸ばして立ち、その場でゆっくりと太ももを交互に腰の高さまで上げます。リズミカルに20回ほど行いましょう。 |
| かかと上げ | 壁や椅子に手をついて体を支え、かかとをゆっくり上げて、ゆっくり下ろします。ふくらはぎの筋肉を意識して20回ほど繰り返しましょう。 |
筋トレを行う上での重要な注意点
安全に運動を続けるために、以下の点は必ず守るようにしてくださいね。
- 必ず医師に相談する:運動を始める前には、かかりつけの医師に相談し、どの程度の運動なら問題ないか確認しましょう。特に心臓や腎臓に合併症がある方は必須です。
- 運動前の血圧チェック:運動前には必ず血圧を測りましょう。最高血圧が180mmHg以上、または最低血圧が110mmHg以上ある場合は、その日の運動はお休みしてください。
- ウォーミングアップとクールダウン:急に運動を始めたり、終えたりするのは心臓に負担をかけます。運動前には軽いストレッチなどの準備運動を5分、運動後にも整理運動を5分行うようにしましょう。
- 体調が悪い日は無理しない:少しでも体調に不安がある日は、勇気をもってお休みすることも大切です。
- 運動中に異変を感じたらすぐに中止:めまい、ふらつき、胸の痛み、激しい動悸や息切れなどを感じたら、すぐに運動を中止して休みましょう。
筋トレと有酸素運動の効果的な組み合わせ方
筋トレと有酸素運動を組み合わせることで、血圧改善の効果はさらに高まります。無理なく続けられる自分に合ったプランを見つけていきましょう。
理想的な運動の頻度と時間
目標として、以下のような頻度と時間を目指してみましょう。
- 有酸素運動:まずは1日30分程度を週に3~5日から始めてみましょう。「ややきつい」と感じるくらいの強度が目安です。10分の運動を3回に分けても効果はありますよ。
- 筋トレ:有酸素運動を行わない日や、有酸素運動の前後に、週2~3回取り入れるのがおすすめです。各種目を10~15回程度、無理のない範囲で行いましょう。
1日の運動スケジュールの例
例えば、こんな流れはいかがでしょうか。
1. ウォーミングアップ(5分):軽い足踏みやストレッチで体を温めます。
2. 筋トレ(10分):椅子スクワットやかかと上げなどを、ゆっくり呼吸をしながら行います。
3. 有酸素運動(20~30分):ウォーキングや室内でのサイクリングマシンなどを行います。
4. クールダウン(5分):使った筋肉を伸ばすストレッチで、ゆっくり心拍数を落ち着かせます。
このプランなら、トータルで40~50分程度です。まずは週末だけ、あるいは週に2回からでも大丈夫。少しずつ習慣にしていくことが何より大切ですよ。
まとめ
高血圧と筋トレについて、不安は少し解消されたでしょうか。大切なポイントをもう一度おさらいしますね。
- 高血圧の改善には、有酸素運動を基本としながら、正しい方法で筋トレを取り入れるのが効果的です。
- 筋トレ中は絶対に息を止めず、ゆっくりとした動作を心がけましょう。
- 運動を始める前には必ず医師に相談し、日々の血圧や体調のチェックを忘れないでください。
筋トレは、血圧のためだけでなく、転倒予防や生活の質の向上にもつながる素晴らしい習慣です。怖がりすぎずに、できることから少しずつ始めてみませんか。あなたの健康的な毎日を応援しています。
参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット「高血圧症を改善するための運動」
高血圧と筋トレのよくある質問まとめ
Q.高血圧でも筋トレをしてもいいですか?
A.はい、医師に相談し、血圧が安定していれば可能です。ただし、息を止めて強く力むような高強度のトレーニングは避け、軽い負荷で呼吸を意識しながら行うことが重要です。
Q.高血圧の改善に筋トレは効果がありますか?
A.はい、効果が期待できます。筋トレで筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、血流も改善されるため、長期的に血圧を下げる効果があるとされています。有酸素運動と組み合わせるとさらに効果的です。
Q.筋トレ中に血圧が上がるのが心配です。注意点はありますか?
A.呼吸を止めないことが最も大切です。力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸うようにしましょう。また、急に重い負荷をかけず、ウォーミングアップとクールダウンを必ず行ってください。
Q.高血圧の人が避けるべき筋トレはありますか?
A.息を止めて一気に力を入れる高負荷のウエイトトレーニングは、血圧が急上昇するリスクがあるため避けるべきです。例えば、ベンチプレスやスクワットで最大重量に挑戦するような運動は控えましょう。
Q.どのくらいの頻度や強度で筋トレをすればいいですか?
A.週に2〜3回、無理のない範囲で始めるのがおすすめです。強度は、少しきついと感じる程度で、10〜15回繰り返せるくらいの軽い負荷が良いでしょう。セット間の休憩もしっかり取りましょう。
Q.筋トレを始める前に何をすべきですか?
A.まずは必ず主治医に相談し、運動の許可を得てください。ご自身の血圧レベルや健康状態に合った運動の種類や強度についてアドバイスをもらうことが、安全にトレーニングを続けるための第一歩です。