相続やご自宅の売却、住宅ローンの借り換えなどで急に「登記簿謄本」が必要になったことはありませんか?普段あまり馴染みのない書類なので、「どこでどうやって取得すればいいの?」と戸惑ってしまいますよね。この記事では、ご自宅の住所から登記簿謄本(登記事項証明書)を取得するための具体的な方法について、手数料や必要なもの、注意点などを誰にでも分かりやすく解説していきます。
そもそも登記簿謄本(登記事項証明書)って何?
まずは、登記簿謄本がどのような書類なのか、基本から確認しておきましょう。これは、土地や建物といった不動産の「公式なプロフィール」のようなものです。その不動産がどこにあって、どれくらいの広さで、誰が所有しているのか、といった大切な情報が記録されています。
登記簿謄本と登記事項証明書の違い
「登記簿謄本」と「登記事項証明書」、二つの名前を聞いたことがあるかもしれませんね。昔は紙の帳簿(登記簿)で情報を管理していたため、その写しを「登記簿謄本」と呼んでいました。しかし、現在ではほとんどの情報がコンピューターでデータ管理されています。このデータ化された記録を印刷して証明書にしたものが「登記事項証明書」です。呼び方は違いますが、証明される内容は同じものと考えていただいて問題ありません。現在、法務局で取得できるのは「登記事項証明書」が正式名称となります。
なぜ登記簿謄本が必要になるの?
登記簿謄本は、不動産の権利関係を公的に証明するための非常に重要な書類です。そのため、以下のような場面で提出を求められることが多くあります。
- 不動産の売買契約を結ぶとき
- 相続によって不動産の名義を変更するとき(相続登記)
- 住宅ローンを組むときや、借り換えをするとき
- 不動産を担保にお金を借りるとき
- リフォームローンなどを利用するとき
これらの手続きでは、その不動産の所有者が誰であるかを正確に確認する必要があるため、登記簿謄本が不可欠となるのです。
登記簿謄本を取得する3つの方法
登記簿謄本を取得する方法は、主に3つあります。ご自身の状況に合わせて、一番便利な方法を選んでくださいね。それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
法務局の窓口で直接取得する方法
最も確実で早く手に入れられるのが、法務局の窓口で直接申請する方法です。不動産の所在地に関わらず、お近くの法務局(登記所)のどこでも取得できます。
法務局に備え付けの「登記事項証明書交付申請書」に必要事項を記入し、手数料分の収入印紙を貼って窓口に提出します。収入印紙は法務局内の印紙売り場で購入できるので、事前に用意しなくても大丈夫です。特に問題がなければ、申請してから10分~15分ほどで受け取れます。分からないことがあればその場で職員の方に質問できるので、初めての方でも安心ですよ。
ただし、法務局の窓口は平日の午前8時30分から午後5時15分までしか開いていない点には注意が必要です。
| 手数料 | 1通につき600円 |
| 必要なもの | 申請書、手数料(収入印紙)、不動産の地番・家屋番号 |
郵送で請求する方法
平日に法務局へ行く時間がないという方には、郵送で請求する方法が便利です。法務局のホームページから申請書をダウンロードして印刷し、必要事項を記入します。そして、手数料600円分の収入印紙を貼り、切手を貼った返信用封筒を同封して、不動産の所在地を管轄する法務局へ郵送します。
注意点として、郵送の場合はお近くの法務局ではなく、その不動産を管轄する法務局に送る必要があります。管轄の法務局がどこかは、法務省のホームページで確認してくださいね。申請書を送ってから証明書が手元に届くまで、1週間程度みておくと良いでしょう。
| 手数料 | 1通につき600円 + 往復の郵送料 |
| 必要なもの | 申請書、収入印紙、返信用封筒(切手貼付済)、不動産の地番・家屋番号 |
オンラインで請求する方法
最も手数料を安く抑えられるのが、インターネットを利用したオンライン請求です。法務省の「登記・供託オンライン申請システム」を利用して手続きを行います。初めて利用する際は申請者情報の登録が必要ですが、パソコン操作に慣れている方であればスムーズに進められるでしょう。
オンライン請求のメリットは、手数料が安いことと、法務局へ行かなくても済むことです。受け取り方法は「郵送」か「指定した法務局の窓口」から選べます。郵送で受け取る場合の手数料は500円、窓口で受け取る場合はさらに安く480円です。システムの利用時間は平日の午前8時30分から午後9時までと、窓口よりも長く対応しています。
| 手数料(郵送受取) | 1通につき500円 |
| 手数料(窓口受取) | 1通につき480円 |
【重要】ご自宅の住所と「地番」「家屋番号」は違います!
