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50代がやってはいけないNISAの活用法!失敗を防ぐコツ

2026-03-15
目次

50代に入り、老後資金の準備として50代がやってはいけないNISAの活用法について知りたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。焦って始めてしまうと思わぬ失敗をしてしまうこともあります。今回は、皆様がやってはいけないNISAの活用法や、失敗しないための具体的なポイントをわかりやすくお話ししていきますね。

50代がやってはいけないNISAの活用法とは

NISAは利益が非課税になる素晴らしい制度ですが、使い方を間違えると大切な資産を減らしてしまう危険性があります。特に50代は定年退職までの期間が限られているため、慎重な運用が求められます。ここでは、具体的に避けるべき行動を見ていきましょう。

退職金などのまとまったお金を一括投資する

退職金や貯金など、1,000万円や2,000万円といったまとまったお金を一度に全額投資するのは大変危険です。もし投資した直後に大きな暴落が起きると、資産が30%から40%も目減りしてしまう可能性があります。例えば、1,000万円がすぐに600万円になってしまうかもしれないのです。そのため、年間360万円の投資枠を使い切るのではなく、月々5万円や10万円など、少額から分割して積み立てることをおすすめします。

手数料の高い商品を選んでしまう

投資信託には、持っている間ずっとかかり続ける信託報酬という手数料があります。この手数料が年率1%以上の高い商品を選ぶのは避けましょう。例えば、500万円を運用する場合の目安として、手数料の違いで大きな差が生まれます。

信託報酬(年率) 10年間の手数料目安(500万円運用時
0.1% 約5万円
1.5% 約75万円

10年間ではなんと70万円もの差になってしまいます。手数料は確実に利益を削る要因ですので、年率0.2%以下の低コストな商品を選ぶことが大切です。

短期的な値動きに慌てて売却してしまう

投資を始めると、株価が下がった時に不安になってすぐに売ってしまいたくなるものです。しかし、株価が20%下がったからといって慌てて売却すると、そこから再び価格が回復した時の利益を取り逃がしてしまいます。投資の基本は10年、15年と長く続けることで利益を安定させることです。一時的なマイナスに一喜一憂せず、じっくりと保有し続ける心構えが重要になります。

50代からNISAを始める際の正しい心構え

やってはいけないことを理解した上で、次はどのようにNISAと向き合えば良いのか、正しい心構えについてお話しします。50代だからこそ意識していただきたいポイントがあります。

老後資金の目標額を明確にする

まずは、ご自身が老後に必要なお金がいくらなのかを具体的に計算してみましょう。例えば、65歳から毎月25万円の生活費が必要で、年金が毎月15万円もらえるとします。すると毎月10万円が不足します。これを90歳までの25年間で計算すると、合計で3,000万円が必要になります。この3,000万円のうち、預貯金で1,000万円、退職金で1,000万円を用意できるなら、NISAで準備すべき目標額は残りの1,000万円と明確になります。

リスクとリターンのバランスを理解する

投資において、高い利益を狙えばそれだけ大きく損をする危険性も高まります。年率7%の高い利益を狙う商品は、時に資産が30%減るリスクを伴います。50代は老後が目前に迫っているため、大きく増やすことよりも、大きく減らさないことを優先すべきです。期待できるリターンは年率3%から5%程度に抑え、世界中の株式に分散投資するような、リスクを抑えた商品を選ぶのが賢明です。

元本保証という言葉に注意する

NISAの対象となる投資信託や株式には、元本が絶対に減らないと約束された元本保証の商品は存在しません。もし絶対に損をしないといったうまい話があれば、それは詐欺の可能性が極めて高いです。国の基準を満たしたNISA対象商品であっても、価格が変動して元本を下回る時期があることをしっかりと理解しておきましょう。

投資商品の具体的な選び方と注意点

NISAで失敗しないためには、何に投資するかが非常に重要です。50代の方に適した商品の選び方について、具体的なポイントをご紹介します。

世界中に分散投資できる商品を選ぶ

ひとつの国やひとつの企業だけに投資するのは、そこが不調になった時のダメージが大きすぎるため危険です。アメリカや日本、ヨーロッパなど、世界中の様々な国の株式にまんべんなく投資できる全世界株式型の投資信託がおすすめです。これにより、どこかの国の経済が落ち込んでも、他の国でカバーできるため、リスクを小さくすることができます。

毎月分配型の投資信託は避ける

毎月お小遣いのように分配金がもらえる商品は魅力的に見えますが、実はご自身の投資した元本を削って支払われているケースが少なくありません。これでは資産を増やしていることにはなりません。また、新しいNISA制度では、長期的な資産形成に向かないという理由から、毎月分配型の投資信託は投資対象から除外されています。分配金が出ない、あるいは再投資されるタイプを選んで、複利の力で効率よく資産を増やしましょう。

