税理士法人プライムパートナーズ

JAL・ANAのマイルは相続できる?手続きと相続税の評価方法を解説

2025-02-28
目次

ご家族が亡くなられた後、故人が貯めていたJALやANAのマイルがどうなるか、気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、これらの航空会社のマイルは相続財産として扱われ、ご家族が引き継ぐことができるんです。この記事では、「JALやANAのマイルは相続財産になるの?」という疑問にお答えし、具体的な手続きの方法から、気になる相続税の評価方法まで、優しく分かりやすく解説していきます。大切なマイルを無駄にしないためにも、ぜひ最後までご覧くださいね。

マイルも相続財産になります!

結論からお伝えすると、JAL(日本航空)やANA(全日本空輸)のマイルは相続財産となり、相続人が引き継ぐことが可能です。故人が大切に貯めてきたマイルは、現金や預貯金と同じように、価値のある財産として扱われるんですね。ただし、すべての航空会社やポイントプログラムで相続が認められているわけではないので、注意が必要です。まずは、どの航空会社のマイルが相続できるのか、一緒に見ていきましょう。

相続できるマイル・できないマイル

日本の主要な航空会社では、ほとんどの場合でマイルの相続が認められています。一方で、海外の航空会社では相続が認められていないケースが多いのが現状です。以下に代表的な航空会社のマイル相続の可否をまとめました。

航空会社 相続の可否
JAL(日本航空) 可能
ANA(全日本空輸) 可能
スターフライヤー 可能
AIRDO 可能
ソラシドエア 可能
デルタ航空 原則不可
大韓航空 不可

このように、航空会社によってルールが異なりますので、故人が利用していた航空会社の規約を確認することが大切です。

マイルを相続できるのは誰?

マイルを相続できるのは、原則として「法定相続人」です。法定相続人とは、民法で定められた相続人のことで、一般的には配偶者やお子様、ご両親などが該当します。また、故人が遺言書で「マイルは〇〇に相続させる」と指定している場合は、その遺言書に記載された方(受遺者)がマイルを引き継ぐことも可能です。

一般的なポイントは相続できないことが多い

航空会社のマイルは相続できることが多いですが、スーパーや家電量販店のポイントなど、一般的なポイントプログラムは会員本人の死亡によって失効し、相続できないケースがほとんどです。これは、ポイントが会員本人だけが利用できる「一身専属権」と考えられるためです。マイルの相続は少し特殊なケースだと覚えておくと良いでしょう。

マイルの相続手続きの進め方

それでは、実際にマイルを相続するための手続きはどのように進めればよいのでしょうか。ここでは、代表的なJALとANAのケースを例にご紹介します。基本的な流れは似ていますが、必要書類や期限が異なるので、それぞれ確認していきましょう。

JALのマイル相続手続き

JALのマイルを相続する場合、JALマイレージバンク(JMB)に連絡して手続きを進めます。主な必要書類は以下の通りです。

項目 内 容
必要書類 ・合意書&退会届(JAL指定の様式)
・故人の死亡が確認できる戸籍謄本(または除籍謄本)
・相続人の戸籍謄本
注意点 ・相続人全員の合意が必要です。
・相続人がJMB会員でない場合は、事前に会員登録が必要です。
・クレジット機能付きJALカードの場合は、先にカード会社で退会手続きが必要です。

書類を郵送後、不備がなければ1週間程度で手続きが完了します。

ANAのマイル相続手続き

ANAのマイルを相続する場合も、ANAマイレージクラブ・サービスセンターに連絡することから始めます。手続きには期限があるので注意が必要です。

項目 内 容
必要書類 ・マイル相続申請書(ANAから取り寄せ)
・故人の死亡が確認できる戸籍謄本(または除籍謄本)
・故人と相続人の関係がわかる戸籍謄本
・申請者の本人確認書類のコピー
注意点 ・相続人がANAマイレージクラブ会員でない場合は、事前に会員登録が必要です。
・マイルを複数の相続人で分割することはできません。代表者1名が相続します。

書類を郵送後、2〜3週間ほどで手続きが完了します。

手続きの期限に注意しましょう!

マイルの相続手続きには期限が設けられている場合があります。特にANAは会員の死亡後6ヶ月以内と明確に定められているため、早めに手続きを進めることが重要です。うっかり期限を過ぎてしまうと、せっかくのマイルが失効してしまう可能性があるので気をつけましょう。

航空会社 手続きの期限
JAL マイルの有効期限(最終利用日から3年)以内
ANA 会員死亡後6ヶ月以内
スターフライヤー 会員死亡後6ヶ月以内
AIRDO 会員死亡後6ヶ月以内

故人が保有していたマイル数を確認する方法

「そもそも、故人がどれくらいマイルを持っていたかわからない…」という場合も多いですよね。故人の会員IDやパスワードがわからなくても、各航空会社のサービスセンターに電話で問い合わせることで、残高を確認することができます。その際、故人の氏名、生年月日、住所などの情報が必要になるので、事前に準備しておくとスムーズです。相続手続きを進めるかどうかは、マイルの残高を確認してから判断しても良いでしょう。

マイルの相続税評価はどうなる?

