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異動事項に関する届出はいつ?書き方をケース別に徹底解説!

2026-01-13
目次

会社の住所や代表者が変わったとき、税務署などへの手続きを忘れていませんか?法人の情報に変更があった場合、「異動事項に関する届出」という書類を提出する必要があります。この手続きは、会社を運営していく上でとても大切です。この記事では、「異動事項に関する届出」とは何か、どんな時に必要なのか、そして具体的な書き方まで、分かりやすく丁寧にご説明しますね。

異動事項に関する届出とは?

「異動事項に関する届出」は、法人が設立時に税務署へ提出した「法人設立届出書」の内容に変更があったことを知らせるための書類です。会社の重要な情報が変わった際に、国や地方自治体に「私たちの会社、ここが変わりましたよ」とお知らせする手続きだと考えてくださいね。この届出は法人が対象で、個人事業主の方は提出する必要はありません。

なぜ届出が必要なの?

税務署や都道府県、市区町村は、この届出に基づいて法人の情報を最新の状態に保っています。もし届出を忘れてしまうと、納税に関する大切な書類や通知が古い住所に送られてしまい、受け取れない可能性があります。その結果、申告漏れや納税の遅れにつながってしまうかもしれません。そうしたトラブルを防ぐためにも、変更があった際には必ず届出を行いましょう。

提出期限はいつまで?

異動届出書の提出期限は、「異動等があった後、速やかに」と定められています。具体的に「何日以内」という決まりはありませんが、一般的には変更があってから1ヶ月程度を目安に提出すると安心です。ただし、本店移転に伴う「給与支払事務所等の移転届出書」のように、1ヶ月以内と明確に期限が定められている書類もありますので、関連する手続きとあわせて早めに準備を進めるのがおすすめです。

誰がどこに提出するの?

この届出書は、変更内容に応じていくつかの行政機関に提出する必要があります。主な提出先は以下の通りです。

提出先機関 提出する理由
税務署 法人税や消費税など国税の管理のため。異動前の納税地を管轄する税務署に提出します。
都道府県税事務所 法人事業税や法人住民税(都道府県民税)の管理のため。
市区町村役場 法人住民税(市町村民税)の管理のため。

提出する際は、それぞれの機関のウェブサイトなどで様式や必要な添付書類を確認してくださいね。

異動届出書の提出が必要になるケース

それでは、具体的にどのような変更があったときに異動届出書の提出が必要になるのか見ていきましょう。会社の様々な変更点が対象となります。

会社の基本情報が変わったとき

会社の顔ともいえる基本的な情報に変更があった場合は、届出が必要です。登記の変更とセットで行うことが多い手続きですね。

異動事項 内 容
商号または名称の変更 会社の名前(商号)を変更した場合です。
納税地の異動 本社の住所を移転した場合です。管轄の税務署が変わる場合も変わらない場合も提出が必要です。
事業目的の変更 定款に定めている事業内容を変更した場合です。

役員や資本金が変わったとき

会社の体制や財務に関する重要な変更があった場合も、届出の対象となります。

異動事項 内 容
代表者の変更 代表取締役など、会社の代表者が交代した場合です。氏名だけでなく住所が変わった場合も含まれます。
資本金の額の変更 増資や減資によって資本金の額が変わった場合です。
事業年度の変更 会社の決算月を変更した場合です。

会社の組織や状態が変わったとき

会社の組織が大きく変わったり、事業の継続に関わる変更があったりした場合も、速やかに届け出る必要があります。

異動事項 内 容
支店・工場等の異動 新たに支店を設置したり、既存の支店を廃止・移転したりした場合です。
法人の合併・分割 他の会社と合併したり、会社の一部を分割して新しい会社を作ったりした場合です。
法人の解散・清算結了 会社をたたむ手続きを開始した(解散)、またはすべての手続きが完了した(清算結了)場合です。

異動届出書の書き方をケース別に解説

ここでは、国税庁の様式を例に、特に記入することが多いケースの書き方をご説明します。基本的な情報を正確に記入することが大切です。

共通部分の書き方

まず、届出書の上部にある共通項目を埋めていきましょう。
提出先の税務署名:異動前の納税地を管轄する税務署名を記入します。
提出年月日:書類を提出する日付を記入します。
納税地:異動後の新しい本店所在地と電話番号を記入します。
法人名:フリガナも忘れずに記入します。
法人番号:国税庁から指定された13桁の番号を記入します。
代表者氏名・住所:代表者の情報を記入し、代表者印を押印します。
届出書のタイトル下にある「法人税」と「消費税」の区分は、該当する方にチェックを入れましょう。

