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登記簿謄本(とうきぼとうほん)の読み方|表題部・甲区・乙区をやさしく解説

目次
  1. 「登記簿謄本」の読み方は「とうきぼとうほん」
  2. そもそも不動産登記簿(登記事項証明書)って何?
  3. 登記簿謄本と登記事項証明書の違い
  4. なぜ登記簿で情報を確認する必要があるの?
  5. 不動産登記簿は4つのパートでできている
  6. 【ステップ1】表題部で不動産の基本情報をチェック!
  7. 土地の表題部で見るべきポイント
  8. 建物の表題部で見るべきポイント
  9. 表題部の注意点
  10. 【ステップ2】権利部(甲区)で「誰のものか」を確認!
  11. 所有権の移り変わりがわかる
  12. 下線が引かれた記載は「すでに効力がない」という印
  13. 現在の所有者を特定する方法
  14. 【ステップ3】権利部(乙区)で「担保や借金」をチェック!
  15. 抵当権とは?
  16. 乙区から読み取れる情報
  17. 共同担保目録とは?
  18. 登記簿謄本(登記事項証明書)の取得方法と手数料
  19. 相続で登記簿謄本を見るときのポイント
  20. 相続登記は2024年4月から義務になりました
  21. まとめ
  22. 参考文献
  23. 登記簿謄本の読み方に関するよくある質問まとめ

まず結論からお伝えしますね。「登記簿謄本」の読み方は「とうきぼとうほん」、現在の正式名称である「登記事項証明書」は「とうきじこうしょうめいしょ」と読みます。そして書かれている中身は、表題部・権利部(甲区)・権利部(乙区)・共同担保目録の4つのパートに分けて順番に見ていけば、専門家でなくても読み解けます。
この記事では、「そもそも何と読むのか」という読み仮名から、4つのパートの見方、取得方法と手数料、相続のときに気をつけたい点まで、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説していきますね。

「登記簿謄本」の読み方は「とうきぼとうほん」

不動産の書類には、ふだん見慣れない漢字が並びます。まずは声に出して読めるように、よく出てくる言葉の読み仮名をまとめました。

登記簿謄本 とうきぼとうほん
登記事項証明書 とうきじこうしょうめいしょ
表題部 ひょうだいぶ
権利部(甲区) けんりぶ(こうく)
権利部(乙区) けんりぶ(おつく)
地番 ちばん
地目 ちもく
地積 ちせき
家屋番号 かおくばんごう
抵当権 ていとうけん
共同担保目録 きょうどうたんぽもくろく
差押 さしおさえ

「謄本(とうほん)」は「原本の内容をそのまま全部写したもの」という意味の言葉です。つまり登記簿謄本とは、法務局が持っている登記簿の内容を丸ごと写した証明書、ということですね。

そもそも不動産登記簿(登記事項証明書)って何?

不動産登記簿とは、大切な財産である土地や建物について、「どこにあって、どれくらいの広さで、誰が持っているのか」といった情報を記録している公的な帳簿のことです。法務局という国の機関が管理していて、不動産の取引を安全に行うために作られました。このおかげで、私たちは不動産の情報を確認して、安心して売買や相続ができるんですよ。

登記簿謄本と登記事項証明書の違い

「登記簿謄本」と「登記事項証明書」、二つの言葉を聞いたことがあるかもしれませんね。実はこれ、ほぼ同じものを指しています。昔は紙の帳簿(登記簿)で情報を管理していて、その写しを「登記簿謄本(とうきぼとうほん)」と呼んでいました。現在では、情報はコンピューターでデータ管理されています。そのデータを印刷したものが「登記事項証明書(とうきじこうしょうめいしょ)」です。呼び方は違いますが、書かれている内容は同じなので、どちらも「不動産の成績表」のようなものだと考えてくださいね。

なぜ登記簿で情報を確認する必要があるの?

不動産は高価な資産ですから、取引で失敗はしたくないですよね。登記簿を確認することで、本当にその人が所有者なのか、住宅ローンなどの担保に入っていないか、といった権利関係をはっきりと確認できます。特に、不動産を相続するときや売買するときには、この登記簿の情報がすべての基本になります。権利関係を正確に把握することが、トラブルを防ぐための第一歩になるんです。

不動産登記簿は4つのパートでできている

難しそうに見える不動産登記簿ですが、実は大きく分けて4つのパートで構成されています。この4つのブロックに分けて見ていくのが、読み解くための最大のコツです。

  1. 表題部(ひょうだいぶ):不動産の基本的なプロフィールが書かれています。
  2. 権利部(甲区)(けんりぶ こうく):所有権について書かれています。「誰が持ち主か」がわかる一番大切な部分です。
  3. 権利部(乙区)(けんりぶ おつく):所有権以外の権利、主に抵当権(住宅ローンなどの担保)について書かれています。
  4. 共同担保目録(きょうどうたんぽもくろく):複数の不動産をまとめて担保に入れている場合の一覧です。

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

【ステップ1】表題部で不動産の基本情報をチェック!

