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会社規模の判定 早見表|従業員70人以上は大会社・中会社のLの割合もすぐ分かる

目次
  1. 非上場株式の会社規模とは?なぜ判定が必要?
  2. 会社規模は3種類!大会社・中会社・小会社
  3. 会社規模で株式の評価方法が変わる
  4. 評価方法の違いは相続税額に大きく影響
  5. 会社規模を判定する3つの要素
  6. 要素① 従業員数
  7. 要素② 総資産価額(帳簿価額)
  8. 要素③ 直前期末以前1年間の取引金額
  9. 業種区分によって判定基準が変わる
  10. 業種区分は3種類
  11. 【一覧】主な業種はどの区分になる?(不動産賃貸業・飲食店・美容院など)
  12. 兼業している場合の業種判定
  13. 【早見表】会社規模の判定基準(大会社・中会社・小会社)
  14. 従業員数70人以上なら無条件で大会社
  15. 卸売業の判定基準
  16. 小売・サービス業の判定基準
  17. 卸売業、小売・サービス業以外の判定基準
  18. 【判定表】中会社の大・中・小とLの割合(0.90・0.75・0.60)
  19. Lの割合① 総資産価額(帳簿価額)及び従業員数による区分
  20. Lの割合② 直前期末以前1年間の取引金額による区分
  21. 会社規模の判定手順を具体例で解説
  22. 判定の優先順位
  23. 具体的な判定シミュレーション
  24. 事業承継の場面で会社規模を見るときの注意点
  25. まとめ
  26. 会社規模の判定に関するよくある質問まとめ

相続や事業承継で非上場株式(取引相場のない株式)を受け継ぐことになったとき、「この株式の価値はいくらなんだろう?」と疑問に思いますよね。取引相場のない株式の評価はとても複雑で、その第一歩が「会社規模の判定」なんです。会社規模によって評価方法がガラリと変わり、結果的に相続税額にも大きな影響を与えます。判定のいちばんの入口は「従業員数が70人以上かどうか」。70人以上なら、それだけで無条件に大会社となります国税庁 No.4638 取引相場のない株式の評価。この記事では、「大会社」「中会社(大・中・小)」「小会社」の判定方法を、国税庁の基準に沿った早見表で分かりやすく解説します。
【30秒でわかる判定の流れ】

  1. 従業員数が70人以上かどうかを確認します。70人以上なら(100人でも1,000人でも)それだけで大会社です。ここで判定は終わりです。
  2. 70人未満なら、会社の業種を「卸売業」「小売・サービス業」「卸売業、小売・サービス業以外」の3つに区分します。
  3. 業種ごとの早見表で、①総資産価額(帳簿価額)及び従業員数と②直前期末以前1年間の取引金額の2つを判定します。
  4. ①と②のうち上位(規模が大きい方)の区分が会社規模です。中会社ならさらにLの割合0.90・0.75・0.60の3区分に分かれます。

非上場株式の会社規模とは?なぜ判定が必要?

相続財産に非上場株式が含まれている場合、その価値を正しく評価して相続税を計算する必要があります。上場株式のように市場価格がないため、国税庁が定めたルールに従って評価額を算出します。その際、会社の規模を「大会社」「中会社」「小会社」のいずれかに分類することが、評価のスタートラインになるんです。

会社規模は3種類!大会社・中会社・小会社

非上場株式を評価する会社は、その規模に応じて次の3つに分類されます。会社の状況によって、どの区分に当てはまるかが決まります。

大会社 規模が最も大きい会社
中会社 大会社と小会社の中間に位置する会社(さらに大・中・小の3区分に分かれます)
小会社 規模が比較的小さい会社

この分類は、会社の資本金の大きさではなく、従業員数や総資産価額、取引金額といった要素で客観的に判定されます国税庁 財産評価基本通達178(取引相場のない株式の評価上の区分)。

会社規模で株式の評価方法が変わる

なぜ会社規模の判定が重要かというと、規模によって使うべき株式の評価方法が異なるからです。評価方法には大きく分けて「類似業種比準方式」と「純資産価額方式」があり、会社規模ごとに以下のように定められています。

大会社 原則として類似業種比準方式で評価します。
中会社 類似業種比準方式と純資産価額方式を併用して評価します(併用の割合が「Lの割合」です)。
小会社 原則として純資産価額方式で評価します。

