「所得税って、いつまでに払えばいいんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?個人事業主の方や、副業をしている会社員の方など、自分で税金を納める機会があると、納付期限はとても気になりますよね。実は、所得税を支払うタイミングは、働き方や状況によって少しずつ違うんです。この記事では、所得税をいつ、どのように支払うのか、そしてもし期限に遅れてしまったらどうなるのか、優しく丁寧に解説していきます。この記事を読めば、納税に関する不安がきっと解消されますよ。
所得税はいつまでに払う?主な納付期限
所得税の納付期限は、大きく分けて「確定申告で納める場合」と「会社員として給与から天引きされる場合」の2つのパターンがあります。また、所得が多い方は「予定納税」という形で前払いするケースもあります。それぞれの期限をしっかり確認しておきましょう。
個人事業主・フリーランスの納付期限(確定申告)
個人事業主やフリーランスの方は、ご自身で1年間の所得を計算し、確定申告を行う必要があります。この確定申告で確定した所得税の納付期限は、原則として確定申告の提出期限と同じ毎年3月15日です。もし3月15日が土日や祝日にあたる場合は、その翌平日が期限となります。
ただし、便利な「振替納税」という支払い方法を選択した場合は、実際の引き落とし日が例年4月中旬頃になるため、資金の準備に少し余裕が持てますよ。
会社員など給与所得者の納付
会社員やパート・アルバイトとしてお勤めの方は、毎月の給与から所得税が天引きされていますよね。これを「源泉徴収」といいます。この場合、所得税を納めているのは皆さん自身ではなく、お勤めの会社です。
会社は、従業員から預かった所得税を、原則として給与などを支払った月の翌月10日までに税務署へ納付しています。そして、年末には「年末調整」で1年間の正しい所得税額を計算し、源泉徴収された合計額との差額を調整(還付または追加徴収)する仕組みになっています。
予定納税の納付期限
前年の所得をもとに計算した所得税額が15万円以上になった個人事業主の方などは、「予定納税」という形で所得税を前払いする必要があります。これは、年間の税額を一度に支払う負担を軽減するための制度です。予定納税の対象となる方には、税務署から通知が届きます。
納付は年に2回に分けて行います。
| 納税期間 | 納付期限 |
| 第1期分 | 7月31日 |
| 第2期分 | 11月30日 |
こちらも、期限が土日・祝日にあたる場合は翌平日が納付期限となります。
所得税の支払い方法を徹底比較!あなたに合うのはどれ?
確定申告で納める所得税には、さまざまな支払い方法が用意されています。ご自身のライフスタイルに合わせて、便利で確実な方法を選びましょう。それぞれの特徴をまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。
| 支払い方法 | 特徴 |
| 振替納税 | 指定した預金口座から自動で引き落とされます。一度手続きすれば翌年以降も自動なので、納付忘れの心配がなく最もおすすめです。 |
| e-Tax(電子納税) | インターネット経由で納税する方法です。ダイレクト納付やインターネットバンキング(Pay-easy対応)が利用でき、自宅から手続きが完了します。 |
| クレジットカード納付 | 専用サイトを通じてクレジットカードで支払います。カードのポイントが貯まるメリットがありますが、納付税額に応じた決済手数料がかかる点に注意が必要です。 |
| スマホアプリ納付 | PayPayやd払いなどの決済アプリで納付できます。手軽さが魅力ですが、納付額が30万円以下の場合に限られます。 |
| コンビニ納付 | 税務署のサイトなどでQRコードを作成し、コンビニのレジで支払います。24時間いつでも納付できて便利ですが、30万円以下の現金払いのみとなります。 |
| 窓口での現金納付 | 金融機関や税務署の窓口に納付書を持参して現金で支払う方法です。領収証書が発行される唯一の方法です。 |
振替納税がおすすめの理由
たくさんの納付方法がありますが、特に「振替納税」はおすすめです。申告期限である3月15日までに「預貯金口座振替依頼書」を提出しておけば、あとは自動で引き落とされるため、うっかり納付を忘れる心配がありません。さらに、引き落とし日が4月中旬頃になるので、納税資金の準備にも余裕が生まれます。まだ利用したことがない方は、ぜひ検討してみてくださいね。
会社員でも自分で所得税を払う(確定申告する)ケース
普段は会社が納税手続きをしてくれる会社員の方でも、特定の条件に当てはまる場合はご自身で確定申告が必要になります。代表的なケースを3つご紹介します。
年収が2,000万円を超える場合
給与の年間収入が2,000万円を超える方は、会社の年末調整の対象外となります。そのため、ご自身で確定申告を行い、所得税を納付する必要があります。
副業の所得が20万円を超える場合
会社員として給与をもらいながら、副業(ライター、配達、ハンドメイド販売など)で得た所得(収入から経費を引いた金額)の合計が年間で20万円を超える場合も、確定申告が必要です。複数の会社から給与をもらっていて、年末調整されなかった給与がある場合なども対象になることがあります。
医療費控除や寄附金控除(ふるさと納税)などを受けたい場合
年間の医療費がたくさんかかった場合の「医療費控除」や、ふるさと納税をした際の「寄附金控除」、住宅ローンを組んだ初年度の「住宅ローン控除」などは、年末調整では手続きできません。これらの控除を受けるためには、確定申告が必要です。この場合、多くは納めすぎた税金が戻ってくる「還付」になりますが、税金の手続きを自分で行うという点では同じですね。
会社が従業員の所得税を納める「源泉徴収」の仕組み
会社員の方の所得税は、会社が「源泉徴収」という形で納めてくれています。この仕組みについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
源泉徴収と年末調整
源泉徴収とは、会社が従業員に給与を支払う際、あらかじめ所得税を天引きして、本人に代わって国に納める制度です。ただし、毎月天引きされる金額はあくまで概算です。そこで、年の最後に従業員一人ひとりの正確な年税額を計算し、源泉徴収した合計額との差額を精算する手続きが「年末調整」です。この手続きがあるおかげで、多くの会社員は自分で確定申告をする必要がないのです。
納期の特例とは?