生活防衛資金は必ず現金で残す

投資に回して良いのは、当面使う予定のない余裕資金だけです。病気やケガなどに備えて、必ずすぐに引き出せる銀行の預貯金として手元に残しておきましょう。

資金の使い道 用意すべき具体的な目安
生活防衛資金 生活費の半年から1年分(150万円〜300万円)
投資に回す資金 当面10年以上は使う予定のない余裕資金

生活に必要なお金までNISAに入れてしまうと、急にお金が必要になった時に、株価が下がっていても泣く泣く売却しなければならなくなります。

50代からでも遅くない!NISAの活用メリット

50代からではもう遅いのではと不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそんなことはありません。新制度は50代の方にとっても大きなメリットがあります。

利益に対する税金がずっとかからない

通常、投資で得た利益には約20.315%の税金がかかります。例えば、100万円の利益が出た場合、約20万円が税金として引かれ、手元には80万円しか残りません。しかし、NISA口座で運用すれば、この税金が一切かからず、100万円をそのまま受け取ることができます。非課税期間が無期限になったため、60代、70代になっても焦らず非課税の恩恵を受け続けることができます。

いつでも自由に引き出せる安心感

老後資金の準備としてiDeCoもありますが、iDeCoとNISAでは引き出しのルールが大きく異なります。

制度名 引き出しの自由度
NISA いつでも必要な金額を引き出し可能
iDeCo 原則60歳まで引き出し不可

例えば、58歳の時にお子様の結婚費用として急に100万円が必要になった場合でも、NISAであれば柔軟に対応できるという大きなメリットがあります。

無理のない積立計画の立て方

最後に、50代の方が無理なくNISAを続けていくための、具体的な積立計画の立て方についてご説明します。

家計の収支を見直して投資額を決める

まずは毎月の収入から、必ずかかる生活費や住宅ローンの返済などを差し引き、いくら手元に残るかを確認しましょう。残った金額の半分から3分の2程度、例えば毎月3万円から5万円程度を積立の目安とするのが良いでしょう。最初から無理をして毎月10万円などを設定してしまうと、生活が苦しくなり、途中で投資をやめてしまう原因になります。

60歳以降の働き方に合わせて見直す

50代のうちはお給料が安定していても、60歳で定年を迎えたり、再雇用で収入が減ったりすることがあります。そのため、60歳になったタイミングで積立金額を見直すことが大切です。例えば、50代のうちは毎月5万円積み立てていたものを、60歳以降は毎月2万円に減らすといった具合です。ご自身のライフステージに合わせて、柔軟に計画を調整していきましょう。

まとめ

50代からのNISA活用では、まとまったお金を一括で投資することや、手数料の高い商品を選ぶこと、短期的な値動きに慌てて売却することは絶対に避けてください。リスクを抑え、少額から毎月コツコツと積み立てていくことが、失敗しないための最大の秘訣です。ご自身の生活防衛資金をしっかりと確保した上で、無理のない範囲で長期的な視点を持って運用を続けていきましょう。正しい知識を持って向き合えば、NISAは皆様の老後を豊かにする力強い味方になってくれます。

参考文献

金融庁:NISA特設ウェブサイト

国税庁 No.1535 NISA制度

NISAのよくある質問まとめ

Q.50代からNISAを始めるのは遅いですか?

A.全く遅くありません。非課税期間が無期限になったため、50代からでも10年以上じっくりと運用することができ、十分にメリットを得られます。

Q.退職金を全額NISAで投資しても良いですか?

A.まとまった金額を一度に投資するのは危険です。暴落時のリスクを減らすため、月に数万円ずつ分割して積み立てることをおすすめします。

Q.NISAで選ぶべきでない商品は何ですか?

A.信託報酬などの手数料が年率1%を超える高い商品や、投資した元本を削って支払われる毎月分配型の投資信託は避けるべきです。

Q.投資信託の価格が下がったらどうすれば良いですか?

A.慌てて売却してはいけません。一時的なマイナスに一喜一憂せず、長期的な視点で保有し続けることが将来の利益につながります。

Q.老後資金は全額NISAで準備すべきですか?

A.生活防衛資金として150万円から300万円程度は必ず現金で手元に残し、当面使う予定のない余裕資金のみをNISAで運用してください。

Q.NISAは途中で引き出すことができますか?

A.はい、NISAはいつでも必要な金額だけを売却して現金にすることができます。急な出費にも対応できるため、安心感があります。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。

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