まず最初に見るのが「表題部」です。ここは、その不動産の物理的な状況、つまり「どんな不動産なのか」を示している部分です。人間でいうところのプロフィール欄のようなものですね。土地と建物では記載されている項目が少し違うので、それぞれ見ていきましょう。

土地の表題部で見るべきポイント

土地の登記簿では、特に以下の4つの項目が重要です。これを見れば、その土地がどこにあって、どんな目的で使われていて、どれくらいの広さなのかが分かります。

所在 土地がある市区町村や町名などが書かれています。
地番 土地一筆ごとにつけられた番号です。「住所」とは少し違う、法務局が管理する番号です。
地目 土地の主な用途です。「宅地」「畑」「山林」「雑種地」など23種類あります。
地積 土地の面積です。平方メートル(㎡)で表示されています。

建物の表題部で見るべきポイント

次に、建物の登記簿です。一戸建てやマンションなどの建物情報が記載されています。

所在 建物が建っている土地の地番が書かれています。
家屋番号 建物一棟ごとにつけられた番号です。
種類 建物の用途です。「居宅」「店舗」「事務所」などと記載されます。
構造 建物の材質(木造、鉄骨造など)、屋根の種類(かわらぶきなど)、階数が書かれています。
床面積 各階の広さが平方メートル(㎡)で表示されています。

表題部の注意点

ひとつ注意しておきたいのが、表題部に書かれている情報が、必ずしも現在の状況と一致しているとは限らないということです。例えば、地目が「畑」のままでも実際には駐車場として利用されていたり、増築した部分が登記されていなかったりするケースもあります。不動産の状況に変更があった場合、1ヶ月以内に変更登記を申請する義務がありますが、実際には行われていないことも少なくありません。現地の状況と照らし合わせて確認することが大切です。

【ステップ2】権利部(甲区)で「誰のものか」を確認!

次に、登記簿の中で最も重要ともいえる「権利部(甲区)」です。ここには、「所有権に関する事項」が記録されています。つまり、「その不動産の持ち主は誰なのか」という、権利の核心部分が書かれているんです。

所有権の移り変わりがわかる

甲区は「順位番号」という欄があり、番号の若い順に、その不動産が過去から現在に至るまで、どのように所有者が変わってきたかの歴史が記録されています。「登記の目的」という欄に「所有権保存」とあれば、それが一番最初の所有者登記です。その後に「所有権移転」とあれば、所有者が次の人に移ったことを意味します。

下線が引かれた記載は「すでに効力がない」という印

甲区や乙区を見ていると、名前や文字に下線が引かれている記載が出てくることがあります。これは間違いや汚れではなく、その登記がすでに抹消されている(今は効力がない)ことを示す印です。たとえば前の所有者の名前や、完済して抹消された抵当権には下線が引かれます。下線のない記載だけが「現在有効な内容」だと考えてくださいね。

現在の所有者を特定する方法

現在の所有者を見つけるのは簡単です。順位番号が一番新しく、下線などで消されていない人が、現在の正式な所有者です。「原因」という欄を見ると、「売買」「相続」「贈与」といったように、なぜ所有権が移ったのかの理由もわかります。ここをしっかり確認すれば、今の持ち主が誰なのかを正確に把握できます。

【ステップ3】権利部(乙区)で「担保や借金」をチェック!

最後の重要なパートが「権利部(乙区)」です。ここには、所有権以外の権利について書かれていますが、私たちの生活に最も関係が深いのは「抵当権(ていとうけん)」です。簡単に言うと、住宅ローンなどを組んだ際に、その不動産が借金の担保になっているかどうかを示しています。

抵当権とは?

抵当権とは、銀行などの金融機関から住宅ローンでお金を借りるときに、購入した土地や建物を担保として提供する権利のことです。もし万が一、ローンの返済が滞ってしまった場合に、金融機関はその不動産を売却(競売)して、貸したお金を優先的に回収することができます。乙区に記載があれば、その不動産にはローンなどの負担が残っている可能性がある、ということになります。

乙区から読み取れる情報

乙区の「登記の目的」に「抵当権設定」と書かれていたら、その不動産は担保になっています。「権利者その他の事項」の欄を見ると、さらに詳しい情報がわかります。

  • 債権額:借入れた金額(例:4,000万円)
  • 利息:ローンの金利
  • 債務者:お金を借りた人(不動産の所有者であることが多いです)
  • 債権者:お金を貸した金融機関名(株式会社〇〇銀行など)

ただし、ここに書かれている「債権額」は、あくまでローンを組んだ当初の金額です。現在のローン残高がいくらかは登記簿からは分かりませんので、注意してくださいね。

共同担保目録とは?

