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ふるさと納税とは?計算方法から住民税減額・還付の仕組みまで解説

2025-01-15
目次

ふるさと納税、言葉はよく聞くけれど「なんだか難しそう…」と思っていませんか?実は、仕組みを理解すればとってもお得な制度なんです。この記事では、ふるさと納税の基本から、気になる計算方法税金の控除(還付・減額)について、どこよりも分かりやすく解説します。この記事を読めば、あなたも今日からふるさと納税マスターです!

ふるさと納税ってどんな制度?基本のキホン

まずは、ふるさと納税がどんな制度なのか、基本的な仕組みから見ていきましょう。とってもシンプルなので、安心してくださいね。

ふるさと納税の仕組み

ふるさと納税とは、ひと言でいうと「あなたが応援したい自治体への寄付」のことです。通常、税金は今住んでいる自治体に納めますが、ふるさと納税を使えば、自分の故郷や旅行で訪れた思い出の場所など、好きな自治体を選んで寄付することができます。寄付したお金は、その自治体の街づくりや子育て支援などに役立てられます。

自己負担額は実質2,000円だけ

ふるさと納税の最大の魅力は、寄付した金額から2,000円を引いた全額が、翌年に納める税金から控除(差し引かれる)される点です。つまり、実質的な自己負担はたったの2,000円。例えば、30,000円を寄付した場合、28,000円分の税金が安くなる、というイメージです。しかも、年間に何カ所の自治体に寄付をしても、自己負担額は合計で2,000円だけなんです。

返礼品がもらえる魅力

寄付をすると、多くの自治体からお礼として返礼品がもらえます。お肉やお米、フルーツなどの特産品から、ティッシュペーパーや洗剤といった日用品、旅行券まで、本当にたくさんの種類があります。実質2,000円の負担で、豪華な返礼品がもらえるのは嬉しいポイントですよね。

税金はいくら安くなる?控除の仕組みと計算方法

「税金が安くなるって言うけど、具体的にどうなるの?」という疑問にお答えします。ふるさと納税の控除は「所得税」と「住民税」の2つから行われます。少し複雑に感じるかもしれませんが、一つずつ見ていけば大丈夫ですよ。

所得税の「還付」と住民税の「減額」

税金の控除には2つのパターンがあります。

  • 所得税からの控除(還付):確定申告をした場合に適用されます。すでに源泉徴収などで納めた所得税の一部が、指定した口座にお金として戻ってくることです。これを「還付」と呼びます。
  • 住民税からの控除(減額):寄付した翌年の6月から1年間かけて、毎月支払う住民税が安くなることです。これを「減額」と呼びます。

手続きの方法によって少し異なりますが、基本的にはこの2つの合計額が「寄付額 – 2,000円」になるように調整されます。

控除額の計算方法を3ステップで解説

控除される金額は、以下の3つの合計で決まります。ここでは、年収500万円(所得税率10%)の独身の方が40,000円のふるさと納税をした場合を例に見てみましょう。

① 所得税からの還付 (ふるさと納税額 – 2,000円)× 所得税率
計算例 (40,000円 – 2,000円) × 10% = 3,800円 ※復興特別所得税は考慮せず
② 住民税からの控除(基本分) (ふるさと納税額 – 2,000円)× 10%
計算例 (40,000円 – 2,000円) × 10% = 3,800円
③ 住民税からの控除(特例分) (ふるさと納税額 – 2,000円)×(90% – 所得税率)
計算例 (40,000円 – 2,000円) × (90% – 10%) = 30,400円

この3つを合計すると、3,800円 + 3,800円 + 30,400円 = 38,000円となり、寄付額40,000円から自己負担額2,000円を引いた金額と一致しますね。このようにして、税金が控除される仕組みになっています。

控除には上限額(限度額)がある

とてもお得な制度ですが、誰でも無限に寄付できるわけではありません。税金が控除される金額には上限額(控除限度額)があります。この上限額は、あなたの年収や家族構成(配偶者や扶養家族の有無など)によって決まります

もし上限額を超えて寄付をしてしまうと、超えた分は純粋な寄付となり、自己負担になってしまうので注意が必要です。ふるさと納税を始める前に、必ず自分の上限額を把握しておきましょう。

自分の上限額はどこで分かる?

自分の上限額を知る最も簡単な方法は、ふるさと納税サイトにある「控除上限額シミュレーション」を利用することです。年収や家族構成を入力するだけで、簡単におおよその上限額が分かります。

より正確な金額を知りたい場合は、勤務先からもらう「源泉徴収票」や、自営業の方が作成する「確定申告書」を手元に用意して、詳細シミュレーションを使ってみましょう。総務省のサイトにも年収と家族構成別の目安表があるので、参考にしてみてください。

税金控除の手続きはどうやるの?

ふるさと納税で税金の控除を受けるためには、必ず手続きが必要です。手続きは「ワンストップ特例制度」と「確定申告」の2種類。あなたの状況に合わせてどちらかを選びましょう。

【簡単】ワンストップ特例制度

会社員や公務員など、もともと確定申告をする必要がない給与所得者の方におすすめの簡単な手続きです。以下の2つの条件を満たす場合に利用できます。

  • 1年間の寄付先が5自治体以内であること
  • ふるさと納税以外に確定申告をする理由がないこと

手続きは、寄付をするたびに自治体から送られてくる「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に必要事項を記入し、本人確認書類のコピーを添えて、寄付した翌年の1月10日(必着)までに各自治体へ郵送するだけです。

【自営業者など】確定申告

以下のような方は、確定申告で手続きをする必要があります。

  • 自営業者やフリーランスの方
  • 年間の寄付先が6自治体以上の方
  • 医療費控除や住宅ローン控除(1年目)などで、もともと確定申告が必要な方

確定申告では、寄付した自治体から送られてくる「寄附金受領証明書」を元に、確定申告書を作成し、寄付した翌年の2月16日~3月15日までに税務署へ提出します。

税金の控除はいつ、どうやって確認する?