会社は、預かった源泉所得税を原則として翌月10日までに納付しますが、従業員の数が常時10人未満の小規模な会社の場合、毎月の事務手続きは大きな負担になります。そこで、申請して承認を受ければ、源泉所得税の納付を半年に1回にまとめられる「納期の特例」という制度があります。
| 対象期間 | 納付期限 |
| 1月~6月分 | 7月10日 |
| 7月~12月分 | 翌年1月20日 |
もし納付期限に遅れたら?ペナルティに要注意!
所得税の納付が期限に間に合わなかった場合、残念ながらペナルティが課されてしまいます。「うっかり忘れていた」という場合でも追加の税金を支払うことになるので、納付期限は必ず守るようにしましょう。
延滞税
延滞税は、法定納期限の翌日から実際に納付が完了した日までの日数に応じて、自動的に課される税金です。いわば、税金の利息のようなものです。納付が遅れれば遅れるほど、金額は増えていってしまいます。税率はその年によって異なりますが、納期限から2か月を過ぎると税率が高くなるため、もし遅れてしまった場合でも、1日でも早く納付することが大切です。
加算税
期限までに申告や納付をしなかったことに対するペナルティとして「加算税」も課されます。例えば、確定申告自体を忘れていた場合は「無申告加算税」が、会社が源泉徴収した税金を納め忘れた場合は「不納付加算税」が課せられます。これらの税率は、本来納めるべき税額に対して10%~20%と非常に高額です。ただし、税務署から指摘される前に自主的に申告・納付した場合は、税率が軽減されることもあります。
まとめ
今回は、「所得税はいつ払うの?」という疑問について、さまざまな角度から解説しました。ポイントをまとめると、個人事業主の方は原則3月15日まで、会社員の方は会社が翌月10日に納付してくれている、と覚えておくとよいでしょう。納付方法も多様化しているので、ご自身に合った便利な方法を選んで、期限内に確実に納税することが大切です。もし期限に遅れてしまうと、延滞税などの思わぬ出費につながってしまいます。この記事を参考に、計画的に納税の準備を進めていきましょうね。
参考文献
国税庁「No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例」
所得税の支払い時期に関するよくある質問まとめ
Q. 確定申告で納める所得税は、いつまでに払うのですか?
A. 原則として、確定申告の期限と同じ3月15日までです。この日までに申告と納税の両方を済ませる必要があります。
Q. 所得税の支払い方法にはどんなものがありますか?
A. 現金で金融機関や税務署の窓口で納付するほか、口座振替(振替納税)、クレジットカード納付、コンビニ納付(QRコード利用)、e-Taxを利用したダイレクト納付など、様々な方法があります。
Q. 会社員の場合、所得税はいつ払っているのですか?
A. 会社員の場合、毎月の給料から所得税が天引き(源泉徴収)されています。年末調整で年間の所得税額が確定し、過不足が調整されるため、個人で改めて納付することは基本的にありません。
Q. 納税が期限に間に合わなかったらどうなりますか?
A. 期限までに納税しないと、延滞税が課されます。法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて計算されるため、できるだけ早く納付することが重要です。
Q. 「予定納税」とは何ですか?いつ払うのですか?
A. 前年の所得税額が一定額以上の場合、その年分の所得税を前払いする制度です。原則として7月(第1期分)と11月(第2期分)の2回に分けて納付します。
Q. 副業の所得税はいつ、どのように払いますか?
A. 副業の所得が年間20万円を超える場合、原則として確定申告が必要です。確定申告期間中(通常は翌年2月16日〜3月15日)に申告し、3月15日までに本業と合算した所得税を納付します。