ケース①:本店移転(納税地の異動)の場合

「異動事項等」の欄に「本店所在地の変更」や「納税地の異動」などと記入します。そして、「異動前」の欄には旧住所を、「異動後」の欄には新住所をそれぞれ正確に記入してください。「異動年月日」には、実際に本店を移転した日や、移転について株主総会で決議した日などを書きます。

ケース②:代表者変更の場合

「異動事項等」の欄に「代表者の変更」と記入します。「異動前」の欄には前の代表者の役職と氏名を、「異動後」の欄には新しい代表者の役職と氏名、そして住所を記入します。「異動年月日」には、新しい代表者が就任した日付を記入してください。

ケース③:商号変更の場合

「異動事項等」の欄に「商号の変更」と記入します。「異動前」の欄には変更前の会社名を、「異動後」の欄には変更後の新しい会社名を記入します。「異動年月日」には、商号変更の効力が発生した日(通常は登記申請日)を記入しましょう。

異動届出書の提出方法

作成した異動届出書は、いくつかの方法で提出できます。ご自身の都合のよい方法を選んでくださいね。

窓口・郵送で提出する場合

一番シンプルな方法は、管轄の税務署の窓口へ直接持参するか、郵送で提出する方法です。もし提出した証明として控え(受付印が押されたもの)が必要な場合は、提出用の届出書とは別に、コピーを1部用意しましょう。郵送の場合は、そのコピーと、切手を貼った返信用封筒を忘れずに同封してくださいね。

e-Taxで電子申告する場合

国税電子申告・納税システムである「e-Tax」を利用して、インターネット経由で提出することもできます。24時間いつでも提出できるのでとても便利ですが、事前に利用者識別番号の取得や電子証明書の準備などが必要になります。普段からe-Taxを利用している方にはおすすめの方法です。

異動届出書とあわせて提出が必要な書類

異動の内容によっては、異動届出書以外にも提出が必要な書類があります。特に本店移転の場合は注意が必要です。

給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書

従業員に給与を支払っている法人が本店を移転した場合、この「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」も税務署に提出する必要があります。これは、従業員の源泉所得税に関する手続きのために必要な書類です。提出期限は移転の事実があった日から1ヶ月以内と定められているので、異動届出書と一緒に準備して提出するのがスムーズです。

都道府県・市区町村への届出

税務署への届出とは別に、法人住民税や法人事業税のために、都道府県税事務所や市区町村役場にも同様の届出が必要です。様式や名称は各自治体によって異なるため、移転先の自治体のウェブサイトで確認するか、直接問い合わせてみましょう。多くの場合、登記事項証明書(登記簿謄本)の写しの添付が求められます。

まとめ

今回は、「異動事項に関する届出」について、提出が必要なケースから書き方、提出方法まで詳しく解説しました。法人の情報に変更があった際には、この届出を忘れずに行うことがとても重要です。手続きを怠ると、税務署からの大切な通知が届かないなど、思わぬ不利益につながることもあります。この記事を参考に、変更があったら「速やかに」手続きを進める習慣をつけましょう。もし手続きで分からないことがあれば、管轄の税務署や専門家に相談してみてくださいね。

参考文献

国税庁 異動事項に関する届出

国税庁 給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出

異動事項に関する届出のよくある質問まとめ

Q.異動届出書は個人事業主も提出が必要ですか?

A.いいえ、異動届出書は法人のみが対象です。個人事業主の場合は納税地の変更などに応じて「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する申出書」などを提出します。

Q.提出が遅れたら罰則はありますか?

A.直接的な罰則規定はありませんが、税務署からの重要書類が届かなくなるなどの不利益が生じる可能性があります。また、登記の変更を怠ると会社法に基づき100万円以下の過料が科される場合がありますので、速やかに提出しましょう。

Q.複数の異動事項があった場合、届出書は複数枚必要ですか?

A.いいえ、1枚の届出書に複数の異動事項をまとめて記載して提出することができます。例えば、本店移転と代表者変更が同時にあった場合も1枚で済みます。

Q.添付書類は何か必要ですか?

A.税務署へ提出する異動届出書には、原則として添付書類は不要です。ただし、都道府県や市区町村へ提出する際には、登記事項証明書(登記簿謄本)の写しや定款の写しなどを求められる場合があります。

Q.異動年月日はいつの日付を書けばよいですか?

A.異動事項の内容によって異なりますが、一般的には、株主総会などで決議した日や、実際に本店を移転した日、代表者が就任した日など、その事実が発生した日付を記載します。

Q.届出書の控えはもらえますか?

A.はい、もらえます。窓口で提出する場合は控えを持参すれば受付印を押してもらえます。郵送の場合は、届出書のコピーと切手を貼った返信用封筒を同封すれば、受付印を押した控えを返送してもらえます。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
電話番号
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。

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