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住宅ローン控除が令和12年まで5年延長|令和8年度税制改正の要点

2026-07-20
目次

マイホームの購入を検討するなかで、「住宅ローン控除はいつまで使えるのか」「令和8年度の税制改正で内容がどう変わるのか」と不安を感じている方は少なくありません。令和7年12月31日とされていた適用期限が延長される見込みで、借入限度額の区分も見直されます。本記事では、令和8年度税制改正の大綱で示された住宅ローン控除の延長内容を、公的資料に沿って具体的な金額とともに整理します。

令和8年度税制改正における住宅ローン控除の要点

令和8年度税制改正の大綱では、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除(いわゆる住宅ローン控除)について、適用期限を令和7年12月31日から令和12年12月31日まで5年延長したうえで、既存住宅の借入限度額の引上げ、子育て世帯への上乗せ措置の対象拡充、床面積要件の緩和などの見直しを行うこととされています。財務省 令和8年度税制改正の大綱の概要

まず押さえておきたいのは、住宅ローン控除が「制度そのものは維持されつつ、住宅の性能や世帯属性に応じて限度額が細かく整理された」という点です。以下では、対象となる期間、新築・既存住宅ごとの借入限度額、要件の緩和内容を順に確認します。

適用期限の延長と対象となる居住年

今回の改正で、住宅ローン控除の適用期限は令和12年12月31日まで延長されます。対象となるのは、住宅の取得等をして令和8年から令和12年までの間に居住の用に供した場合です。この延長と限度額の見直しは、令和8年1月1日以後に居住の用に供した場合について適用されます。財務省 令和8年度税制改正の大綱(1/9)

改正前の適用期限 令和7年12月31日
改正後の適用期限 令和12年12月31日(5年延長)
対象となる居住年 令和8年から令和12年まで

各年の控除額は、住宅ローンの年末残高に控除率を乗じて計算します。控除率は0.7%で据え置かれています。

各年の控除額 = 住宅ローンの年末残高(借入限度額が上限) × 0.7%

新築・認定住宅等の借入限度額(一般の世帯)

認定住宅等を新築または取得して令和8年から令和12年までに入居した場合、一般の世帯の借入限度額と控除期間は次のとおりです。控除率はいずれも0.7%です。ここでの「認定住宅等」とは、認定住宅(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅)、ZEH水準省エネ住宅および省エネ基準適合住宅を指します。

認定住宅 4,500万円(控除期間13年)
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円(控除期間13年)
省エネ基準適合住宅 2,000万円(令和8年・令和9年入居/控除期間13年)

省エネ基準適合住宅の新築については、限度額の対象が令和8年・令和9年の入居に限られる点に注意が必要です。省エネ性能を満たさない住宅は、令和10年以後に建築確認を受けるものなどで対象外となる場合があります。

新築・子育て世帯および若者夫婦世帯の上乗せ

子育て世帯や若者夫婦世帯にあたる特例対象個人が認定住宅等を新築等して令和8年から令和12年までに入居した場合は、借入限度額が上乗せされます。特例対象個人とは、年齢40歳未満で配偶者を有する方、年齢40歳以上で40歳未満の配偶者を有する方、または年齢19歳未満の扶養親族を有する方をいいます。

認定住宅 5,000万円
ZEH水準省エネ住宅 4,500万円
省エネ基準適合住宅 3,000万円(令和8年・令和9年入居)

控除率0.7%、控除期間13年という枠組みは一般の世帯と共通で、上乗せされるのは借入限度額です。とくに認定住宅では、一般の4,500万円に対して5,000万円まで対象が広がります。

既存住宅(中古住宅)取得時の借入限度額

令和8年度改正では、省エネ性能の高い既存住宅の借入限度額が引き上げられました。認定住宅等である既存住宅を取得して令和8年から令和12年までに入居した場合、一般の世帯の借入限度額と控除期間は次のとおりです。控除率は0.7%です。

認定住宅 3,500万円(控除期間13年)
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円(控除期間13年)
省エネ基準適合住宅 2,000万円(控除期間13年)
上記以外の既存住宅・増改築等 2,000万円(控除期間10年)

