確定申告用紙が郵送されなくなる?その理由
「去年までは確定申告の用紙が届いていたのに、今年は来ない…」と不安に思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。実は近年、税務署から確定申告用紙が自動的に郵送されるケースは減少傾向にあります。これは、国税庁が環境への配慮や行政コストの削減、そしてe-Tax(電子申告)の利用を推進しているためです。ペーパーレス化の流れの中で、確定申告用紙の郵送方法が見直されているんですね。
税務署の方針変更について
国税庁は、スマートフォンやパソコンから24時間いつでも申告できる便利なe-Taxの普及に力を入れています。そのため、確定申告の必要がある方全員に一律で用紙を送付するのではなく、必要な方にのみ届けるという方針にシフトしています。将来的には、紙の申告書でのやり取りがさらに減っていくことが予想されます。
郵送対象から外れる主なケース
以下のようなケースに当てはまる場合、確定申告用紙が郵送されない可能性が高くなります。ご自身が該当しないかチェックしてみてくださいね。
| 過去にe-Taxで申告した方 | 一度でもe-Taxを利用して申告した場合、翌年からは「電子申告が可能な方」とみなされ、用紙が送付されないことがあります。 |
| 市の相談会場などで申告した方 | 税務署以外の、市区町村や商工会などが設置する相談会場で申告書を作成した場合も、郵送対象から外れることがあります。 |
| 前年分の申告内容 | 所得が一定額以下であったり、還付申告のみであったりした場合、翌年の郵送対象から外れる可能性があります。 |
代わりに届く「確定申告のお知らせ」はがき
確定申告用紙の代わりに、「確定申告のお知らせ」というはがきや封書が届くことがあります。これには、前年の申告内容などが記載されており、申告が必要であることをお知らせするものです。この「お知らせ」が届いた方には、基本的に申告用紙は郵送されませんのでご注意ください。
確定申告用紙を郵送してもらうための具体的な方法
「どうしても紙の申告書で提出したい」「手元に用紙がないと不安」という方もいらっしゃいますよね。ご安心ください。自分からアクションを起こすことで、確定申告用紙を郵送してもらうことは可能です。
税務署に電話で依頼する
最も確実な方法は、ご自身の住所地を管轄する税務署に直接電話をして、確定申告用紙の郵送を依頼することです。電話口で「確定申告書A(またはB)の用紙を送ってください」と伝えれば、対応してもらえます。受付時間は通常、平日の午前8時30分から午後5時までです。お手元に過去の申告書の控えなどがあると、スムーズに話が進むかもしれません。
確定申告コールセンターに連絡する
確定申告の時期(例年1月中旬ごろから3月15日まで)になると、「確定申告コールセンター」が設置されます。こちらに電話をして、用紙の送付を依頼することもできます。管轄の税務署に電話をかけると、音声案内に従ってコールセンターにつながるようになっています。
昨年、紙で申告した場合はどうなる?
昨年、ご自身で作成した紙の申告書を税務署に直接郵送または持参して提出した場合、今年も郵送されてくる可能性は比較的高くなります。ただし、税務署の判断や方針変更により、必ず届くとは限りません。申告期間が近づいても届かない場合は、一度問い合わせてみるのが安心です。
郵送以外で確定申告用紙を入手する方法
郵送を待つ時間がない場合や、急に必要になった場合は、郵送以外にもいくつかの入手方法があります。ご自身の都合に合わせて最適な方法を選びましょう。
国税庁のホームページからダウンロード
国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等の様式・手引き等」のページから、申告書のPDFファイルをいつでもダウンロードできます。 ご自宅にプリンターがあれば、必要な様式を印刷して使用することができます。これが一番手軽で早い方法かもしれませんね。
税務署や市区町村の窓口で受け取る
確定申告の時期が近づくと、税務署や市区町村役場、出張所などで申告用紙の配布が始まります。お近くの窓口で直接受け取ることができます。
| 配布場所 | 税務署、市区町村役場(市民税課など)、行政サービスセンター、出張所など |
| 注意点 | 配布開始時期は場所によって異なります(例年1月下旬〜2月上旬ごろ)。用紙の種類や枚数には限りがあるため、なくなり次第終了となる場合があります。 |
申告相談会場で入手する
確定申告期間中(例年2月16日から3月15日まで)に設置される申告相談会場でも、申告用紙を入手することができます。ただし、会場は大変混み合いますので、用紙をもらうためだけに行くのは少し大変かもしれません。相談も兼ねて行く場合に利用するのが良いでしょう。
おすすめは自宅で完結するe-Tax
確定申告用紙の入手に手間をかけるよりも、思い切ってe-Taxでの申告に切り替えてみるのもおすすめです。一度慣れてしまえば、とても便利で確定申告がぐっと楽になりますよ。
