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住民税はどうやって決まる?何で・いつ決まるかと年収400万円の計算例

目次
  1. 住民税は「何で」「いつ」決まる?
  2. 何で決まる?前年の所得と1月1日の住所
  3. いつ決まる?金額が決まるまでの流れ
  4. 住民税ってどんな税金?
  5. 住民税の2つの要素「所得割」と「均等割」
  6. 所得割の税率
  7. 均等割の金額と森林環境税
  8. 住民税の計算方法を6ステップで解説
  9. ステップ1:所得金額を計算する
  10. ステップ2:所得控除を差し引く
  11. ステップ3:課税所得金額を算出する
  12. ステップ4:所得割額を計算する
  13. ステップ5:税額控除を差し引く
  14. ステップ6:均等割額を足して年税額が決定!
  15. 年収400万円の会社員で計算してみると
  16. 所得割の計算
  17. 均等割を足して年税額へ
  18. 住民税はいつからいつまで、どうやって払うの?
  19. 支払い方法①:特別徴収(給与天引き)
  20. 支払い方法②:普通徴収(自分で納付)
  21. 住民税が非課税になるケースとは?
  22. 所得割も均等割も非課税になる場合
  23. 所得割のみ非課税になる場合
  24. ふるさと納税で住民税は安くなる?
  25. まとめ
  26. 参考文献
  27. 住民税の決まり方に関するよくある質問
  28. Q. 住民税は何で決まるのですか?
  29. Q. 住民税の金額はいつ決まるのですか?
  30. Q. 住民税はいつから、どのように決まるのですか?
  31. Q. 住民税の「所得割」と「均等割」とは何ですか?
  32. Q. 新入社員なのに、2年目から急に手取りが減ったのはなぜですか?
  33. Q. パートやアルバイトでも住民税はかかりますか?
  34. Q. 会社を退職した場合、住民税はどうなりますか?
  35. Q. 引っ越した場合、住民税はどこに納めるのですか?

毎年届く住民税の納税通知書を見て、「この金額はどうやって決まっているんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?先に結論からお伝えしますね。

  • 何で決まる?:前年1月1日〜12月31日の所得をもとに、所得に応じた「所得割(標準税率10%)」と定額の「均等割」を合計して決まります。
  • どこが決める?:その年の1月1日に住んでいる市区町村が計算します(都道府県民税もあわせて計算されます)。
  • いつ決まる?:勤務先が1月末までに出す給与支払報告書や確定申告の内容をもとに計算され、会社員の方には5月31日までに勤務先経由で税額が通知されます。

この記事では、住民税の決まり方について、6つの計算ステップと年収400万円の計算例、決まる時期、支払い方法、非課税になる条件まで、一つひとつ丁寧に、そして分かりやすく解説していきますね。

住民税は「何で」「いつ」決まる?

住民税の金額は、「前年の所得」と「1月1日の住所」の2つで決まります。所得税は今年の所得にその年のうちに課税されますが、住民税は前年の所得に対して翌年度に課税されるのが大きな違いです。

何で決まる?前年の所得と1月1日の住所

住民税は、その市区町村に住所がある個人に「均等割」と「所得割」の合計額で課税されますe-Gov法令検索 地方税法。住所があるかどうかはその年の1月1日(賦課期日)で判定されるため、1月2日以降に引っ越しても、その年度の住民税は1月1日に住んでいた市区町村に納めます。

所得割の計算のもとになるのは、前年の総所得金額などから所得控除を差し引いた金額です。つまり、「去年いくら稼いだか」「どんな控除が使えるか」で金額が変わり、今年の給料が下がっても今年度の住民税はすぐには下がりません。

いつ決まる?金額が決まるまでの流れ

住民税の金額は、次のような流れで決まっていきます。

時期 何が起きるか
1月1日 どの市区町村が課税するかが決まる(賦課期日)
1月31日まで 勤務先が前年の給与の額などを記載した「給与支払報告書」を市区町村へ提出
2月〜3月 確定申告をした方は、その申告書の内容が住民税の申告としても使われる
5月31日まで 会社員の方は、勤務先を経由して特別徴収(給与天引き)の税額が通知される
6月〜 給与天引きは6月から翌年5月まで。自分で納める方は通常6月・8月・10月・翌年1月

確定申告書を提出した場合は、住民税の申告書を提出したものとみなされます。そのため、確定申告をした方が別に住民税の申告をする必要は通常ありません。一方で、確定申告が不要な方でも住民税の申告が必要になるケースがあるので、心当たりのある方は次のコラムもあわせてご覧くださいね。
関連コラム確定申告不要でも住民税申告が必要なケースとは?対象者と手続き▸

住民税ってどんな税金?