認定住宅とZEH水準省エネ住宅である既存住宅の借入限度額が3,500万円へ引き上げられた点が、既存住宅の利活用を後押しする今回の見直しの中心です。一方、これら以外の一般的な中古住宅や増改築等は借入限度額2,000万円・控除期間10年に据え置かれています。

既存住宅における子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せ

特例対象個人が認定住宅等である既存住宅を取得して令和8年から令和12年までに入居した場合は、既存住宅でも借入限度額が上乗せされます。

認定住宅 4,500万円
ZEH水準省エネ住宅 4,500万円
省エネ基準適合住宅 3,000万円

子育て世帯等が省エネ性能の高い中古住宅を取得する場合、一般の世帯より1,000万円多い借入限度額が適用される計算です。

床面積要件の緩和と省エネ性能に関する留意点

取得した床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満である居住用家屋についても、住宅ローン控除の適用ができることとされています。ただし、控除期間のうち、その年分の所得税に係る合計所得金額が1,000万円を超える年については適用されません。コンパクトな住宅を購入する単身者や夫婦にとって、この緩和は適用対象を広げるものといえます。

あわせて、令和10年1月1日以後に建築確認を受ける居住用家屋のうち、一定のZEH水準省エネ基準を満たさないものの新築等については、住宅ローン控除の適用ができないこととされています。今後の新築では、省エネ性能が控除の可否そのものに関わる点を意識しておく必要があります。

まとめ

令和8年度税制改正では、住宅ローン控除の適用期限が令和12年12月31日まで5年延長され、認定住宅・ZEH水準省エネ住宅である既存住宅の借入限度額の引上げ、子育て世帯・若者夫婦世帯への上乗せ、床面積40平方メートル以上への要件緩和などが行われます。借入限度額は住宅の性能区分と世帯属性、新築か既存かによって細かく分かれるため、ご自身がどの区分に該当するかを早めに確認しておくことが大切です。相続や資産承継とあわせて住宅取得を検討される場合は、具体的なケースは税理士へのご相談をおすすめします。

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参考文献

住宅ローン控除のよくある質問まとめ

Q.住宅ローン控除の適用期限はいつまで延長されますか。

A.令和8年度税制改正により、適用期限が令和7年12月31日から令和12年12月31日まで5年延長されます。令和8年から令和12年までの間に居住の用に供した場合が対象です。

Q.新築の認定住宅の借入限度額はいくらですか。

A.一般の世帯は4,500万円、子育て世帯や若者夫婦世帯にあたる特例対象個人は5,000万円が借入限度額となり、控除率0.7%・控除期間13年が適用されます。

Q.既存住宅の借入限度額はどのように変わりますか。

A.認定住宅とZEH水準省エネ住宅である既存住宅の借入限度額が3,500万円に引き上げられます。省エネ基準適合住宅は2,000万円、これら以外の中古住宅や増改築等は2,000万円・控除期間10年です。

Q.子育て世帯の上乗せ措置とは何ですか。

A.年齢40歳未満で配偶者を有する方や19歳未満の扶養親族を有する方などの特例対象個人について、借入限度額を上乗せする措置です。既存住宅の認定住宅なら一般の3,500万円が4,500万円に拡大します。

Q.床面積の要件は緩和されますか。

A.床面積40平方メートル以上50平方メートル未満の居住用家屋も適用対象です。ただし控除期間のうち、その年分の合計所得金額が1,000万円を超える年は適用されません。

Q.省エネ性能を満たさない住宅は控除を受けられますか。

A.令和10年1月1日以後に建築確認を受ける居住用家屋のうち、一定のZEH水準省エネ基準を満たさないものの新築等は、住宅ローン控除の適用ができないこととされています。

事務所概要
社名
税理士法人プライムパートナーズ
住所
〒107-0052
東京都港区赤坂5丁目2−33
IsaI AkasakA 17階
対応責任者
税理士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊法人の税理士までお問い合わせください。

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