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相続でまとまったお金が入ったら?税金や手続きと使い道を解説

2026-03-28
目次

ご家族から相続でまとまったお金が入ったら、嬉しい反面、税金や各種手続きについて不安を感じる方も多いのではないでしょうか。突然大きな金額を手にすると、何から手をつければよいのか迷ってしまいますよね。この記事では、相続財産を受け取った際にまず行うべき手続きから、賢い使い道、注意点までを分かりやすく解説いたします。

相続でまとまったお金が入ったらまず確認すべき手続き

まとまったお金が手元に入ったからといって、すぐに使ってしまうのは危険です。まずは、法的な手続きや税金の申告が必要かどうかをしっかりと確認しましょう。

相続税の申告が必要か計算する

相続した財産の総額が基礎控除額を超えている場合、亡くなった日の翌日から10ヶ月以内に相続税の申告と納税を行わなければなりません。基礎控除額は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」で計算します。たとえば法定相続人が3人の場合、4,800万円までは非課税となります。

法定相続人の数 基礎控除額(非課税となる金額)
1人 3,600万円
2人 4,200万円
3人 4,800万円

遺産分割協議と名義変更の完了を確認する

遺言書がない場合、相続人全員で話し合う遺産分割協議を行い、遺産分割協議書を作成する必要があります。銀行口座の解約や不動産の名義変更には、この書類が必須となります。ご自身の手元にお金が入る前に、これらの手続きが法的に問題なく完了しているかを確認しておきましょう。

10ヶ月以内の納税資金を確保する

相続税の納税は、原則として現金での一括納付が求められます。相続でまとまったお金が入ったら、まずはご自身の相続税額がいくらになるのかを計算し、納税のための資金を絶対に使わずに確保しておくことがもっとも重要です。

相続したまとまったお金の賢い使い道

無事に税金の支払いなどの手続きが終わったら、残ったお金の使い道を考えます。将来の安心につなげるための有意義な使い道をご紹介します。

生活防衛資金として現金を残す

病気やケガ、突然の失業などの万が一に備えて、生活費の半年から1年分(およそ150万円から300万円)は、すぐに引き出せる普通預金に残しておきましょう。生活防衛資金を確保することで、心に余裕を持って日々の生活を送ることができます。

住宅ローンなどの負債を返済する

金利の高い借入金がある場合は、まとまったお金を使って繰り上げ返済を行うのがおすすめです。たとえば、金利が年利2%以上かかる自動車ローンやリボ払いなどを優先して完済することで、将来支払う予定だった利息を大幅に減らすことができます。

NISAなどを活用して資産運用を行う

当面使う予定のないお金は、資産運用でお金を育てることも選択肢のひとつです。2024年から始まった新NISA制度では、年間最大360万円、生涯で1,800万円までの投資で得た利益が非課税になります。リスクを抑えた投資信託などに分散して投資を検討してみましょう。

使い道の種類 期待できる効果や特徴
借入金の繰り上げ返済 将来の利息負担を確実に減らせる
新NISAでの投資信託 運用益が非課税になり長期的な資産形成が可能
定期預金や個人向け国債 元本割れのリスクが低く安全に保管できる

相続したお金を管理する上での注意点

大きなお金を手にしたときは、気が大きくなりやすく、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。大切なお金を守るための注意点をお伝えします。

ハイリスクな投資や詐欺に気をつける

相続でまとまったお金が入ったら、さまざまな金融商品の営業を受けることがあります。仕組みが分からない複雑な商品や、元本保証で高利回りをうたうような詐欺には十分に注意してください。必ずご自身で理解できる範囲の運用にとどめましょう。

生活水準を急に上げない

お金に余裕ができたからといって、高級車の購入や頻繁な外食など、急激に生活水準を上げてしまうと、あっという間に資金が底をついてしまいます。一度上げた生活水準を下げるのは非常に難しいため、日常の生活費はこれまで通りを維持することが大切です。

ご自身の次の相続を意識する

親から子へ相続があった後、いずれご自身が亡くなった際に、配偶者や子どもに財産を引き継ぐことを二次相続と呼びます。今回受け取った財産がそのまま残ると、次の相続の際に残されたご家族の相続税負担が重くなる可能性があるため、将来を見据えた対策が必要です。

相続財産を守るための生前贈与と節税対策

手に入れたまとまったお金をご自身のお子さまやお孫さまに少しずつ渡していくことで、将来の相続税を減らす効果が期待できます。

暦年贈与で年間110万円まで非課税で渡す

もっとも基本的な節税方法が暦年贈与です。1月1日から12月31日までの1年間に、財産を受け取る人1人につき110万円までであれば、贈与税はかかりません。お子さま2人に毎年110万円ずつ10年間贈与すれば、合計2,200万円の財産を無税で移転することができます。

贈与の方法 非課税となる限度額
暦年贈与 受贈者1人につき年間110万円まで
教育資金の一括贈与 受贈者1人につき最大1,500万円まで

住宅取得等資金の贈与を活用する

お子さまやお孫さまがマイホームを購入するタイミングであれば、住宅取得等資金の贈与の非課税の特例を活用できます。省エネ等住宅であれば最大1,000万円、一般住宅であれば最大500万円まで贈与税が非課税となります。

専門家に相談すべきタイミングとは

税金や法律の手続きは複雑です。ご自身だけで抱え込まず、プロの力を借りるべきケースを解説します。

相続税の申告が必要だと分かったとき

基礎控除の3,600万円などを超える財産がある場合、財産の評価や特例の適用計算など、専門的な知識が求められます。とくに不動産が含まれている場合は評価額の計算が難しいため、申告漏れや過払いを防ぐためにも、早めに専門家へ相談しましょう。

親族間で意見の対立が起きたとき

お金の使い道や分け方について、親族間で意見がまとまらない場合は、トラブルが深刻化する前に第三者である専門家を交えることが大切です。円滑な話し合いを進めるためのアドバイスをもらうことができます。

まとめ

相続でまとまったお金が入ったら、まずは相続税の計算と納税資金の確保を最優先に行いましょう。その後、生活防衛資金を残しつつ、借入金の返済やNISAを活用した手堅い資産運用など、ご自身のライフプランに合わせた賢い使い道を検討してください。また、将来のご家族の負担を減らすための暦年贈与などの対策も有効です。大きなお金だからこそ、焦らず慎重に大切に活用していきましょう。

参考文献

国税庁:相続税の計算

国税庁:贈与税がかかる場合

相続でまとまったお金が入ったらのよくある質問まとめ

Q.相続でまとまったお金が入ったら税金はかかりますか?

A.基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える財産を相続した場合は相続税がかかります。超えない場合はかかりません。

Q.相続税の申告と納税の期限はいつまでですか?

A.亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に行う必要があります。原則として現金で一括納付しなければなりません。

Q.相続したお金のおすすめの使い道は何ですか?

A.まずは生活防衛資金として150万円から300万円程度を確保し、金利の高いローンがあれば優先して返済します。残りはNISAなどを活用した資産運用をおすすめします。

Q.まとまったお金を運用する際の注意点はありますか?

A.元本保証で高利回りをうたうような投資詐欺に気をつけることと、急激に生活水準を上げないことが重要です。

Q.子どもに少しずつお金を渡して節税できますか?

A.はい、暦年贈与という制度を使えば、受け取る人1人につき年間110万円まで非課税でお金を渡すことができます。

Q.どのような場合に専門家に相談すべきですか?

A.基礎控除を超えて相続税の申告が必要な場合や、不動産の評価が難しい場合、親族間で遺産分割の話し合いがまとまらない場合には相談をおすすめします。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。

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