税理士法人プライムパートナーズ

高血圧は危険信号!脳梗塞・脳出血と血圧の怖い関係を解説

2026-01-02
目次

「血圧が高めですね」と健康診断で言われたけれど、特に症状もないし…と、そのままにしていませんか?実は、その高血圧が、ある日突然命を脅かす「脳梗塞」や「脳出血」の引き金になるかもしれません。高血圧は「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれ、自覚症状がないまま血管を傷つけ、重大な病気を引き起こす怖い状態です。この記事では、血圧と脳梗塞・脳出血の密接な関係を、優しく、そして分かりやすく解説していきます。ご自身の健康を守るために、ぜひ最後までお読みくださいね。

血圧と脳の血管の基本的な関係

まずは、なぜ血圧が高いと脳の血管に影響が出るのか、その基本的な仕組みから見ていきましょう。心臓が血液を全身に送り出すときの圧力、それが「血圧」です。この圧力が常に高い状態が続くと、血管の壁はいつも張り詰めた状態になり、少しずつダメージが蓄積されていきます。特に、脳の血管は非常に繊細なため、高血圧の影響を受けやすいのです。

高血圧が「サイレントキラー」と呼ばれる理由

高血圧の最も怖いところは、自覚症状がほとんどないことです。頭痛やめまいを感じることもありますが、多くの場合、何の症状もないまま進行します。しかし、水面下では血管の壁が傷つき、硬くなる「動脈硬化」が着々と進んでいます。そして、ある日突然、血管が詰まったり(脳梗塞)、破れたり(脳出血)して、深刻な事態を招くことがあるため、「サイレントキラー」と呼ばれているのです。

あなたの血圧はどのレベル?血圧の基準値

ご自身の血圧がどのレベルにあるか、把握していますか?日本高血圧学会のガイドラインでは、以下のように分類されています。診察室で測定した血圧(診察室血圧)の基準です。家庭で測る血圧(家庭血圧)は、これより5mmHg低い基準で考えます。

分類 収縮期血圧(上の血圧) / 拡張期血圧(下の血圧
正常血圧 120mmHg未満 かつ 80mmHg未満
正常高値血圧 120~129mmHg かつ 80mmHg未満
高値血圧 130~139mmHg かつ/または 80~89mmHg
Ⅰ度高血圧 140~159mmHg かつ/または 90~99mmHg
Ⅱ度高血圧 160~179mmHg かつ/または 100~109mmHg
Ⅲ度高血圧 180mmHg以上 かつ/または 110mmHg以上

高値血圧の段階から、生活習慣の改善が推奨されます。Ⅰ度以上の高血圧では、医師の指導のもとで治療が必要になることがほとんどです。

動脈硬化の仕組みとは?

動脈硬化は、高血圧が引き起こす血管の老化現象のようなものです。高い圧力に常にさらされることで、血管の内側の壁が傷つきます。その傷ついた部分から、血液中の悪玉コレステロールなどが入り込み、おかゆのようなドロドロした塊(プラーク)を作ります。このプラークが血管を狭くし、弾力性を失わせることで、血液の流れが悪くなったり、血の塊(血栓)ができやすくなったりするのです。

血圧が引き起こす「脳梗塞」

脳梗塞は、脳の血管が詰まることで、その先の脳細胞に酸素や栄養が届かなくなり、脳細胞が壊死してしまう病気です。日本の脳卒中全体の約7割を占めており、高血圧は脳梗塞の最大の危険因子とされています。

脳梗塞の主な3つのタイプ

脳梗塞は、血管が詰まる原因によって大きく3つのタイプに分けられます。いずれも高血圧が深く関わっています。

脳梗塞のタイプ 特徴と高血圧との関係
ラクナ梗塞 脳の深い部分にある細い血管が、長年の高血圧による動脈硬化で詰まるタイプです。比較的小さな梗塞ですが、繰り返すと認知症や歩行障害の原因になります。
アテローム血栓性脳梗塞 脳や首の太い血管にできたプラークが大きくなって血管を塞いだり、プラークが破れてできた血栓が飛んで脳の血管を詰まらせるタイプです。高血圧に加え、脂質異常症や糖尿病も危険因子です。
心原性脳塞栓症 心房細動という不整脈などが原因で心臓の中にできた血栓が、血流に乗って脳まで運ばれ、太い血管を突然詰まらせるタイプです。高血圧は心臓に負担をかけ、心房細動を引き起こす原因の一つになります。