e-Taxのメリット
e-Taxには、紙の申告書にはないメリットがたくさんあります。
| 24時間いつでも申告可能 | メンテナンス時間を除き、いつでも自宅のパソコンやスマートフォンから申告できます。 |
| 添付書類の提出省略 | 医療費の領収書や生命保険料控除証明書など、一部の書類は内容を入力すれば提出を省略できます。(ただし、5年間の保管義務はあります) |
| 還付がスピーディー | 紙で提出するよりも還付金が早く振り込まれます。通常、e-Taxなら3週間程度で還付されます。 |
| 自動計算でミスが減る | 画面の案内に沿って入力すれば、税額などが自動で計算されるため、計算ミスを防げます。 |
e-Taxに必要なもの
e-Taxでの申告には、主に以下のものが必要になります。
- マイナンバーカード
- マイナンバーカード読み取り対応のスマートフォン、またはパソコンとICカードリーダライタ
- 源泉徴収票や各種控除証明書などの申告に必要な書類
準備さえできれば、税務署の開庁時間を気にすることなく、ご自身のペースで申告を進められます。
亡くなった方の確定申告(準確定申告)用紙の入手方法
ご家族が亡くなられた場合、相続人が代わって確定申告を行う「準確定申告」が必要になることがあります。この場合の用紙の入手方法も確認しておきましょう。
準確定申告とは?
準確定申告とは、年の中途で亡くなられた方の、その年の1月1日から亡くなられた日までの所得と税額を計算して申告・納税する手続きです。この申告は、相続人が相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に行う必要があります。
準確定申告用紙の入手先
準確定申告では、通常の確定申告書に加えて、「死亡した者の所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表」という書類が必要です。これらの用紙は、税務署の窓口で受け取るか、国税庁のウェブサイトからダウンロードして入手できます。「準確定申告をしたい」と伝えれば、必要な一式をもらえますので、税務署に問い合わせてみましょう。
まとめ
近年、確定申告用紙は自動的に郵送されないケースが増えています。もし用紙が必要な場合は、待っているだけでなく、管轄の税務署に電話で郵送を依頼するのが確実です。また、国税庁のウェブサイトからのダウンロードや、お近くの役所の窓口で受け取る方法もあります。これを機に、還付が早く添付書類も一部省略できる便利なe-Taxに挑戦してみるのも良い選択肢です。ご自身に合った方法で、スムーズに確定申告を進めてくださいね。
参考文献
国税庁 No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)
確定申告用紙の郵送に関するよくある質問
Q.確定申告の用紙が届かないのはなぜですか?
A.近年、国税庁がe-Tax(電子申告)の利用を推進しているため、確定申告用紙の郵送は減少傾向にあります。過去にe-Taxで申告した方や、市の相談会場などで申告した方は、郵送対象から外れることが多いです。代わりに「確定申告のお知らせ」というはがきが届く場合があります。
Q.税務署に電話すれば、確定申告用紙を送ってもらえますか?
A.はい、可能です。ご自身の住所地を管轄する税務署に電話をし、必要な申告用紙を送付してほしい旨を伝えれば、郵送で対応してもらえます。これが手元に用紙を取り寄せる最も確実な方法です。
Q.確定申告用紙はどこで手に入りますか?
A.主な入手方法は4つあります。①管轄の税務署に電話して郵送してもらう、②国税庁のホームページからダウンロードして印刷する、③税務署や市区町村役場の窓口で受け取る、④確定申告相談会場で入手する、といった方法があります。
Q.確定申告のお知らせはがきとは何ですか?
A.確定申告用紙の郵送対象外となった方へ送られる、申告が必要であることをお知らせするためのはがきです。前年の申告内容などが記載されています。このはがきが届いた場合、基本的に申告用紙は別途郵送されませんので、ご自身で用意する必要があります。
Q.e-Taxで申告するメリットは何ですか?
A.e-Taxには、①24時間いつでも申告できる、②医療費控除などの添付書類の一部が提出不要になる、③還付金が紙の申告より早く(約3週間で)振り込まれる、④税額が自動計算されミスが減る、といった多くのメリットがあります。
Q.亡くなった家族の確定申告(準確定申告)の用紙は普通の用紙と同じですか?
A.基本的には同じ確定申告書を使用しますが、それに加えて「死亡した者の所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表」という専用の書類を添付する必要があります。これらの用紙は税務署で受け取るか、国税庁のサイトからダウンロードできます。