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国外居住親族を扶養控除する要件とは?対象と手続きを解説

2026-04-12
目次

日本国外に住んでいるご家族に生活費を送っている方にとって、税金の負担を軽くする制度はとても大切ですよね。しかし、「国外居住親族を扶養控除する要件とは」具体的にどのようなものなのか、難しくてよくわからないとお悩みではないでしょうか。令和5年からは法律が変わり、対象となる方の条件が少し厳しくなりました。この記事では、新しいルールに基づく具体的な年齢や金額の条件、必要となる書類について、どなたでも理解できるように優しく丁寧に解説していきます。

国外居住親族の扶養控除の基本

国外居住親族とはどのような人?

国外居住親族とは、日本国内に住所を持たず、現在も1年以上日本を離れて生活しているご家族や親族のことを指します。たとえば、海外の大学に留学しているお子様や、海外で暮らしているご両親などが当てはまります。このようなご家族の生活を金銭面で支えている場合、税金の負担を軽くできる可能性があります。

令和5年からの制度改正のポイント

実は、令和5年1月から国外居住親族を扶養控除する要件とはどのようなものか、そのルールが大きく変わりました。以前は年齢に関わらず扶養に入れることができましたが、現在では30歳以上70歳未満の方を扶養に入れるための条件がとても厳しくなっています。年齢によって必要な手続きが変わるため、まずはご家族の年齢を確認することが大切です。

扶養控除を受けるメリット

扶養控除を受ける最大のメリットは、ご自身の所得税や住民税を安くできることです。扶養している親族の年齢などに応じて、ご自身の所得から年間で38万円や63万円といった金額を差し引くことができます。税金の計算の元となる所得が減るため、結果として手元に残るお金を増やすことにつながります。

扶養控除の対象となる親族の要件

年齢による対象者の区分

扶養控除の対象となるかどうかは、その年の12月31日時点でのご家族の年齢によって大きく3つに分けられます。ご自身のご家族がどの区分に入るのかをしっかり確認しておきましょう。

年齢の区分 扶養控除の対象になるか
16歳未満 対象外(扶養控除の適用はありません)
16歳以上30歳未満、または70歳以上 対象(従来の要件で控除を受けられます)
30歳以上70歳未満 原則として対象外(特別な要件を満たせば対象)

30歳以上70歳未満の方の特別要件

30歳以上70歳未満のご家族は、原則として扶養控除の対象から外れてしまいます。しかし、次の3つの要件のどれか1つでも満たしていれば、例外として扶養に入れることができます。

特別要件の条件 具体的な内容
留学している 海外の学校で学ぶために日本を離れている場合
障害がある 障害者手帳を持っているなど、障害者控除の対象となる場合
38万円以上の送金がある あなたからその親族へ、その年中に合計38万円以上の生活費などの送金をしている場合

所得金額の要件

年齢の条件をクリアしていても、ご家族ご自身の収入が多いと扶養に入れることはできません。具体的には、ご家族の年間の合計所得金額が48万円以下である必要があります。もしご家族が海外でアルバイトなどをしていて給与だけをもらっている場合は、年間の給与収入が103万円以下であればこの要件を満たすことができます。

扶養控除を受けるための必要書類

親族関係書類とは

ご家族が本当にあなたの親族であることを証明するため、「親族関係書類」を提出しなければなりません。日本の役所で発行される戸籍謄本や、外国の政府が発行した出生証明書、婚姻証明書などがこれにあたります。もし書類にパスポートのコピーなどを添える必要がある場合は、忘れずに準備してくださいね。

送金関係書類とは

あなたがご家族の生活費や学費をしっかり負担していることを証明するのが「送金関係書類」です。銀行の海外送金依頼書の控えや、クレジットカード会社が発行する家族カードの利用明細書などが認められます。大切なのは、ご家族一人ひとりに対して個別に送金している記録が必要だということです。代表者一人にまとめて送金した場合は、他のご家族の分として認められないので注意が必要です。

38万円以上の送金が必要なケース

先ほどお伝えした通り、30歳以上70歳未満で「留学」や「障害」に当てはまらないご家族を扶養に入れる場合は、その年中に38万円以上の送金をしていることを証明しなければなりません。この場合、送金関係書類の金額の合計がしっかりと38万円以上になっているかを、年末調整や確定申告の前に必ず確認しておきましょう。