手続きが終わった後、「本当に税金が安くなっているのかな?」と気になりますよね。控除が正しく行われているか確認する方法をご紹介します。

所得税の還付(確定申告した場合)

確定申告で手続きをした場合、申告からおよそ1ヶ月~2ヶ月後に、申告書に記入したあなたの銀行口座へ所得税の還付金が振り込まれます。通帳記帳などで「国税還付金」といった名目での入金を確認しましょう。

住民税の減額(どちらの手続きでも)

住民税の減額は、ワンストップ特例・確定申告のどちらの手続きでも同じです。寄付した翌年の6月から、翌々年の5月までの1年間、毎月給与から天引きされる住民税が安くなります。

住民税決定通知書の見方

住民税がいくら減額されたか正確に知るには、「住民税決定通知書」を確認します。これは毎年5月~6月頃に勤務先を通じて配られる書類です(自営業の方は自治体から直接郵送されます)。

通知書の中にある「税額控除額」や「寄附金税額控除」という欄を見てみてください。ここに記載されている金額に、ふるさと納税による控除額が含まれています。もし記載がなければ、手続きがうまくできていない可能性があるので、お住まいの市区町村の役所に問い合わせてみましょう。

ふるさと納税で注意したいポイント

最後に、ふるさと納税で失敗しないための注意点を3つお伝えします。

住宅ローン控除や医療費控除との併用

住宅ローン控除医療費控除など、他の税金控除とふるさと納税を併用する場合、ふるさと納税の控除上限額が下がる可能性があります。なぜなら、これらの控除によって納めるべき税金の額そのものが減るため、ふるさと納税で控除できる枠も小さくなるからです。併用する方は、ふるさと納税サイトの「詳細シミュレーション」で、医療費控除額なども入力して上限額を確認することをおすすめします。

寄付の名義は本人に

ふるさと納税の申し込みやクレジットカード決済は、必ず税金の控除を受ける本人(納税者)の名義で行いましょう。例えば、夫が控除を受けるのに、妻名義のクレジットカードで決済してしまうと、控除の対象外となってしまいます。申し込み名義と決済名義は必ず一致させてください。

手続きの期限を守ろう

ふるさと納税には、いくつか期限があります。うっかり忘れると控除が受けられなくなるので、しっかり覚えておきましょう。

  • 寄付の申込期限:12月31日 23:59まで(決済完了ベース)
  • ワンストップ特例申請書の提出期限:翌年1月10日(必着)
  • 確定申告の提出期限:翌年3月15日まで

まとめ

ふるさと納税は、実質2,000円の自己負担で、好きな自治体を応援しながら豪華な返礼品がもらえる、とてもお得な制度です。税金が控除される仕組みは少し複雑に感じるかもしれませんが、ポイントは以下の3つです。

  1. 自分の控除上限額をシミュレーションでしっかり把握する。
  2. 自分に合った手続き方法(ワンストップ特例か確定申告)を選ぶ。
  3. 期限を守って、忘れずに手続きを行う。

この記事を参考に、ぜひふるさと納税にチャレンジして、お得な生活を楽しんでくださいね。

参考文献

ふるさと納税のよくある質問まとめ

Q.そもそも「ふるさと納税」って何ですか?

A.応援したい自治体への寄付制度です。寄付額から自己負担2,000円を引いた額が、所得税や住民税から控除(還付・減額)されます。多くの自治体では返礼品として特産品などを受け取れます。

Q.寄付できる上限額(控除限度額)の計算方法は?

A.年収や家族構成、その他の控除によって決まります。ふるさと納税サイトにある「控除シミュレーター」を使えば、簡単にご自身の限度額の目安を計算できます。

Q.「所得税の還付」と「住民税の減額」はどう違うのですか?

A.確定申告をすると、所得税からの控除分が「還付金」として指定口座に振り込まれます。住民税からの控除分は、翌年度に支払う住民税が直接「減額」される形で反映されます。

Q.自分の控除上限額はどこで分かりますか?

A.会社員の方は「源泉徴収票」、自営業の方は「確定申告書の控え」をご用意の上、ふるさと納税サイトのシミュレーターで確認するのが最も簡単です。正確な金額は、お住まいの市区町村の住民税担当課で確認できます。

Q.ワンストップ特例制度とは何ですか?

A.確定申告が不要な給与所得者などが、年間の寄付先を5自治体以内に収めることで利用できる簡単な手続きです。この制度を利用した場合、所得税からの還付はなく、控除額の全額が翌年度の住民税から減額されます。

Q.ふるさと納税をしないと損をするのですか?

A.必ずしも「損」ではありません。しかし、同じ税金を納めるのであれば、ふるさと納税を活用することで実質2,000円の自己負担で返礼品がもらえるため、非常にお得な制度と言えます。

事務所概要
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対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。