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エコカー減税はどう変わる?令和8年度改正で2年延長と燃費要件引き上げ

2026-07-28
目次

車の購入や買い替えを検討していると、自動車重量税のエコカー減税がいつまで受けられるのか、要件はどう変わるのかが気になるところです。令和8年度税制改正では、このエコカー減税の適用期限が2年延長される一方で、減税を受けるための燃費性能に関する要件が段階的に引き上げられることになりました。つまり制度は続きますが、同じ車種でも取得の時期によって減税の対象になるかどうかが変わり得ます。この記事では、公表された内容をもとに、変更の中身と車選びへの影響を整理します。財務省 令和8年度税制改正の大綱の概要

令和8年度改正によるエコカー減税の見直し

自動車重量税のエコカー減税は、排出ガス性能や燃費性能が優れた自動車について、新車の初回車検の際などに納める自動車重量税を減免する特例措置です。財務省 自動車にはどういう税金がかかるのですか?この制度は平成21年度の導入以降、適用期限が来るたびに見直しが重ねられてきました。

令和8年度税制改正でも、減免区分の基準となる燃費基準の達成度を引き上げた上で、適用期限を2年延長するという見直しが行われています。背景には、2030年の次世代自動車に関する政府目標や、2035年までに乗用車の新車販売に占める電動車の割合を100%とすることを目指す政府目標を踏まえ、電動車の一層の普及を後押しするという狙いがあります。財務省 特集 令和8年度 税制改正(国税)等について

適用期限の2年延長

まず押さえておきたいのは、エコカー減税そのものが廃止されるわけではなく、適用期限が2年延長されるという点です。これにより、燃費性能が一定の基準を満たす自動車であれば、引き続き自動車重量税の減免を受けられます。制度が続くこと自体は、車の購入・買い替えを予定している方にとって安心できる材料といえます。

一方で、延長にあわせて減税の対象となる燃費要件が引き上げられるため、「制度が延びたから今までどおり」とは限りません。同じ延長でも、要件を満たすハードルは高くなっていく点に注意が必要です。

燃費性能要件の段階的引上げ

今回の見直しの中心は、減免を受けるための燃費性能に関する要件の引き上げです。乗用自動車では、免税・50%軽減・25%軽減という減免区分それぞれについて、達成すべき燃費基準の水準が高く設定し直されました。

乗用自動車の減免区分と要件

最終的に引き上げが完了した後、つまり令和9年5月1日以後の乗用自動車の燃費要件は、次のとおりです。いずれも令和2年度燃費基準を達成していることが前提となります。

免税 令和12年度燃費基準に対する
達成の程度が105%以上
50%軽減 令和12年度燃費基準に対する
達成の程度が95%以上
25%軽減 令和12年度燃費基準に対する
達成の程度が85%以上

いずれも令和12年度燃費基準を物差しとし、その達成度が高いほど手厚い減免を受けられる仕組みです。財務省 令和8年度税制改正の大綱(4/9)

令和8年5月と令和9年5月の2段階

要件の引き上げは一度に行われるのではなく、時期を分けて段階的に進められます。免税と50%軽減の要件は令和8年5月1日以後にまず引き上げられ、その後、令和9年5月1日以後にさらに一段の引き上げが行われます。たとえば50%軽減の要件は、達成度90%以上から95%以上へと段階的に厳しくなります。25%軽減については、令和8年5月からは現行と同じ達成度80%以上に据え置かれ、令和9年5月から85%以上へ引き上げられます。

このように、購入する時期が令和8年5月以後か令和9年5月以後かによって、同じ車でも減免区分が変わる可能性があります。検討している車がどの段階の要件で判定されるのかを確認しておくことが大切です。

激変緩和のための経過措置

要件の引き上げによる負担の急な増加をやわらげるため、経過措置も設けられています。一定の排出ガス性能を備えた自動車のうち、令和12年度燃費基準に対する達成の程度が80%以上であるものについては、令和9年5月1日から令和10年4月30日までの間に自動車検査証の交付等を受ける新車に限り、その際に納める自動車重量税に本則税率を適用する経過措置が講じられます。急な要件引き上げの影響を段階的に受け止められるようにする配慮です。

車の購入・買い替えへの影響

今回の改正は、車の購入・買い替えを検討している方にとって、次の2点を意味します。第一に、エコカー減税は今後も利用できるため、燃費性能の高い車を選ぶことで自動車重量税の負担を抑えられる余地は残ります。第二に、減税の対象となる燃費要件が段階的に厳しくなるため、これまで対象だった車が時期によっては対象外や下位の区分になることもあり得ます。

そのため、購入のタイミングと、その車が満たす燃費基準の達成度を、あわせて確認することが重要です。なお、自動車税及び軽自動車税の環境性能割は令和8年3月31日をもって廃止されることも公表されており、車体課税は全体として見直しが進んでいます。個々の車種で減免額がいくらになるかや、具体的なケースの取り扱いについては、税理士へのご相談をおすすめします。

まとめ

令和8年度税制改正では、自動車重量税のエコカー減税について、燃費基準の達成度を引き上げた上で適用期限を2年延長することとされました。乗用自動車では免税・50%軽減・25%軽減の各区分で燃費要件が令和8年5月と令和9年5月の2段階で引き上げられ、負担の急増をやわらげる経過措置も用意されています。制度は続くものの要件は厳しくなる方向にあるため、購入時期と車の燃費性能をあわせて確認しておくことが、賢い車選びのポイントになります。

参考文献

令和8年度エコカー減税のよくある質問まとめ

Q.令和8年度改正でエコカー減税は廃止されますか。

A.廃止されません。令和8年度税制改正では、燃費基準の達成度を引き上げた上で、自動車重量税のエコカー減税の適用期限を2年延長することとされています。

Q.エコカー減税の適用期限はどれくらい延長されますか。

A.適用期限は2年延長されます。これにより、一定の燃費基準を満たす自動車は引き続き自動車重量税の減免を受けられます。

Q.燃費要件はいつ引き上げられますか。

A.要件は段階的に引き上げられます。乗用自動車では令和8年5月1日以後にまず引き上げられ、その後、令和9年5月1日以後にさらに引き上げられます。

Q.令和9年5月1日以後の乗用自動車の燃費要件はどのようになりますか。

A.令和2年度燃費基準の達成を前提に、令和12年度燃費基準に対する達成の程度が、免税は105%以上、50%軽減は95%以上、25%軽減は85%以上とされています。

Q.要件引き上げによる負担をやわらげる措置はありますか。

A.経過措置があります。一定の性能を備え、令和12年度燃費基準に対する達成の程度が80%以上である自動車について、令和9年5月1日から令和10年4月30日までに自動車検査証の交付等を受ける新車には本則税率を適用する措置が講じられます。

Q.車を買うタイミングで減税の扱いは変わりますか。

A.変わり得ます。要件が令和8年5月と令和9年5月の2段階で引き上げられるため、同じ車でも取得時期によって減免区分が異なる場合があります。購入時期と車の燃費性能をあわせて確認することが大切です。

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対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。

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