例えば、一戸建てを購入するとき、土地と建物をセットで住宅ローンの担保に入れることが一般的です。このように、複数の不動産をまとめて担保にしている場合、その不動産の一覧が「共同担保目録」に記載されます。乙区の欄に「共同担保目録(あ)第1234号」のような記載があれば、この目録もあわせて確認することで、担保の全体像がわかります。

登記簿謄本(登記事項証明書)の取得方法と手数料

登記簿謄本は、所有者本人でなくても誰でも取得できます。全国どこの法務局の窓口からでも、日本中の不動産の証明書を請求できますし、郵送やオンラインでも請求できますよ。手数料は請求方法によって変わります。

窓口・郵送(書面請求) 1通 600円
オンライン請求・郵送で受け取り 1通 520円
オンライン請求・窓口で受け取り 1通 490円

オンライン請求は「登記・供託オンライン申請システム」から行えて、手数料も窓口より安く済みます法務局 登記事項証明書等の請求にはオンラインでの手続が便利です。
請求のときに必要なのは、住所ではなく「地番」「家屋番号」です。普段使っている住居表示とは違うことが多いので、固定資産税の納税通知書や権利証で確認するか、法務局に問い合わせて調べてから請求すると安心ですね。

相続で登記簿謄本を見るときのポイント

相続が起きたとき、登記簿謄本は「亡くなった方が本当にその不動産の所有者だったか」を確かめる出発点になります。甲区の一番新しい(下線のない)所有者が被相続人になっているかを、まず確認しましょう。

相続登記は2024年4月から義務になりました

以前は相続登記に期限がありませんでしたが、令和6年(2024年)4月1日から相続登記の申請が義務化されています。相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。施行前に起きた相続も対象で、こちらは3年の猶予期間が設けられています法務局 相続登記が義務化されました(令和6年4月1日から)。
遺産分割の話し合いがまとまらない場合でも、「相続人申告登記」という簡易な手続をとることで、いったん義務を果たしたものとして扱われます。名義がずっと昔のご先祖のままになっている不動産が見つかることもありますので、早めに登記簿謄本を取り寄せて現状を確認しておくと安心ですよ。

まとめ

登記簿謄本(登記事項証明書)の読み方、いかがでしたか?専門用語が多くて戸惑うかもしれませんが、今回ご紹介したように4つのパートに分けて、順番に見ていけば、必要な情報をしっかり読み取ることができます。

表題部 まず、不動産の基本的なプロフィール(場所、広さ、種類など)を確認します。
権利部(甲区) 次に、一番新しい所有者は誰かを確認します。
権利部(乙区) 最後に、住宅ローンなどの担保(抵当権)が設定されていないかを確認します。

この3ステップで、不動産の全体像を掴むことができます。不動産登記簿を正しく読み解くことは、安全な不動産取引や、スムーズな相続手続きを進めるための大切な第一歩です。もしご自身で読んでみて不安な点や分からないことがあれば、司法書士などの専門家に相談するのも一つの方法ですよ。

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参考文献

法務省:全部事項証明書(不動産登記)の見本

登記簿謄本の読み方に関するよくある質問まとめ

Q.不動産登記簿(登記事項証明書)とは何ですか?

A.不動産の所在地や面積、所有者、担保権(抵当権など)の有無などが記録された公的な帳簿です。法務局で誰でも取得できます。

Q.登記簿はどこで取得できますか?

A.全国の法務局の窓口や郵送のほか、オンラインの「登記・供託オンライン申請システム」でも請求できます。

Q.登記簿の「甲区」「乙区」には何が書かれていますか?

A.「甲区」には所有権に関する事項(誰が所有者か、いつ取得したかなど)が、「乙区」には所有権以外の権利(主に抵当権など)が記載されます。

Q.「共同担保目録」とは何ですか?

A.複数の不動産をまとめて担保にしている場合に、その不動産の一覧が記載されるものです。住宅ローンで土地と建物を担保に入れる際などに見られます。

Q.登記簿に「差押」と記載がありました。どういう意味ですか?

A.税金の滞納などにより、国や自治体がその不動産を差し押さえている状態です。この記載がある物件の取引には専門家への相談と注意が必要です。

Q.登記簿の権利部が「(空白)」ですが、問題ないですか?

A.乙区が空白の場合は、その不動産に抵当権などの担保が設定されていないことを意味し、一般的には良い状態です。甲区が空白になることはありません。

Q.「登記簿謄本」は何と読みますか?

A.「とうきぼとうほん」と読みます。現在の正式名称である「登記事項証明書」は「とうきじこうしょうめいしょ」と読み、内容はどちらもほぼ同じものです。

Q.登記簿謄本の取得手数料はいくらですか?

A.窓口・郵送の書面請求は1通600円、オンライン請求で郵送受け取りは520円、オンライン請求で窓口受け取りは490円です。

Q.相続登記に期限はありますか?

A.令和6年4月1日から相続登記は義務化され、取得を知った日から3年以内の申請が必要です。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。

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