登記簿謄本を取得する際に、一番つまずきやすいのがこのポイントです。私たちが普段使っている郵便物が届くための住所(住居表示)と、法務局で不動産を管理するための「地番(ちばん)」や「家屋番号(かおくばんごう)」は、多くの場合で異なります。申請書には、この「地番」「家屋番号」を正確に記入する必要があります。
「地番」「家屋番号」の調べ方
では、どうやって調べればよいのでしょうか。確認方法はいくつかあります。
- 固定資産税の納税通知書を確認する
毎年春ごろに市区町村から送られてくる納税通知書に同封されている「課税明細書」に、土地の地番と建物の家屋番号が記載されています。これが一番確実で簡単な方法です。 - 権利証(登記識別情報通知)を確認する
不動産を購入した際に受け取った権利証(または登記識別情報通知)にも記載されています。 - 法務局で尋ねる
もし上記の書類が見当たらない場合は、法務局の窓口で「地番照会」をしたいと伝えれば、備え付けの地図(ブルーマップ)などを使って調べることができます。
申請に行く前に、必ずこの「地番」と「家屋番号」を準備しておきましょう。
登記簿謄本の取得に必要なもの一覧
ここで、登記簿謄本を取得するために必要なものを一度整理しておきましょう。
| 必ず必要な情報 | 取得したい不動産の地番(土地の場合)と家屋番号(建物の場合) |
| 手数料 | 取得方法に応じた金額(1通あたり480円~600円) |
申請者の身分証明書(運転免許証など)や印鑑は、原則として必要ありません。所有者本人でなくても、誰でも手数料を支払えば取得することが可能です。
取得方法ごとの手数料と所要時間まとめ
最後に、3つの取得方法を比較しやすいように表にまとめました。ご自身の都合に合った方法を選ぶ参考にしてください。
| 取得方法 | 手数料(1通あたり) |
| 法務局の窓口 | 600円 |
| 郵送 | 600円 + 郵送料 |
| オンライン(郵送受取) | 500円 |
| オンライン(窓口受取) | 480円 |
まとめ
ご自宅の住所から登記簿謄本を取得する方法について、ご理解いただけましたでしょうか。一番簡単で早いのは法務局の窓口に行く方法ですが、時間がない方や少しでも費用を抑えたい方は、郵送やオンラインでの請求も非常に便利です。どの方法を選ぶにしても、事前に「地番」と「家屋番号」を調べておくことがスムーズな手続きの鍵となります。この記事を参考に、落ち着いて手続きを進めてみてくださいね。
参考文献
自宅の登記簿取得に関するよくある質問まとめ
Q.登記簿(登記事項証明書)はどこで取得できますか?
A.全国の法務局窓口のほか、オンラインでも請求できます。オンライン請求した書類は、郵送または指定の法務局窓口で受け取れます。
Q.住所しかわからないのですが、登記簿は取得できますか?
A.登記簿の取得には「地番」や「家屋番号」が必要です。住所(住居表示)と地番は異なることが多いため、事前に法務局やブルーマップなどで確認しましょう。
Q.登記簿の取得は誰でもできますか?
A.はい、誰でも取得できます。手数料を支払えば、不動産の所有者でなくても委任状なしで請求・閲覧が可能です。
Q.オンラインで登記簿を取得するメリットは何ですか?
A.法務局へ行く手間が省け、窓口請求より手数料が安くなります。平日の21時まで請求手続きができるのもメリットです。
Q.登記簿を取得する際の手数料はいくらですか?
A.取得方法により異なります。法務局窓口では1通600円、オンライン請求の場合は郵送で500円、窓口受取で480円です。(※料金は変動する場合があります)
Q.登記簿謄本と登記事項証明書の違いは何ですか?
A.現在では同じものを指します。コンピュータ化される前の紙の写しが「登記簿謄本」、現在のデータから印刷したものが「登記事項証明書」という正式名称です。