相続したマイルは経済的な価値があるため、相続税の課税対象となります。しかし、マイルの価値を日本円でいくらと評価するかについては、税法上で明確なルールが定められていません。では、どのように考えればよいのでしょうか。

JAL・ANAマイルの評価方法

JALやANAのマイルについては、実務上「1マイル=1円」として評価するのが一般的で合理的と考えられています。その理由は、多くのマイルが提携する電子マネーやポイントに「1マイル=1円」のレートで交換できるためです。特典航空券に交換すると1マイルあたりの価値は変動してしまいますが、誰が交換しても価値が一定である電子マネーを基準にすることで、公平な評価ができるというわけですね。

その他の航空会社のマイル評価

電子マネーなどに交換できない航空会社のマイルの場合は、評価が少し難しくなります。そのマイルで交換できる特典航空券の市場価格などを参考に評価する方法が考えられますが、ケースバイケースでの判断が必要です。もし多くのマイルが残っていて評価に迷う場合は、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

マイルを無駄にしないための生前対策

相続手続きも可能ですが、できれば生前のうちにマイルを有効活用できると良いですよね。最後に、マイルを無駄にしないための簡単な生前対策を2つご紹介します。

定期的にマイルを使い切る

最もシンプルな対策は、マイルを貯めすぎずに定期的に使ってしまうことです。有効期限が切れる前に、旅行の計画を立てて特典航空券に交換したり、ショッピングサイトで商品に交換したりして、楽しみながらマイルを活用するのが一番ですね。

家族でマイルを合算できるプログラムに登録する

JALの「JALカード家族プログラム」やANAの「ANAカードファミリーマイル」といったサービスに登録しておくと、家族が貯めたマイルを合算して使えるようになります。これにより、一人のマイルが少なくても、家族みんなのマイルを合わせて特典航空券に交換しやすくなります。これも、マイルを有効活用するための良い方法です。

まとめ

今回は、JALやANAのマイルが相続財産になるか、というテーマについて解説しました。最後に、大切なポイントを振り返っておきましょう。

  • JALやANAなど、日本の主要航空会社のマイルは相続財産になります
  • 相続できるのは、原則として法定相続人です。
  • 航空会社ごとに手続き方法や期限が異なります。特にANAは死亡後6ヶ月以内という期限があるので注意が必要です。
  • 相続したマイルは相続税の課税対象となり、評価額は「1マイル=1円」が一つの目安です。
  • 生前にマイルを使い切ったり、家族で合算できるプログラムに登録したりすることも有効な対策です。

ご家族が残してくれた大切なマイル。手続きは少し手間がかかるかもしれませんが、この記事を参考にして、無駄なく引き継いでいただければ幸いです。

参考文献

国税庁 No.4105 相続税がかかる財産

マイルの相続に関するよくある質問まとめ

Q.マイルの相続に手数料はかかりますか?

A.JALやANAでは、マイルの相続手続き自体に手数料はかかりません。ただし、相続人がその航空会社の会員でない場合、新たに入会するための年会費が必要になることがあります。

Q.相続したマイルの有効期限はどうなりますか?

A.JALやANAの場合、相続手続きが完了した日から36ヶ月後の月末までと、有効期限がリセットされることが多いです。ただし、航空会社によって異なるため確認が必要です。

Q.マイルを複数の相続人で分けて相続できますか?

A.航空会社によって対応が異なります。JALは分割相続が可能ですが、ANAはできません。分割できない場合、相続人同士で誰が代表して相続するかを決める必要があります。

Q.会員のステータス(上級会員など)も引き継げますか?

A.いいえ、会員ステータスは故人個人の搭乗実績に基づくものなので、相続人に引き継ぐことはできません。マイルのみが相続の対象となります。

Q.相続放棄を考えている場合、マイルを相続しても大丈夫ですか?

A.マイルを相続する手続きを行うと、財産を相続する意思があるとみなされ、相続放棄ができなくなる可能性があります。負債が多いなどで相続放棄を検討している場合は、マイルの相続手続きは行わないでください。

Q.海外の航空会社のマイルも相続できますか?

A.海外の航空会社ではマイルの相続を認めていないことが多いです。規約で会員の死亡によりマイルが失効すると定めている場合が多いため、各航空会社の規約を確認する必要があります。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
電話番号
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。