評価方法の違いは相続税額に大きく影響

「類似業種比準方式」と「純資産価額方式」では、算出される株価が大きく異なることがよくあります。一般的に、類似業種比準方式の方が純資産価額方式よりも株価が低く評価される傾向にあります。つまり、会社の規模判定を間違えると、本来よりも高い税金を納めることになったり、逆に過少申告になったりする可能性があるのです。だからこそ、正確な会社規模の判定が非常に大切なんですね。

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会社規模を判定する3つの要素

会社の規模は、「従業員数」「総資産価額」「取引金額」という3つの要素を基準に判定します。それぞれの具体的な内容を見ていきましょう。

要素① 従業員数

判定で使う従業員数は、課税時期の直前期末以前1年間において、継続して勤務していた従業員の数です。正社員だけでなく、パートやアルバイトの方も含まれますが、数え方に少しルールがあります。

継続勤務従業員 就業規則等で定められた1週間当たりの労働時間が30時間未満の従業員を除いた人数を、そのまま数えます。
継続勤務従業員以外の従業員 1年間の労働時間の合計を、従業員1人当たり年間平均労働時間数(1,800時間)で割った数を加算します。

この2つを合計した人数が、判定に使う従業員数となります。なお、社長・理事長や、法人税法施行令第71条第1項第1号・第2号・第4号に掲げる役員は従業員に含めません。計算結果が5.1人なら「5人超」、4.9人なら「5人以下」として扱います。

要素② 総資産価額(帳簿価額)

総資産価額は、課税時期の直前に終了した事業年度末日(直前期末)における、会社の各資産の帳簿価額の合計額を指します。相続税評価額に置き換える必要はなく、確定決算上の数字をそのまま使って判定します。

要素③ 直前期末以前1年間の取引金額

取引金額とは、直前期末以前1年間における、その会社の目的とする事業に係る収入金額(売上高)のことです。金融業・証券業については、収入利息と収入手数料が取引金額になります。不動産の売却収入など、本業とは関係ない臨時的な収入は含めません。

業種区分によって判定基準が変わる

先ほどご紹介した3つの要素の判定基準は、会社の業種によって数値が異なります。そのため、会社規模を判定する前に、まず会社の業種を区分する必要があります。

業種区分は3種類

業種は、日本標準産業分類を基に、以下の3つに大きく分けられます。

卸売業 他の事業者から購入した商品を、性質や形状を変えずに他の事業者へ販売する事業。
小売・サービス業 個人や家庭へ商品を販売したり、サービスを提供したりする事業。医療法人もここに分類されます。
卸売業、小売・サービス業以外 製造業、建設業、不動産業、金融業など、上記の2つに当てはまらない業種。

どの業種に該当するかは、国税庁が公表している「日本標準産業分類の分類項目と類似業種比準価額計算上の業種目との対比表」で確認できます。

【一覧】主な業種はどの区分になる?(不動産賃貸業・飲食店・美容院など)

「うちの会社はどれに当てはまるの?」と迷いやすいところなので、日本標準産業分類の大分類ごとに、規模区分を判定するときの業種をまとめました国税庁 類似業種比準価額計算上の業種目及び業種目別株価等について(日本標準産業分類との対比表)。

日本標準産業分類の大分類 規模区分を判定するときの業種
卸売業(各種商品・飲食料品・建築材料などの卸売業) 卸売業
小売業(飲食料品小売業、衣服小売業など) 小売・サービス業
宿泊業、飲食サービス業(旅館・ホテル、食堂、専門料理店、喫茶店など) 小売・サービス業
生活関連サービス業、娯楽業(美容業・理容業、洗濯業、旅行業、冠婚葬祭業など) 小売・サービス業
医療、福祉(病院、診療所、老人福祉・介護事業など。医療法人を含みます) 小売・サービス業
情報通信業(ソフトウェア業、情報処理・提供サービス業、放送業、出版業など) 小売・サービス業
教育、学習支援業(学習塾、教養・技能教授業など) 小売・サービス業
学術研究、専門・技術サービス業/サービス業(他に分類されないもの) 小売・サービス業
不動産業、物品賃貸業(不動産賃貸業・管理業、不動産取引業、駐車場業など) 卸売業、小売・サービス業以外
建設業(総合工事業、職別工事業、設備工事業) 卸売業、小売・サービス業以外
製造業(食料品製造業、化学工業、金属製品製造業など) 卸売業、小売・サービス業以外
運輸業、郵便業(道路貨物運送業、水運業など) 卸売業、小売・サービス業以外
金融業、保険業 卸売業、小売・サービス業以外
農業・林業、漁業、鉱業、電気・ガス・熱供給・水道業 卸売業、小売・サービス業以外