脳梗塞のサイン「FAST」を見逃さないで

脳梗塞は時間との勝負です。発症から4.5時間以内であれば、血栓を溶かす強力な治療(t-PA静注療法)が受けられる可能性があります。以下の「FAST」という合言葉を覚えて、一つでも当てはまったら、ためらわずに救急車を呼びましょう。

  • F (Face):顔の麻痺。「イー」と笑ったときに顔の片方がゆがむ。
  • A (Arm):腕の麻痺。両腕を前に上げたときに、片方の腕が下がってくる。
  • S (Speech):言葉の障害。「今日は天気が良い」などの短い文がろれつが回らず言えない。
  • T (Time):発症時刻。症状が始まった時刻を確認し、すぐに救急車を呼ぶ。

血圧が引き起こす「脳出血」

脳出血は、脳の中の細い血管が破れて出血し、流れ出た血液が塊(血腫)となって脳を圧迫することで脳細胞にダメージを与える病気です。脳出血の最大の原因は高血圧であり、特に長期間にわたってコントロールされていない高血圧は非常に危険です。

なぜ高血圧で血管は破れるのか?

長年の高血圧によって、脳の細い動脈はもろく、弾力性を失っていきます。そんな状態の血管に、ストレスや寒さ、急な運動などで血圧がさらに急上昇すると、その圧力に耐えきれずにプツリと破れてしまうのです。これが脳出血のメカニズムです。

脳出血の危険なサイン

脳出血は、脳梗塞と同様に突然発症しますが、特徴的な症状があります。

  • 突然の激しい頭痛(「ハンマーで殴られたような」と表現されることも)
  • 吐き気や嘔吐
  • 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しないなどの意識障害
  • 片方の手足の麻痺やしびれ
  • ろれつが回らない

これらの症状が現れた場合も、脳梗塞と同じく一刻も早く医療機関を受診する必要があります。

発症後の血圧管理はどうする?

もし脳梗塞や脳出血を発症してしまった場合、その後の血圧管理は予防とは少し異なるアプローチが必要になります。急性期と、症状が安定した後の慢性期(再発予防期)で目標とする血圧が変わることがあります。

急性期の血圧管理

発症直後の急性期では、病状によって血圧の管理方針が異なります。

  • 脳梗塞の場合:脳の血流が滞っているため、急激に血圧を下げると、かえって脳への血流が悪化し、症状を悪化させる可能性があります。そのため、収縮期血圧が220mmHgを超えるような極端な高血圧でなければ、すぐには下げず、慎重に様子を見ることがあります。
  • 脳出血の場合:出血がさらに広がるのを防ぐため、できるだけ速やかに血圧を下げる治療が行われます。収縮期血圧を140mmHg未満にコントロールすることが推奨されています。

慢性期(再発予防)の血圧管理

急性期を乗り越え、病状が安定した後は、再発予防が最も重要になります。脳卒中を一度経験した方は、再発のリスクが非常に高いため、厳格な血圧コントロールが必要です。一般的には、収縮期血圧130mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満を目標としますが、年齢や他に持っている病気などによって目標値は変わりますので、必ず主治医と相談して決めましょう。

今日からできる!血圧管理と予防策

脳梗塞や脳出血を予防するためには、日々の血圧管理が何よりも大切です。薬物治療とあわせて、生活習慣の見直しを今日から始めましょう。

食事の見直し:まずは減塩から

塩分の摂りすぎは、体内に水分を溜め込み、血液量を増やして血圧を上げる最大の原因です。日本高血圧学会では、高血圧の方の1日の食塩摂取量を6g未満にすることを推奨しています。

