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基本料金あり・金額変動型の業務委託契約書|収入印紙は必要?徹底解説

2025-01-10
目次

「業務委託契約を結んだけど、基本料金は決まっているものの、作業内容によって最終的な金額が変わる…この場合、収入印紙ってどうすればいいの?」こんな疑問をお持ちではないでしょうか。契約書に貼る収入印紙の金額は、契約内容によって変わるため、判断が難しいですよね。この記事では、基本料金がありつつも金額が変動する業務委託契約書における収入印紙の扱いについて、具体的なケースを交えながら分かりやすく解説していきます。

業務委託契約書と収入印紙の基本

業務委託契約書と一言でいっても、実は内容によって収入印紙が必要な場合と不要な場合があります。まずは、その基本的なルールから見ていきましょう。これを理解することが、金額が変動するケースを正しく判断するための第一歩になりますよ。

収入印紙が必要になるのはどんな時?

収入印紙が必要になるのは、その契約書が印紙税法で定められた「課税文書」に当てはまるときです。業務委託契約書の場合、主に次の2つのどちらかに該当すると収入印紙が必要になります。

  • 第2号文書「請負に関する契約書」
  • 第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」

どちらに当てはまるかによって、必要な収入印紙の金額が変わってくるんです。

業務委託契約の「請負」と「(準)委任」の違い

業務委託契約が収入印紙の対象になるかどうかを判断する上で、とても大切なのが「請負契約」なのか「(準)委任契約」なのかという点です。

請負契約 仕事の完成を目的とする契約です。例えば、Webサイトを制作する、記事を10本執筆するなど、成果物を納品することが約束されています。この場合、原則として収入印紙が必要です。
(準)委任契約 業務の遂行自体を目的とする契約です。例えば、コンサルティング業務やシステムの保守・運用など、特定の事務処理を行うことが目的です。こちらは原則として収入印紙は不要です。

この違いが、収入印紙の要否を判断する大きな分かれ道になります。

収入印紙が不要になるケース

すべての業務委託契約書に収入印紙が必要なわけではありません。次のようなケースでは収入印紙は不要です。

  • 契約内容が「(準)委任契約」に当たる場合
  • 請負契約であっても、契約金額が1万円未満の場合
  • 電子契約で契約を締結した場合

特に、電子契約サービスを利用して契約を結ぶと、印紙税法上の「文書の作成」に当たらないため、契約金額にかかわらず収入印紙が不要になります。これは大きなメリットですね。

基本料金はあるけど金額が変動する場合の収入印紙

さて、ここからが本題です。基本料金は決まっているけれど、実際の作業量などによって最終的な報酬額が変動するケース。この場合、収入印紙はどう考えれば良いのでしょうか。主に2つのパターンに分けて見ていきましょう。

ケース1:請負契約で契約金額の記載がない場合(第2号文書)

契約書に「基本料金 月額5万円」とだけ書かれていて、契約期間の定めがなかったり、最終的な総額が計算できなかったりする場合。これは「契約金額の記載のないもの」として扱われます。この契約が「請負契約」に当たる場合は、第2号文書に該当し、一律200円の収入印紙が必要になります。「金額が書いてあるじゃないか」と思うかもしれませんが、契約期間全体を通した具体的な総額が計算できない場合は「記載のないもの」と判断されるのがポイントです。

ケース2:継続的な取引の基本契約書の場合(第7号文書)

もし、その契約が「3ヶ月を超える継続的な取引」の基本ルールを決めるものであれば、話は変わってきます。例えば、「システム保守業務委託基本契約書」のように、個別の発注は都度行うけれど、その取引全体の共通ルール(単価、支払い方法など)を定めている場合です。このような契約書は第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」に該当し、一律4,000円の収入印紙が必要になります。この場合、契約金額が記載されているかどうかは関係ありません。ただし、契約期間が3ヶ月以内で、かつ更新の定めがないものは第7号文書から除外されます。

どっちに当てはまる?第2号文書と第7号文書の判断基準

「じゃあ、自分の契約書は第2号文書と第7号文書、どっちなの?」と迷ってしまいますよね。特に保守契約のように、請負の性質を持ちつつ継続的な契約は判断が難しいです。国税庁のルールでは、一つの契約書が複数の課税文書に当てはまる場合、どちらに分類されるかのルールが定められています。継続的な請負契約の場合、判断のポイントは「契約総額が明確に計算できるか」です。

契約総額が明確に計算できる 「月額10万円、契約期間1年」のように、契約書上で総額120万円と計算できる場合。この場合は第2号文書に該当し、契約金額に応じた印紙税がかかります。
契約総額が明確に計算できない 「月額10万円」とだけ記載があり、契約期間が定められていない場合。この場合は第7号文書に該当し、4,000円の印紙税がかかります。