不動産賃貸業は「賃貸」というサービスを提供しているように見えますが、規模区分の判定では「卸売業、小売・サービス業以外」に入る点にご注意くださいね。逆に、美容院や飲食店、学習塾、クリニックなどは「小売・サービス業」の基準で判定します。小分類まで含めた正確な区分は、上の対比表でご確認ください。

兼業している場合の業種判定

会社が複数の事業を行っている(兼業している)場合は、直前期末以前1年間の取引金額が最も多かった業種を、その会社の業種として判定します。例えば、卸売業と小売業の両方を行っている会社なら、取引金額が大きい方の業種の基準を使って会社規模を判定することになります。

【早見表】会社規模の判定基準(大会社・中会社・小会社)

それでは、業種ごとの具体的な判定基準を早見表で確認しましょう。この表を使って、ご自身の会社がどの規模に該当するかチェックしてみてください。数値はすべて国税庁の財産評価基本通達178に定められたものです。

従業員数70人以上なら無条件で大会社

早見表を見る前に、いちばん大事なルールを押さえておきましょう。従業員数が70人以上の会社は、総資産価額や取引金額がいくらであっても大会社と判定されます。この場合、以下の早見表を確認する必要はありません。「従業員数100人以上だとどうなる?」とご質問をいただくこともありますが、100人以上はもちろん70人以上に含まれますので、やはり無条件で大会社です。判定のしきい値はあくまで70人で、100人という基準は設けられていません。逆に、従業員数が70人未満の会社について、総資産価額・従業員数と取引金額を早見表に当てはめていくことになります。

卸売業の判定基準

会社の規模 総資産価額(帳簿価額)及び従業員数 直前期末以前1年間の取引金額
大会社 20億円以上(従業員数が35人以下の会社を除く) 30億円以上
中会社 7,000万円以上(従業員数が5人以下の会社を除く) 2億円以上30億円未満
小会社 7,000万円未満、または従業員数が5人以下 2億円未満

小売・サービス業の判定基準

会社の規模 総資産価額(帳簿価額)及び従業員数 直前期末以前1年間の取引金額
大会社 15億円以上(従業員数が35人以下の会社を除く) 20億円以上
中会社 4,000万円以上(従業員数が5人以下の会社を除く) 6,000万円以上20億円未満
小会社 4,000万円未満、または従業員数が5人以下 6,000万円未満

卸売業、小売・サービス業以外の判定基準

会社の規模 総資産価額(帳簿価額)及び従業員数 直前期末以前1年間の取引金額
大会社 15億円以上(従業員数が35人以下の会社を除く) 15億円以上
中会社 5,000万円以上(従業員数が5人以下の会社を除く) 8,000万円以上15億円未満
小会社 5,000万円未満、または従業員数が5人以下 8,000万円未満

大会社は「従業員数70人以上」または上の表のいずれかに該当する会社、小会社は上の表のいずれにも該当する会社(かつ従業員数70人未満)です。中会社は、従業員数70人未満で大会社に該当せず、上の表のいずれかに当てはまる会社になります。

【判定表】中会社の大・中・小とLの割合(0.90・0.75・0.60)

中会社と判定された場合は、そこからさらに「中会社の大」「中会社の中」「中会社の小」の3つに分かれます。この区分によって、類似業種比準価額をどれだけ使えるかを示す「Lの割合」が決まります。Lの割合が大きいほど類似業種比準価額のウェイトが高くなり、一般に株価は低く出やすくなります。

中会社の株式の評価額 = 類似業種比準価額 × L + 1株当たりの純資産価額(相続税評価額) × (1-L)

Lの割合① 総資産価額(帳簿価額)及び従業員数による区分

卸売業 小売・サービス業 卸売業、小売・サービス業以外 Lの割合
4億円以上(従業員数が35人以下の会社を除く) 5億円以上(従業員数が35人以下の会社を除く) 5億円以上(従業員数が35人以下の会社を除く) 0.90(中会社の大)
2億円以上(従業員数が20人以下の会社を除く) 2億5,000万円以上(従業員数が20人以下の会社を除く) 2億5,000万円以上(従業員数が20人以下の会社を除く) 0.75(中会社の中)
7,000万円以上(従業員数が5人以下の会社を除く) 4,000万円以上(従業員数が5人以下の会社を除く) 5,000万円以上(従業員数が5人以下の会社を除く) 0.60(中会社の小)