まず、住民税がどんな税金なのか、基本的なところからお話ししますね。住民税は、私たちが住んでいる都道府県や市区町村に納める地方税です。納められた税金は、教育、福祉、消防、ゴミ処理といった、私たちの暮らしに欠かせない行政サービスの費用として使われています。国に納める所得税とは違い、地域社会を支えるための税金、というイメージです。

住民税の2つの要素「所得割」と「均等割」

住民税は、大きく分けて2つの部分から成り立っています。それが「所得割」と「均等割」です。この2つの合計額が、私たちが支払う年間の住民税額になります。

  • 所得割:前年の所得金額に応じて負担額が変わる部分です。所得が多い人ほど多く納める仕組みになっています。
  • 均等割:所得金額にかかわらず、対象となる人がみんな同じ金額を負担する部分です。地域社会の会費のようなものですね。

所得割の税率

所得割の税率は、基本的に全国どこでも同じで、合計10%と定められています。この10%の内訳は以下のようになっています。

市町村民税(特別区民税) 6%
道府県民税(都民税) 4%

ただし、政令指定都市にお住まいの場合は、内訳が少し異なり「市民税8%、道府県民税2%」となりますが、合計の税率10%は変わりません。

均等割の金額と森林環境税

均等割は、所得にかかわらず定額で課税されます。これまで、東日本大震災の復興財源として年額1,000円が上乗せされていましたが、これは令和5年度で終了しました。そして、令和6年度からは新たに「森林環境税」という国税が年額1,000円、住民税とあわせて徴収されることになりましたe-Gov法令検索 森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律。そのため、実質的な負担額は変わりません。

市町村民税(特別区民税) 3,000円
道府県民税(都民税) 1,000円
森林環境税(国税) 1,000円
合計 5,000円

※自治体によっては、防災費用などの目的で数百円が上乗せされている場合もあります。

住民税の計算方法を6ステップで解説

では、実際に住民税がどのように計算されるのか、具体的なステップを見ていきましょう。少し難しく感じるかもしれませんが、流れを掴めば大丈夫ですよ。

ステップ1:所得金額を計算する

最初のステップは、1年間(1月1日〜12月31日)の所得金額を計算することです。ここで大切なのは「収入」と「所得」は違うということ。「収入」から必要経費を差し引いたものが「所得」になります。

  • 給与所得者の場合:年収(収入)から給与所得控除という、みなし経費を引いて計算します国税庁 No.1410 給与所得控除。源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」の欄に記載されているのがこの金額です。
  • 個人事業主の場合:売上(収入)から事業にかかった必要経費を引いて計算します。
収入 − 必要経費など = 所得金額

ステップ2:所得控除を差し引く

次に、所得金額から「所得控除」を差し引きます。所得控除は、納税者一人ひとりの事情(家族を養っているか、医療費が多くかかったかなど)を考慮して、税金の負担を軽くするための制度です。代表的な所得控除には以下のようなものがあります。

  • 基礎控除
  • 配偶者控除・配偶者特別控除
  • 扶養控除
  • 社会保険料控除
  • 生命保険料控除
  • 医療費控除

注意点として、所得税と住民税では、ほとんどの所得控除の金額が異なります。一般的に、住民税の控除額の方が所得税よりも低く設定されています。

控除の種類 住民税の控除額
基礎控除 (合計所得2,400万円以下) 43万円
配偶者控除 (控除対象配偶者) 最大33万円

ステップ3:課税所得金額を算出する

ステップ1で計算した所得金額から、ステップ2の所得控除の合計額を差し引きます。こうして計算された金額が「課税所得金額(課税標準額)」です。この金額が、所得割を計算するもとになります。(1,000円未満は切り捨てられます)

所得金額 − 所得控除の合計額 = 課税所得金額

ステップ4:所得割額を計算する

課税所得金額に、先ほど説明した税率10%を掛けて、所得割の金額を計算します。

課税所得金額 × 10% = 所得割額

ステップ5:税額控除を差し引く

所得割額が計算できたら、そこから「税額控除」を差し引きます。税額控除は、計算された税額から直接引くことができるもので、節税効果が非常に高いです。代表的なものに、ふるさと納税の「寄附金税額控除」や「住宅ローン控除」があります。また、前年の合計所得金額が2,500万円以下の方には「調整控除」という税額控除が自動で差し引かれます。所得税と住民税で人的控除(基礎控除など)の金額が違うことによる負担増を調整するためのもので、合計課税所得金額が200万円以下の方の場合、基礎控除だけの方なら5万円の5%にあたる2,500円が差し引かれます。

所得割額 − 税額控除 = 最終的な所得割額

ステップ6:均等割額を足して年税額が決定!

