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相続税の納税は納税証明書でわかる?種類や取得方法を徹底解説

2024-11-07
目次

相続税の申告と納税が無事に終わって一安心…と思いきや、金融機関での手続きなどで「相続税を支払った証明をしてください」と言われて、どの書類を提出すれば良いか戸惑っていませんか?
「納税証明書」という言葉は聞いたことがあるけれど、相続税の場合もそれで良いのでしょうか。
この記事では、相続税の納税を証明する方法や、その際に使われる納税証明書の種類、取得方法について、わかりやすく丁寧にご説明しますね。

納税証明書とは?相続手続きで必要になる場面

まず、「納税証明書」がどのような書類なのか、簡単におさらいしましょう。納税証明書とは、その名の通り「税金をきちんと納めていますよ」ということを公的に証明してくれる書類です。個人の信用度を示す一つの指標になるため、相続の場面でも提出を求められることがあります。

故人の借入金を引き継ぐとき

亡くなった方(被相続人)に銀行などからの借入金があり、それを相続人が引き継ぐ(債務を承継する)場合です。金融機関は、借入金を引き継ぐ相続人にきちんと返済能力があるか、税金の滞納などがないかを確認するために、相続人と、場合によっては被相続人の納税証明書の提出を求めることがあります。

相続税を納めるための資金を借りるとき

相続した財産の多くが不動産などで、相続税を支払うための現金が足りない…。そんなとき、金融機関から納税資金を借りる「納税ローン」を利用することがあります。この融資審査の際にも、申込者である相続人の信用情報を確認するため、納税証明書の提出が必要になる場合があります。

相続税の納税証明は「領収証書」が基本です

「相続税の納税証明書が欲しい」と思ったとき、実は最も直接的で確実な証明になるのは、納税証明書ではなく、相続税を納付したときに金融機関や税務署の窓口で受け取る「領収証書」です。
この領収証書は、あなたが「いつ、いくら相続税を納めたか」を証明する、とても大切な書類です。

領収証書は再発行できないので大切に保管を

注意したいのは、この領収証書は一度きりの発行で、紛失しても再発行ができないという点です。相続登記(不動産の名義変更)など、他の手続きで原本の提出が必要になることもありますので、コピーを取った上で大切に保管しておきましょう。

もし領収証書を紛失してしまったら?

万が一、領収証書をなくしてしまった場合や、金融機関などから「納税証明書」という名称の書類を求められた場合に登場するのが、これからご説明する「納税証明書」です。領収証書の代わりとして、納税した事実を証明するために利用できます。

相続税の証明に使える!国税の納税証明書の種類

相続税は国に納める「国税」ですので、証明書は税務署で取得します。国税の納税証明書にはいくつか種類があり、証明したい内容によって使い分けます。相続税の納税状況を証明したい場合は、主に「納税証明書(その1)」を使います。

納税証明書の種類 証明される内容
納税証明書(その1) 納付すべき税額、納付済みの税額、未納税額などを証明します。相続税の納税額を証明したい場合に利用します。
納税証明書(その2) 所得金額を証明します。(個人の場合は申告所得税、法人の場合は法人税に関する所得)
納税証明書(その3) 未納の税額がないことを証明します。(税金の滞納がないことの証明)
納税証明書(その4) 証明を受けたい期間中に、滞納処分(財産の差し押さえなど)を受けたことがないことを証明します。

納税証明書の取得方法と必要書類

それでは、具体的に納税証明書を取得する方法を見ていきましょう。請求先は、亡くなった方(被相続人)の最後の住所地を管轄する税務署です。相続人ご自身の住所地の税務署ではないので、注意してくださいね。取得方法は主に3つあります。

税務署の窓口で請求する

直接、管轄の税務署の窓口に行って手続きをする方法です。基本的にその日のうちに発行してもらえるので、お急ぎの方におすすめです。

【必要なもの】
・納税証明書交付請求書(窓口にもあります)
・手数料(1税目・1年度・1枚につき400円)
・本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
・マイナンバーが確認できる書類
・(代理人が行く場合)委任状と代理人の本人確認書類