※複数の区分に該当する場合は、上位の区分(割合が大きい方)に該当するものとして扱います。

Lの割合② 直前期末以前1年間の取引金額による区分

卸売業 小売・サービス業 卸売業、小売・サービス業以外 Lの割合
7億円以上30億円未満 5億円以上20億円未満 4億円以上15億円未満 0.90(中会社の大)
3億5,000万円以上7億円未満 2億5,000万円以上5億円未満 2億円以上4億円未満 0.75(中会社の中)
2億円以上3億5,000万円未満 6,000万円以上2億5,000万円未満 8,000万円以上2億円未満 0.60(中会社の小)

①と②で求めた割合のうち、いずれか大きい方がその会社のLの割合になります国税庁 取引相場のない株式(出資)の評価明細書の記載方法等。なお、小会社であっても、納税義務者の選択によりLを0.50として上の算式で計算することが認められています。

会社規模の判定手順を具体例で解説

判定基準がわかったところで、次は実際の判定手順を見ていきましょう。判定には少し特殊なルールがあるので、注意が必要です。

判定の優先順位

会社規模の判定には、以下の優先順位があります。

ステップ1:従業員数で判定
まず、従業員数が70人以上かどうかを確認します。70人以上であれば、他の要素に関わらず、その会社は大会社に決定します。

ステップ2:従業員数が70人未満の場合
従業員数が70人未満の場合は、少し複雑な判定になります。

  1. 「総資産価額(帳簿価額)及び従業員数」の基準で、どの規模に該当するかを判定します。
  2. 「取引金額」の基準で、どの規模に該当するかを判定します。
  3. 上記の1と2の結果を比較し、上位の区分(規模が大きい方)を最終的な会社規模として採用します。

ここで注意したいのが、1の「総資産価額(帳簿価額)及び従業員数」の判定です。これは、総資産価額の基準と従業員数の基準をそれぞれ見て、いずれか下位の区分(規模が小さい方)を採用するというルールになっています。なお、大会社とLの割合0.90の中会社は従業員数の要件がいずれも「35人超」であるため、この場合の区分は総資産価額の欄によることになります。

具体的な判定シミュレーション

言葉だけだと難しいので、具体的な例で見てみましょう。

【例】
・業種:卸売業
・従業員数:15人
・総資産価額(帳簿価額):3億円
・取引金額:25億円

<判定手順>
① 従業員数での判定
従業員数は15人で70人未満なので、ステップ2に進みます。

② 「総資産価額(帳簿価額)及び従業員数」の判定
卸売業のLの割合の表を見ると、

  • 総資産価額3億円 → 2億円以上4億円未満なのでLの割合0.75(中会社の中)
  • 従業員数15人 → 20人以下なので0.75の区分からは外れ、Lの割合0.60(中会社の小)

総資産価額と従業員数ではいずれか下位の区分を採るので、この基準での判定は0.60(中会社の小)となります。

③ 「取引金額」の判定
卸売業の取引金額の表を見ると、

  • 取引金額25億円 → 7億円以上30億円未満なのでLの割合0.90(中会社の大)

④ 最終的な会社規模の決定
②の結果(0.60)と③の結果(0.90)を比較し、いずれか上位の区分を採用します。したがって、この会社は「中会社の大(Lの割合0.90)」と判定されます。

このように、総資産価額が小さめでも取引金額が大きければ上位の区分になります。従業員数の要件を見落とすと区分がずれてしまうので、表の「(従業員数が○人以下の会社を除く)」というただし書きまで丁寧に確認することが大切です。

事業承継の場面で会社規模を見るときの注意点

会社規模の判定に使う数値は、課税時期の直前期末のもの(従業員数は直前期末以前1年間)です。つまり、業績や人員の増減によって、期ごとに会社規模の区分が変わることがあります。生前贈与や自社株の承継を検討する場面では、「いまの決算数値だとどの区分か」を一度確認しておくと、評価方法の見通しが立てやすくなります。とくに従業員数が35人前後・20人前後・5人前後の会社は、早見表のただし書き(「従業員数が○人以下の会社を除く」)に当たるかどうかで区分が動きやすいので、注意して見てみてください。

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まとめ

今回は、取引相場のない株式(非上場株式)の評価に欠かせない「会社規模の判定」について、早見表を使いながら解説しました。この判定は、相続税額に直結する非常に重要な手続きです。

