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リバースモーゲージの仕組みとメリット・デメリット!老後資金の調達法

2026-03-19
目次

老後の生活費や住宅ローン残債の返済などに不安を感じていませんか。そんなシニア世代の皆様から注目を集めているのが、ご自宅を担保にお金を借りるリバースモーゲージという仕組みです。住み慣れた我が家にそのまま住み続けながら、必要な資金を準備できる非常に魅力的な制度ですが、将来的なリスクや注意点も存在します。この記事では、リバースモーゲージの基本的な仕組みから、メリットやデメリット、リースバックとの違いまで、わかりやすく丁寧に解説いたします。ご自身の老後資金対策として適しているかどうか、ぜひ参考にしてみてくださいね。

リバースモーゲージの基本的な仕組みとは?

リバースモーゲージとは、ご自身が所有するご自宅を担保にしてお金を借りるシニア向けのローンのことです。最大の特徴は、一般的な住宅ローンとは異なり、毎月の返済が利息分のみで済む点です。元金については、契約されている方がお亡くなりになった後に、ご自宅を売却した代金で一括して返済する仕組みとなっています。そのため、生きている間はご自宅を手放すことなく、安心して今の生活を続けることができます。

対象となる年齢や収入の要件

ご利用いただける年齢は、お申し込み時点で50歳から60歳以上とされていることが多く、上限年齢は80歳前後が一般的です。収入面については、年金収入だけでも継続して年間120万円以上の安定した収入があればお申し込みが可能なケースが多く、現役を引退された方でも利用しやすい要件となっています。

資金の使い道と受け取り方

お借り入れした資金の使い道は、ご利用になる機関によって異なります。公的機関の場合は生活費などに限定されますが、民間の金融機関では老後の生活資金、住宅のリフォーム、老人ホームの入居一時金、住宅ローンの借り換えなど、事業用や投資用を除けば比較的自由にお使いいただけます。受け取り方も、必要になったタイミングでまとめて受け取る方法や、毎月定額を年金のように受け取る方法、極度額(借り入れできる最大の額)の範囲内で自由に出し入れする方法などからお選びいただけます。

リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージには、老後を豊かに暮らすためのさまざまな魅力があります。具体的なメリットを3つご紹介いたします。

住み慣れた自宅に住み続けられる

何よりも大きなメリットは、ご自宅を手放さずに資金を調達できる点です。お持ちの不動産を担保にはしますが、所有権が金融機関等へ移るわけではありません。ご契約者様がご存命の間はそのままご自宅で生活できるため、ご高齢になってから新しい住まいを探す負担や、環境の変化によるストレスを感じることなく、セカンドライフを満喫できます。

毎月の返済負担を大きく減らせる

一般的なローンでは毎月「元金と利息」を合わせて返済しますが、リバースモーゲージの場合は毎月の支払いが使った分の利息のみとなります。たとえば、月々の利息が数千円から数万円程度に抑えられるため、年金暮らしで収入が減ってしまったご家庭でも無理なく支払いが可能です。定年退職後も数千万円の住宅ローンが残っていて生活が苦しい方が、リバースモーゲージで借り換えを行うことで、毎月の家計負担を劇的に軽くできるケースも少なくありません。

高齢で収入が少なくても融資を受けやすい

ご高齢になると、新たなローンを組むことは非常に難しくなります。しかし、リバースモーゲージはご自宅の不動産価値を基準に融資枠が決まり、最終的な元金返済はご自宅の売却代金等で充当する仕組みであるため、年金収入のみのシニア層でも審査を通過しやすいという強みがあります。手元の預貯金を切り崩すことなく、まとまった資金を確保できるのは大きな安心感につながります。

リバースモーゲージのデメリットと注意点

魅力的な制度である反面、事前に必ず知っておかなければならないデメリットやリスクも存在します。後悔しないために、以下の点に注意してください。

長生きによって資金が底をつく長寿リスク

長生きすることは素晴らしいことですが、リバースモーゲージにおいてはリスクになる場合があります。ご自宅の評価額に対して借りられる限度額(多くは評価額の50%から60%程度)が設定されているため、想定以上に長生きをして借入額が限度額に達してしまうと、それ以降の融資は受けられなくなります。また、契約期間が設定されている商品の場合、期間満了時に一括返済を求められ、ご存命中にご自宅を手放さなければならない事態にもなりかねません。

金利上昇と不動産価値下落のダブルリスク

リバースモーゲージの多くは変動金利を採用しているため、将来的に世の中の金利が上がると、毎月支払う利息の額も増えてしまいます。さらに、ご自宅の評価額は定期的に見直されるため、地価が下がって不動産の価値が下落すると、融資の限度額が引き下げられる危険性があります。限度額が引き下げられた結果、すでに借りている金額が新しい限度額を上回ってしまうと、その超過分をすぐに一括返済するよう求められる可能性があります。