郵送で請求する

税務署が遠い場合などに便利なのが郵送での請求です。必要書類を揃えて、管轄の税務署に郵送します。

【必要なもの】
・納税証明書交付請求書(国税庁HPからダウンロードできます)
・手数料分の収入印紙(郵便局などで購入)
・切手を貼った返信用封筒
・本人確認書類のコピー
・マイナンバーが確認できる書類のコピー

オンライン(e-Tax)で請求する

ご自宅のパソコンからe-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用して請求する方法です。手数料が少し安くなるのがメリットです(1税目・1年度・1枚につき370円)。証明書は、電子ファイル(PDF)で受け取るか、郵送または税務署窓口で書面として受け取るかを選べます。

【必要なもの】
・パソコン、インターネット環境
・マイナンバーカード
・(電子交付の場合)手数料の電子納付

故人(被相続人)の納税証明書が必要な場合

相続手続きでは、亡くなった方自身の納税証明書が必要になることもあります。その場合は、相続人が請求することになりますが、通常の必要書類に加えて、以下の書類が必要になります。

【追加で必要な書類の例】
被相続人の死亡の事実がわかる書類(戸籍(除籍)謄本など)
申請者が相続人であることがわかる書類(戸籍謄本や法定相続情報一覧図など)
申請者(相続人)自身の本人確認書類

これらの書類を揃えて、被相続人の最後の住所地を管轄する税務署で手続きを行ってくださいね。

まとめ

相続税の納税を証明する方法について、ご理解いただけましたでしょうか。最後にポイントをまとめておきますね。

・相続税の納税を証明する最も基本的な書類は、納付時に受け取る「領収証書」です。再発行できないので大切に保管しましょう。
・領収証書を紛失した場合や、金融機関などから指定された場合は「納税証明書(その1)」を取得します。
・請求先は「被相続人の最後の住所地を管轄する税務署」です。
・取得方法は「窓口」「郵送」「オンライン」の3つ。ご自身の状況に合わせて便利な方法を選びましょう。

相続手続きは聞き慣れない書類も多く大変ですが、一つひとつ確認しながら進めていけば大丈夫です。もし手続きでわからないことがあれば、税務署に問い合わせてみるのが一番確実ですよ。

参考文献

納税証明書の交付請求手続|国税庁

No.4205 相続税の申告と納税|国税庁

納税証明書の交付請求について | 【e-Tax】国税電子申告・納税システム

相続税の納税証明書に関するよくある質問

Q.相続税の納税状況は「納税証明書」で確認できますか?

A.はい、税務署で発行される「納税証明書」によって、相続税の納税額や未納額がないことを証明できます。特に不動産の相続登記などで必要になる場合があります。

Q.相続税の納税証明書はどこで取得できますか?

A.相続した人(納税者)の住所地を管轄する税務署で取得できます。オンライン(e-Tax)または税務署の窓口で請求手続きが可能です。

Q.納税証明書の取得には何が必要ですか?

A.「納税証明書交付請求書」、マイナンバーカードなどの本人確認書類、手数料(1税目1年度につき400円)、印鑑が必要です。代理人が請求する場合は委任状も必要となります。

Q.相続税の納税証明書はどのような時に必要になりますか?

A.主に、相続した不動産の名義変更(相続登記)を行う際に、法務局へ提出を求められることがあります。また、金融機関から融資を受ける際の証明書類として必要になるケースもあります。

Q.納税証明書以外に相続税の納税を証明する書類はありますか?

A.はい、金融機関や税務署の窓口で納税した際に受け取る「領収証書」も納税を証明する重要な書類です。ただし、再発行はされないため大切に保管してください。

Q.相続税を納税してから、すぐに納税証明書は発行されますか?

A.いいえ、すぐには発行されません。金融機関等で納付してから税務署で納付情報が確認できるまで、数日から2週間程度かかる場合があります。余裕を持って請求しましょう。

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