  • ラーメンやうどんの汁は飲まない
  • 漬物や加工食品を控える
  • 醤油やソースは「かける」より「つける」
  • 香辛料や香味野菜、だしを上手に利用して薄味に慣れる

また、野菜や果物に多く含まれるカリウムには、体内の余分な塩分を排出する働きがあります。積極的に摂るようにしましょう。

適度な運動習慣

ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの有酸素運動は、血管を広げて血圧を下げる効果が期待できます。少し汗ばむ程度で、会話が楽しめるくらいの強さの運動を、1日30分以上、できれば毎日続けるのが理想です。運動を始める前には、主治医に相談することをおすすめします。

その他の生活習慣の改善

  • 禁煙:喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を強力に促進します。
  • 節酒:アルコールの飲み過ぎは血圧を上げます。適量を守りましょう。
  • 体重管理:肥満は高血圧の大きな原因です。適正体重を維持しましょう。
  • ストレス管理と十分な睡眠:心身をリラックスさせ、血圧の安定につなげましょう。

家庭での血圧測定のすすめ

毎日決まった時間(例:朝の起床後と夜の就寝前)に血圧を測定し、記録する習慣をつけましょう。家庭で測る血圧は、病院での緊張などがないため、普段の血圧の状態をより正確に知ることができます。記録した血圧手帳は、診察の際に医師に見せることで、治療方針を決めるための重要な情報になります。

まとめ

高血圧は自覚症状がないまま、静かにあなたの脳の血管をむしばみ、ある日突然、脳梗塞脳出血といった深刻な病気を引き起こす可能性があります。しかし、高血圧は生活習慣の改善や適切な治療によって、きちんとコントロールすることができる病気です。健康診断の結果を軽視せず、日々の血圧測定と生活習慣の見直しを心がけ、大切なご自身の体を守っていきましょう。この記事が、あなたとあなたの大切な人の健康を守る一助となれば幸いです。

参考文献

厚生労働省 e-ヘルスネット「高血圧」

血圧と脳卒中に関するよくある質問

Q. 高血圧だと、なぜ脳梗塞や脳出血になるのですか?

A. 高血圧が続くと血管の壁が傷ついて硬くなる「動脈硬化」が進行します。これにより血管が狭くなって詰まったり(脳梗塞)、もろくなった血管が血圧に耐えきれず破れたり(脳出血)するためです。

Q. 脳梗塞と脳出血の症状の主な違いは何ですか?

A. どちらも手足の麻痺や言語障害などが起こりますが、脳出血では「突然の激しい頭痛」や吐き気を伴うことが多いのが特徴です。ただし、症状だけで判断するのは危険なため、いずれの場合もすぐに救急車を呼ぶことが重要です。

Q. 血圧の正常値はいくつですか?

A. 診察室で測る場合、収縮期血圧(上)が120mmHg未満、かつ拡張期血圧(下)が80mmHg未満が正常血圧とされています。140/90mmHg以上が高血圧となります。

Q. 脳卒中を予防するために、食事で気をつけることは何ですか?

A. 最も重要なのは減塩です。1日の食塩摂取量を6g未満に抑えることを目標にしましょう。また、塩分の排出を助けるカリウム(野菜や果物)を多く含む食品を積極的に摂ることも効果的です。

Q. 脳卒中になってしまった後、血圧はどのくらいに保てばいいですか?

A. 再発予防のため、一般的には収縮期血圧130mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満を目標に、より厳格な管理が求められます。ただし、個人の状態によって目標値は異なるため、必ず主治医の指示に従ってください。

Q. 家庭で血圧を測るときのポイントはありますか?

A. 毎日、朝(起床後1時間以内)と夜(就寝前)の決まった時間に、座って1~2分安静にしてから測定するのが基本です。測定した数値は血圧手帳などに記録し、診察時に医師に見せましょう。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
電話番号
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。