令和8年3月分から、社会保険料の料率改定が実施されます。さらに、新しく子ども・子育て支援金の納付もスタートするため、毎月のお給料から引かれる金額に変化が生じます。「具体的に何がどう変わるの?」「いつから引かれる金額が変わるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。この記事では、令和8年度の社会保険料の変更点や、新設される支援金の仕組み、さらには給与計算で気をつけたいポイントについて、具体的な数字を交えながら優しくわかりやすく解説していきます。
令和8年3月分からの社会保険料改定のポイント
今回の改定では、大きく分けて3つのポイントがあります。お住まいの地域によって変わる健康保険料率、全国共通で引き上げられる介護保険料率、そして新たに始まる子ども・子育て支援金の3つです。まずは全体の変更点を表で確認してみましょう。
| 項目 | 令和8年度の変更内容 |
|---|---|
| 健康保険料率 | 40の都道府県で引き下げ、7県で据え置き |
| 介護保険料率 | 1.59%から1.62%へ引き上げ |
| 子ども・子育て支援金 | 新設され、0.23%の料率を追加 |
都道府県単位保険料率の変更点
加入している方の健康保険料率は、都道府県ごとに異なっています。令和8年3月分からは、全国平均で9.9%となり、多くの地域で保険料率が引き下げられる予定です。毎月の負担が少し軽くなる方が多いのは嬉しいニュースですね。
介護保険料率の引き上げについて
一方で、40歳以上の方が負担する介護保険料率は、全国一律で1.59%から1.62%へ引き上げられます。こちらはわずかながら負担が増えることになりますので、給与明細をチェックする際には注意が必要です。
新たに始まる子ども・子育て支援金とは
令和8年度の大きな目玉となるのが、子ども・子育て支援金のスタートです。これは、子育て世代を社会全体で支えるための新しい仕組みで、健康保険料に上乗せされる形で徴収が始まります。料率は全国一律で0.23%と定められています。
都道府県別の健康保険料率の具体的な変更内容
健康保険料率は、お住まいや勤務先の都道府県によって変更の状況が異なります。ご自身の地域が引き下げになるのか、据え置きになるのかをしっかりと確認しておきましょう。
引き下げとなる都道府県と据え置きの地域
今回の改定では、全体の大部分にあたる40都道府県で健康保険料率が引き下げられます。一方で、特例措置により据え置きとなる地域もあります。具体的な地域を以下の表にまとめました。
| 改定の状況 | 該当する都道府県 |
|---|---|
| 引き下げ | 東京都など40都道府県 |
| 据え置き | 青森県、秋田県、山形県、栃木県、神奈川県、島根県、沖縄県 |
東京都を例にした具体的な保険料率の変化
例えば東京都の場合、これまでの健康保険料率は9.91%でしたが、令和8年3月分からは9.85%に引き下げられます。事業主と働く人で半分ずつ負担するため、個人が負担する割合は4.955%から4.925%へと下がります。お給料の金額によっては、数百円程度の負担軽減につながりますね。
介護保険料率の改定内容と対象者
次に、引き上げとなる介護保険料率について詳しく見ていきましょう。介護保険料は対象となる方の年齢が決まっているため、すべての方に影響するわけではありません。
介護保険料率の引き上げ幅と具体的な数値
令和8年3月分から、介護保険料率は1.59%から1.62%に変更されます。こちらも事業主と働く人で半分ずつ負担するため、個人が実際に負担する割合は0.795%から0.81%へと上がります。健康保険料率が下がっても、介護保険料率が上がることで、トータルの差し引きがどうなるかは計算してみる必要があります。
介護保険料の徴収対象となる方の条件
介護保険料を支払う必要があるのは、40歳以上65歳未満の介護保険第2号被保険者に該当する方です。39歳以下の方や、65歳以上の方のお給料からは、この介護保険料は引かれませんのでご安心ください。
子ども・子育て支援金の詳細と開始時期
新しく始まる支援金についても、具体的な金額やいつから引かれるのかというタイミングを知っておくことがとても大切です。
子ども・子育て支援金の負担割合と金額
子ども・子育て支援金率は0.23%と決められており、事業主と働く人で半分ずつ(0.115%ずつ)負担します。例えば、標準報酬月額が30万円の方の場合、個人が負担する支援金は月に345円となります。少額ではありますが、毎月引かれる新しい項目として覚えておきましょう。
支援金の徴収が始まる具体的なスケジュール
ここで注意したいのが、支援金の開始時期です。健康保険や介護保険の改定は令和8年3月分からですが、子ども・子育て支援金は1ヶ月遅れて令和8年4月分からスタートします。適用される月が異なるため、実務を担当される方は混乱しないように整理しておく必要があります。
給与計算や実務対応で注意すべきこと
お給料の計算を担当されている方にとって、年度替わりは設定変更が重なる忙しい時期です。間違った保険料を引いてしまわないよう、対応のポイントをまとめました。
保険料率変更が適用される給与支払月の確認
社会保険料は、原則として「翌月払い」のルールとなっています。つまり、3月分の保険料は4月に支払うお給料から引くことになります。それぞれの変更がいつのお給料から反映されるのかを表で確認しましょう。
| 変更となる保険料の月分 | 給与から引かれる具体的な時期 |
|---|---|
| 令和8年3月分(健康保険・介護保険) | 令和8年4月に支払うお給料から |
| 令和8年4月分(子ども・子育て支援金) | 令和8年5月に支払うお給料から |
賞与支給時の社会保険料計算の注意点
もし3月や4月にボーナス(賞与)を支給する場合は、支給する月に対応した保険料率を適用することになります。例えば3月に支給する賞与には新しい健康保険料率が適用されますが、子ども・子育て支援金はまだ引かれません。給与計算ソフトの設定変更のタイミングには十分気をつけましょう。
まとめ
令和8年3月分からの社会保険料の料率改定では、多くの地域で健康保険料率が引き下がる一方で、介護保険料率の引き上げや、新しい子ども・子育て支援金の導入が行われます。特に支援金は4月分からのスタートとなるため、給与から引かれるタイミングのズレに注意が必要です。ご自身の給与明細にどのような変化があるのか、あるいは会社の給与計算でいつ設定を変えるべきなのか、この記事を参考にしっかりと準備を進めてくださいね。
社会保険料改定のよくある質問まとめ
Q.令和8年度の健康保険料率はどう変わりますか?
A.全国40都道府県で引き下げとなり、7県(青森、秋田、山形、栃木、神奈川、島根、沖縄)では据え置きとなります。全国平均は9.9%となります。
Q.介護保険料率の変更内容を教えてください。
A.40歳以上65歳未満の方が負担する介護保険料率は、全国一律で1.59%から1.62%に引き上げられます。
Q.新しく始まる子ども・子育て支援金とは何ですか?
A.子育て世代を社会全体で支えるための仕組みで、社会保険料に上乗せして0.23%(労使折半で個人負担は0.115%)が徴収されます。
Q.社会保険料の改定はいつから給与に反映されますか?
A.健康保険と介護保険の改定は令和8年3月分からなので、翌月徴収の会社では4月支給の給与から引かれる金額が変わります。
Q.子ども・子育て支援金はいつから引かれますか?
A.子ども・子育て支援金は令和8年4月分から開始されるため、翌月徴収の会社では5月支給の給与から引かれることになります。
Q.賞与(ボーナス)にも新しい保険料率は適用されますか?
A.はい、適用されます。支給される月に応じた保険料率で計算するため、3月支給の賞与には新しい健康保険料率が適用されます。