事業で新しい設備を導入する際、費用の負担や税金が気になりますよね。実は、「先端設備導入計画」を市区町村に申請して認定を受けることで、設備の償却資産税(固定資産税)が大きく減免される優遇措置があるのをご存知でしょうか。この記事では、先端設備導入計画の概要や具体的な優遇措置の内容、そして申請時に絶対に気をつけたい注意点について、わかりやすくお話ししていきます。新しい設備を導入して事業を成長させたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
先端設備導入計画とはどんな制度なの?
先端設備導入計画とは、中小企業が新しく設備を導入して労働生産性を向上させるために作成する計画のことです。この計画を市区町村に提出して認定を受けると、税金の減免や金融支援といった嬉しい優遇措置を受けることができます。
制度の目的と大まかな流れ
この制度は、中小企業が最新の設備を導入しやすくすることで、日本の経済を元気にすることを目的としています。まずは、あなたの会社が新しい設備を使ってどれくらい利益を上げられるかという計画を作り、認定経営革新等支援機関(商工会議所や税理士など)に確認してもらいます。その後、市区町村に申請して認定を受けるという流れになります。
対象となる中小企業の条件
この制度を利用できるのは、条件を満たす中小企業です。具体的には、資本金や従業員数で判断されます。税金の減免を受けるためには、以下の表の条件を満たす必要がありますので確認してみてくださいね。
| 条件項目 | 具体的な基準 |
|---|---|
| 資本金または出資金 | 1億円以下であること |
| 従業員数(資本金がない場合) | 1,000人以下であること |
ただし、大規模な会社の子会社(大企業から2分の1以上の出資を受けている場合など)は、資本金が1億円以下でも対象外となってしまうので注意が必要です。
対象となる設備と最低取得価格
すべての設備が対象になるわけではなく、機械やソフトウェアなど、種類ごとに最低取得価格が決められています。また、投資利益率が年平均5%以上見込める設備であることが条件です。
| 設備の種類 | 最低取得価格 |
|---|---|
| 機械装置 | 160万円以上 |
| 測定工具・検査工具 | 30万円以上 |
| 器具備品 | 30万円以上 |
| 建物附属設備 | 60万円以上 |
| ソフトウェア | 70万円以上 |
償却資産税(固定資産税)の減免措置について
先端設備導入計画の最大の魅力は、償却資産税が減免されることです。本来なら毎年かかってくる税金が安くなるので、資金繰りがとても楽になりますよ。
減免される期間と割合(通常の場合)
新しい設備を導入した場合、通常の優遇措置として、設備にかかる固定資産税の課税標準額が3年間、2分の1に軽減されます。例えば、本来なら毎年10万円の税金がかかる機械であれば、3年間は毎年5万円で済むことになります。これだけでも大きな節税になりますね。
賃上げ方針の表明でさらに優遇されます
もし、従業員の給与を増やす「賃上げ方針」を計画内に盛り込み、従業員に表明した場合は、さらに手厚い減免が受けられます。設備を取得する時期によって、減免される期間が変わってきますよ。
| 設備を取得する時期 | 減免措置の内容(賃上げ表明あり) |
|---|---|
| 2024年3月31日まで | 最長5年間、3分の1に軽減 |
| 2025年3月31日まで | 最長4年間、3分の1に軽減 |
つまり、早く導入すればするほど、長い期間にわたって税金が3分の1になるという大きなメリットがあるんです。
税金以外の嬉しい優遇措置
先端設備導入計画の認定を受けると、償却資産税の減免だけでなく、資金調達の面でも助かる優遇措置が用意されています。
信用保証の枠が拡大されます
新しい設備を買うためには、銀行などからお金を借りることも多いですよね。その際、信用保証協会があなたの会社の保証人になってくれる「信用保証」という制度があります。先端設備導入計画の認定を受けると、この信用保証の別枠が追加されるんです。
| 保証の種類 | 追加される別枠の金額 |
|---|---|
| 普通保険 | 最大2億円 |
| 無担保保険 | 最大8,000万円 |
通常の枠をすでに使い切ってしまっている場合でも、この別枠を使えば新たに資金を借りやすくなるため、設備投資がスムーズに進みますよ。
申請から認定までの具体的な流れ
では、実際に認定を受けるためにはどのような手順を踏めばよいのでしょうか。順番にわかりやすく解説しますね。
認定経営革新等支援機関への事前確認
まずは計画書を作成し、商工会議所などの認定経営革新等支援機関に持っていきます。そこで「この計画なら年平均5%以上の投資利益率が見込めるね」という確認書を発行してもらいます。この確認書がないと市区町村への申請ができないので、とても大切なステップです。
市区町村への申請と認定
事前確認書をもらったら、あなたの会社がある市区町村の窓口へ必要書類を提出します。市区町村が内容を審査し、問題がなければ「認定書」が発行されます。これで晴れて認定企業の仲間入りです。
申請する際に絶対に気をつけるべき注意点
せっかく計画を作っても、タイミングやルールを間違えると優遇措置が受けられなくなってしまいます。ここでは重要な注意点を2つお伝えしますね。
設備を取得するのは必ず認定後に!
これが一番間違えやすいポイントです。新しい設備は、必ず市区町村から認定を受けた後に取得(購入や契約)してください。もし認定される前に設備を買ってしまったり、設置してしまったりすると、その設備は税金の減免対象外になってしまいます。順番を絶対に間違えないようにしましょう。
市区町村によって細かいルールが違うことも
先端設備導入計画は国が作った制度ですが、実際に受付や認定を行うのは各市区町村です。そのため、対象となる業種や設備、減免の割合などを独自に制限している市区町村もあります。計画を作り始める前に、必ず設備を設置する市区町村のホームページなどで独自のルールがないか確認しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?先端設備導入計画は、中小企業の成長を応援してくれるとても魅力的な制度です。資本金1億円以下の企業が、160万円以上の機械などを導入する際、計画を作って認定を受ければ、償却資産税が3年間2分の1(賃上げ表明で最長5年間3分の1)になるなど、大きな節税効果があります。ただし、設備は必ず認定後に取得するというルールは絶対に守ってくださいね。新しい設備を導入する予定がある方は、ぜひこの制度を活用して、事業をさらに大きく育てていきましょう!
参考文献
先端設備導入計画のよくある質問まとめ
Q.先端設備導入計画とはどのような制度ですか?
A.中小企業が新しい設備を導入して労働生産性を向上させるための計画です。市区町村の認定を受けることで、償却資産税の減免などの優遇措置を受けられます。
Q.償却資産税はどれくらい安くなりますか?
A.通常は3年間、税金が2分の1に軽減されます。さらに従業員の賃上げ方針を表明した場合は、取得時期に応じて最長5年間、3分の1まで軽減されます。
Q.対象となる企業に条件はありますか?
A.はい、資本金が1億円以下、または従業員数が1,000人以下の中小企業が対象です。ただし、大企業の子会社などは対象外となる場合があります。
Q.どんな設備でも税金が減免されますか?
A.いいえ、機械装置なら160万円以上、器具備品なら30万円以上など、設備ごとに最低取得価格が決められています。また、投資利益率が年平均5%以上見込める必要があります。
Q.先端設備導入計画を利用する際の最大の注意点は何ですか?
A.設備を導入(購入や契約)するタイミングです。必ず市区町村から計画の認定を受けた後に設備を取得してください。認定前だと減免の対象外になります。
Q.どこに申請すればよいですか?
A.認定経営革新等支援機関の事前確認を受けた後、設備を設置する場所の市区町村の窓口へ申請します。市区町村によって細かいルールが異なる場合があるので事前に確認しましょう。