手続きのタイミングと注意点

年末調整での手続き方法

会社にお勤めの方は、毎年の年末調整で手続きを済ませることができます。「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」という書類に必要事項を書き込み、先ほど説明した親族関係書類と送金関係書類を会社に提出します。書類の準備には時間がかかることがあるので、秋頃から少しずつ準備を始めておくと安心です。

確定申告での手続き方法

個人事業主の方や、会社の年末調整で手続きが間に合わなかった方は、翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告を行います。確定申告書に扶養するご家族の情報を記入し、必要な書類を税務署に提出するか、申告書を提出する際に提示してください。

書類の翻訳に関するルール

外国の政府が発行した証明書や、現地の銀行の送金明細など、日本語以外の言語で書かれた書類を提出する場合は、必ず日本語の翻訳文を一緒に付けなければなりません。翻訳はプロの翻訳家にお願いしなくても、ご自身やご家族が翻訳したもので大丈夫です。翻訳した人の名前も忘れずに記載しておきましょう。

具体的な計算方法と控除額

一般の控除対象扶養親族の控除額

扶養控除の金額は、ご家族の年齢によって異なります。16歳以上19歳未満、および23歳以上30歳未満のご家族(または要件を満たした30歳以上70歳未満のご家族)については、「一般の控除対象扶養親族」となり、ご自身の所得から38万円を差し引くことができます。

特定扶養親族の控除額

ご家族の年齢が19歳以上23歳未満の場合は「特定扶養親族」と呼ばれます。この年齢は大学生などで特にお金がかかる時期であるため、控除される金額が大きくなり、所得から63万円を差し引くことができます。

老人扶養親族の控除額

ご家族の年齢が70歳以上の場合は「老人扶養親族」となります。この場合、ご自身の所得から48万円を差し引くことができます。ご両親などを扶養に入れている方は、この控除額が適用されることが多いので覚えておいてくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。国外居住親族を扶養控除する要件とは、令和5年からの改正により年齢や送金額の条件が細かく設定されるようになりました。特に30歳以上70歳未満のご家族を扶養に入れる場合は、38万円以上の送金記録や留学の証明などが必要です。手続きには親族関係書類や送金関係書類、そしてその日本語訳が必要になりますので、余裕を持って準備を進めていきましょう。正しく手続きをして、少しでも税金の負担を減らしてくださいね。

参考文献

国税庁:No.1180 扶養控除

国税庁:国外居住親族に係る扶養控除等の適用について

国外居住親族の扶養控除に関するよくある質問まとめ

Q.国外居住親族の扶養控除とは何ですか?

A.日本国外に住んでいる親族の生活費を負担している場合、一定の要件を満たすことであなたの所得税や住民税を安くすることができる制度です。

Q.30歳以上70歳未満の親族は扶養に入れられませんか?

A.原則として対象外ですが、留学している、障害者控除の対象である、またはその年に38万円以上の生活費の送金を受けている、のいずれかを満たせば扶養に入れることができます。

Q.送金関係書類は複数人分をまとめて送金してもよいですか?

A.まとめて送金した場合は認められません。扶養に入れたい親族一人ひとりに対して、個別に送金したことがわかる書類を準備する必要があります。

Q.親族関係書類として認められるものは何ですか?

A.日本の役所で発行される戸籍の附票の写しや、外国政府が発行した出生証明書、婚姻証明書などです。外国語の場合は必ず日本語の翻訳文を添えてください。

Q.留学生の子供を扶養に入れる場合、いくらの送金が必要ですか?

A.留学中であることを証明する書類があれば、送金額が年間38万円未満であっても扶養に入れることができます。ただし、生活費を送ったことを証明する送金関係書類の提出は必要です。

Q.外国語の書類はそのまま提出してもよいですか?

A.外国語で書かれた親族関係書類や送金関係書類は、そのままでは提出できません。必ず日本語に翻訳した文章を一緒に提出するルールになっています。翻訳はご自身で行っても問題ありません。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。

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