ポイントを整理すると、次のとおりです。

  • 従業員数が70人以上なら、それだけで大会社と判定される
  • 70人未満の場合は、業種区分(卸売業・小売サービス業・それ以外)ごとに、総資産価額(帳簿価額)及び従業員数と、取引金額の2つの基準で判定する
  • 総資産価額と従業員数ではいずれか下位、その結果と取引金額の結果ではいずれか上位を採用する
  • 中会社はさらに大・中・小に分かれ、Lの割合が0.90・0.75・0.60と変わる

ただし、非上場株式の評価は専門的な知識が必要で、誤りが許されません。少しでも不安な点があれば、相続に詳しい税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。正確な評価で、安心して相続手続きを進めましょう。

【参考文献】

会社規模の判定に関するよくある質問まとめ

Q. 会社規模の判定で、従業員数が70人以上だとどうなりますか?

A. 従業員数が70人以上の会社は、総資産価額や取引金額がいくらであっても、無条件で「大会社」と判定されます。この場合、業種別の総資産価額・取引金額の基準を確認する必要はありません。

Q. 会社規模の判定で、従業員数が100人以上の場合はどうなりますか?

A. 従業員数が100人以上であれば、70人以上に該当しますので、総資産価額や取引金額に関わらず無条件で「大会社」と判定されます。判定のしきい値は70人であり、100人という基準は設けられていません。なお従業員数は、直前期末以前1年間継続して勤務していた従業員(週30時間未満の方を除く)に、それ以外の従業員の年間労働時間合計を1,800時間で割った数を加えて求めます。

Q. 会社規模(大会社・中会社・小会社)は何を基準に判定するのですか?

A. 主に「従業員数」「総資産価額(帳簿価額)」「直前期末以前1年間の取引金額」の3つの要素で判定します。まず従業員数が70人以上かどうかを確認し、70人未満の場合は、卸売業・小売サービス業・それ以外の業種区分ごとに定められた基準に照らして判定します。

Q. 中会社の大・中・小はどのように区分しますか?

A. 中会社は「Lの割合」によって大(0.90)・中(0.75)・小(0.60)に区分されます。総資産価額(帳簿価額)及び従業員数に応ずる割合と、直前期末以前1年間の取引金額に応ずる割合を求め、いずれか大きい方の割合を採用します。例えば卸売業なら、総資産価額4億円以上かつ従業員数35人超で0.90となります。

Q. 不動産賃貸業や美容院は、どの業種区分で判定しますか?

A. 規模区分を判定する際の業種は「卸売業」「小売・サービス業」「卸売業、小売・サービス業以外」の3つです。不動産賃貸業・不動産管理業・駐車場業などの不動産業は「卸売業、小売・サービス業以外」に区分されます。一方、美容院(美容業)や理容業、飲食店、旅館・ホテル、学習塾、クリニックなどは「小売・サービス業」に区分されます。建設業・製造業・運輸業・金融業も「卸売業、小売・サービス業以外」です。

Q. 判定基準の「従業員数」にパートやアルバイトも含まれますか?

A. はい、含まれます。1週間当たりの労働時間が30時間未満の従業員は「継続勤務従業員」から除かれますが、その1年間の労働時間の合計を年間平均労働時間数1,800時間で割った数を加算して従業員数を計算します。なお社長・理事長などの役員は従業員に含めません。

Q. 自分の会社が「大会社」「中会社」「小会社」のどれに当たるか、簡単にわかる方法はありますか?

A. 国税庁のウェブサイトで公開されている「取引相場のない株式(出資)の評価明細書」の第1表の2を使うと判定できます。従業員数、総資産価額、取引金額を記入するだけで、会社規模とLの割合の区分がわかるようになっています。

Q. 会社規模の判定は、いつの時点の数値を使いますか?

A. 原則として、課税時期(相続なら亡くなった日、贈与なら贈与した日)の直前に終了した事業年度末日(直前期末)の決算数値を使用します。例えば、3月決算の会社で8月に相続が発生した場合、直前の3月末時点の数値で判定します。

Q. 大会社と判定されると、株価の評価で有利・不利はありますか?

A. 一概に有利・不利とはいえませんが、評価方法が大きく変わります。大会社は上場企業を参考にする類似業種比準方式が原則となり、株価が低く評価される傾向があります。一方、小会社は純資産を基にする純資産価額方式が原則で、資産が多い会社は株価が高くなる傾向があります。

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