推定相続人全員の同意が必要になる

ご契約者様がお亡くなりになった後、ご自宅を売却して借入金を返済するため、ご家族は原則としてそのご自宅を相続できなくなります。将来の相続トラブルを防ぐため、お申し込み時には推定相続人(配偶者やお子様など)全員の同意を求められるのが一般的です。お子様が「実家を残してほしい」と考えている場合、同意を得られず契約できないことがあります。

混同しやすいリースバックとの違い

ご自宅を活用した資金調達方法として、「リースバック」という言葉もよく耳にするかもしれません。それぞれの違いを表にまとめました。

リバースモーゲージ リースバック
自宅を担保にお金を借りる 自宅を売却して家賃を払う
所有権はご自身のまま 所有権は買主へ移転
毎月の支払いは借入金の利息のみ 毎月の支払いは家賃
主に一戸建てが対象(マンションは厳しい場合が多い) 一戸建て、マンションなど対象物件の制限が少ない
年齢制限あり(50歳以上など) 年齢制限なし
原則として相続人の同意が必要 相続人の同意は不要

リースバックはご自宅を売却してしまうため、まとまった現金をすぐに手に入れられ、固定資産税などの維持費もかからなくなりますが、毎月家賃を支払う必要があります。どちらがご自身の老後のライフプランに合っているか、比較検討することが大切です。

リバースモーゲージの利用に向いている人

これまでの特徴を踏まえ、リバースモーゲージの利用が適している方の特徴を整理します。

ご自宅を残す必要がない方

お子様がいらっしゃらない方や、お子様がすでにマイホームをお持ちで実家に戻る予定がない方など、ご自宅を遺産として残す必要がない方に大変適しています。ご自身のためにご自宅の資産価値を最大限に活用し、亡くなった後の処分も金融機関等にお任せすることができます。

老後資金にゆとりを持たせたい方

「退職金や預金だけでは今後の生活費が不安」「老人ホームに入るための数千万円の入居一時金を用意したい」「元気なうちにバリアフリーリフォームをしたり、夫婦で旅行を楽しんだりしたい」という方におすすめです。毎月の支払いを利息のみに抑えつつ、手元の預貯金を温存しながら必要な資金を確保できます。

まとめ

リバースモーゲージは、ご自宅を手放すことなく老後の生活資金などを調達できる、シニア世代にとって非常に心強い仕組みです。毎月の支払いを利息のみに抑えられるメリットがある一方で、金利上昇や不動産価値の下落、長寿による資金不足といったリスクも伴います。ご利用の際は、ご自宅の評価額や適用される金利、そして「リコース型(残債を相続人が引き継ぐ)」か「ノンリコース型(相続人に返済義務がない)」かといった契約内容をしっかりと確認することが重要です。また、ご家族の同意が不可欠ですので、まずはご家族と老後のライフプランについて話し合うことから始めてみてくださいね。

リバースモーゲージに関するよくある質問まとめ

Q.リバースモーゲージとはどのような制度ですか?

A.ご自宅を担保にしてお金を借りるシニア向けのローンです。毎月の返済は利息のみで、契約者がお亡くなりになった後にご自宅を売却して元金を一括返済する仕組みとなっています。

Q.リバースモーゲージはマンションでも利用できますか?

A.対象物件は土地の価値が下がりにくい一戸建てに限定されているケースが多く、マンションは対象外となるか、資産価値の高い大都市圏の築浅物件など厳しい条件が求められるのが一般的です。

Q.リバースモーゲージでお金を借りた場合、毎月いくら返済するのですか?

A.毎月の返済はご利用された金額に対する利息分のみとなります。元金は亡くなった後にご自宅を売却して返済するため、毎月の支払い負担を少額に抑えることができます。

Q.リバースモーゲージのノンリコース型とは何ですか?

A.ご自宅を売却した代金が借入残高を下回ってしまった場合でも、不足分を相続人が返済しなくてもよい契約タイプのことです。相続人に借金を残すリスクを回避できます。

Q.長生きするとリバースモーゲージはどうなりますか?

A.長生きをされて借入額が融資限度額に達してしまうと、それ以上の借り入れができなくなります。また、契約期間が設定されている場合は、ご存命中に元金の一括返済を求められるリスクがあります。

Q.リバースモーゲージの利用には家族の同意が必要ですか?

A.原則として、配偶者やお子様など推定相続人全員の同意が必要です。亡くなった後にご自宅を売却して返済に充てるため、ご家族がご自宅を相続できなくなるからです。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。

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