このように、契約書にどう記載するかで、貼るべき収入印紙の金額が変わってくるんです。

収入印紙の金額一覧

ここで、具体的にいくらの収入印紙が必要になるのか、一覧で確認しておきましょう。

請負契約(第2号文書)の場合

請負契約(第2号文書)の印紙税額は、契約金額によって細かく定められています。

契約書に記載された契約金額 印紙税額
1万円未満 非課税
1万円以上 100万円以下 200円
100万円を超え 200万円以下 400円
200万円を超え 300万円以下 1,000円
300万円を超え 500万円以下 2,000円
500万円を超え 1,000万円以下 1万円
1,000万円を超え 5,000万円以下 2万円
5,000万円を超え 1億円以下 6万円
1億円を超え 5億円以下 10万円
5億円を超え 10億円以下 20万円
10億円を超え 50億円以下 40万円
50億円を超えるもの 60万円
契約金額の記載のないもの 200円

継続的取引の基本となる契約書(第7号文書)の場合

第7号文書に該当する場合はとてもシンプルです。契約金額にかかわらず、一律で4,000円の収入印紙が必要です。

収入印紙代は誰が負担するの?

法律では、収入印紙代をどちらが負担するかは明確に定められていません。しかし、契約書は通常2通作成し、当事者が1通ずつ保管しますよね。この場合、印紙税法では「共同で作成した場合は双方が連帯して印紙税を納める義務がある」とされています。そのため、実務上は双方が折半して負担するか、それぞれが自分の保管する契約書分の印紙代を負担するケースが一般的です。トラブルを避けるためにも、事前にどちらが負担するか話し合っておくと安心ですね。

収入印紙を貼り忘れたらどうなる?

もし収入印紙を貼り忘れてしまうと、どうなるのでしょうか。貼り忘れが税務調査などで発覚した場合、「過怠税(かたいぜい)」というペナルティが課せられます。この過怠税は、本来貼るべきだった印紙税額とその2倍に相当する金額、つまり合計で本来の3倍の金額を納めなければなりません。ただし、調査を受ける前に自主的に貼り忘れを申し出た場合は、1.1倍に軽減されます。貼り忘れに気づいたら、すぐに申し出るようにしましょう。

まとめ

基本料金は決まっているけれど金額が変動する業務委託契約書の収入印紙について解説しました。ポイントを振り返ってみましょう。

  • 業務委託契約が「請負」に当たるか「(準)委任」に当たるかで印紙の要否が変わる。
  • 金額が変動する「請負契約」の場合、「契約総額が計算できるか」が判断の鍵。
  • 総額が計算できない請負契約は「契約金額の記載がないもの」として第2号文書(200円)になることが多い。
  • 3ヶ月を超える継続的な取引の基本契約であれば第7号文書(4,000円)に該当する。
  • 契約書の書き方一つで納税額が変わるため、内容をしっかり確認することが大切。
  • 電子契約なら、収入印紙は一切不要。

収入印紙の判断は複雑で迷うことも多いですが、この記事を参考に、ご自身の契約書がどれに当てはまるか確認してみてくださいね。

参考文献

国税庁: No.7102 請負に関する契約書

国税庁: No.7104 継続的取引の基本となる契約書

国税庁: 印紙税額の一覧表

業務委託契約の収入印紙に関するよくある質問まとめ

Q.業務委託契約で基本料金は決まっているものの、成果によって報酬が変動する場合、収入印紙は必要ですか?

A.はい、必要です。業務委託契約書は多くの場合、印紙税の課税文書に該当します。契約書に記載された基本料金や最低保証額が1万円以上であれば、その金額に応じた収入印紙を貼付する必要があります。

Q.報酬が変動する場合、収入印紙に貼るべき金額はどのように計算すればよいですか?

A.契約書に「基本料金」「最低報酬額」などの確定金額が記載されていれば、その金額を「契約金額」として印紙税額を計算します。例えば「月額5万円+成果報酬」とあれば、契約金額は5万円となります。

Q.契約書に具体的な金額の記載がなく、「別途協議の上決定する」となっている場合の印紙税はどうなりますか?

A.契約金額の記載がない契約書とみなされます。この場合、請負に関する契約書(第2号文書)であれば印紙税額は200円、継続的取引の基本となる契約書(第7号文書)であれば4,000円となります。

Q.業務委託契約書は「第2号文書」と「第7号文書」のどちらに該当しますか?

A.成果物の完成を目的とする単発の契約は「第2号文書(請負に関する契約書)」に該当します。一方、契約期間が3ヶ月を超え、更新の定めがあるような継続的な取引の基本となる契約書は「第7号文書」に該当します。

Q.もし収入印紙を貼り忘れた場合、どうなりますか?

A.収入印紙の貼り忘れが税務調査などで発覚した場合、本来納めるべきだった印紙税額とその2倍に相当する金額、合計で3倍の過怠税が課される可能性があります。自主的に申し出た場合は1.1倍に軽減されます。

Q.電子契約で業務委託契約を締結した場合でも、収入印紙は必要ですか?

A.いいえ、電子契約の場合は収入印紙は不要です。印紙税は紙の文書に対して課税される税金のため、電子データで作成・締結された契約書は課税対象外となります。

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