最後に、ステップ5で計算した最終的な所得割額に、均等割額(標準5,000円)を足します。これで、あなたが1年間に納める住民税の総額が決定します。

最終的な所得割額 + 均等割額 = 住民税の年税額

年収400万円の会社員で計算してみると

6つのステップを、具体的な数字で確かめてみましょう。ここでは、会社員で年収(給与収入)400万円、独身で扶養親族なし、前年に支払った社会保険料が60万円(仮の金額です)、ほかに控除はなく、政令指定都市以外にお住まいの方を例にしますね。

所得割の計算

まず、年収400万円の給与所得控除額は「収入金額×20%+44万円」で124万円です。

給与収入400万円 − 給与所得控除124万円 = 給与所得276万円
給与所得276万円 − 所得控除103万円(社会保険料60万円+基礎控除43万円) = 課税所得金額173万円
課税所得金額173万円 × 10% = 17万3,000円
17万3,000円 − 調整控除2,500円(5万円 × 5%) = 所得割額17万500円

均等割を足して年税額へ

所得割額17万500円 + 均等割等5,000円 = 年税額17万5,500円

この方の場合、住民税の年税額はおよそ17万5,500円(うち森林環境税1,000円)となり、給与天引きなら月1万5,000円弱を12回に分けて納めるイメージです。実際の通知額は、社会保険料の実額、ほかの所得控除・税額控除、端数処理、お住まいの自治体の均等割の上乗せなどで変わりますので、あくまで目安としてご覧くださいね。

住民税はいつからいつまで、どうやって払うの?

住民税は、前年の1月1日〜12月31日の所得に対して計算され、その翌年に支払います。例えば、2023年の所得に対する住民税は、2024年の6月から支払いが始まります。新社会人の場合、1年目は前年の所得がないため住民税はかからず、2年目の6月から支払いが始まるのはこのためです。支払い方法には2種類あります。

支払い方法①:特別徴収(給与天引き)

会社員や公務員の方の一般的な支払い方法です。会社が毎月の給与から住民税を天引きし、本人に代わって市区町村に納付します。毎年6月から翌年5月までの12回に分けて支払うため、一度に大きな金額を支払う負担が少ないのが特徴です。

支払い方法②:普通徴収(自分で納付)

個人事業主やフリーランス、退職した方などがこの方法で支払います。市区町村から送られてくる「納税通知書」を使って、自分で納付します。支払いは年4回(通常は6月、8月、10月、翌1月)に分かれており、金融機関やコンビニエンスストアなどで支払います。もちろん、1年分をまとめて支払うことも可能です。
関連コラム所得税・住民税・事業税はいつ払う?計算方法と納税スケジュールを徹底解説▸

住民税が非課税になるケースとは?

所得が一定の基準を下回る場合など、特定の条件に当てはまると住民税が非課税になることがあります。非課税には2つのパターンがあります。

所得割も均等割も非課税になる場合

以下のいずれかに当てはまる方は、所得割も均等割もかかりません。

  • 生活保護法による生活扶助を受けている方
  • 障害者、未成年者、寡婦またはひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下の方

所得割のみ非課税になる場合

前年の総所得金額等が、以下の計算式で求められる金額以下の場合、所得割がかからず、均等割のみの負担となります。

  • 同一生計配偶者・扶養親族がいない場合:総所得金額等が45万円以下(35万円+10万円)
  • 同一生計配偶者・扶養親族がいる場合:総所得金額等が次の金額以下
35万円 × (本人+同一生計配偶者+扶養親族の人数) + 10万円 + 32万円

給与だけの方は、年収から給与所得控除を差し引いた後の「給与所得」の金額で判定する点に注意してくださいね。なお、均等割については、前年の合計所得金額が市区町村の条例で定める金額以下の方は課税されません。この基準額は地域によって異なるため、お住まいの市区町村の案内で確認しておくと安心です。

ふるさと納税で住民税は安くなる?

よく聞く「ふるさと納税」は、住民税の負担を軽減できる制度です。応援したい自治体に寄附をすると、寄附額のうち2,000円を超える部分が、所得税と住民税からそれぞれ控除されます国税庁 No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)。実質2,000円の負担で返礼品がもらえる制度として知られていますが、住民税の特例分の控除には所得割額の20%という上限があり、上限を超えた寄附は自己負担になるので注意が必要です。住民税を直接安くするわけではありませんが、税額控除によって結果的に手元に残るお金が増える、という仕組みですね。

まとめ

今回は、住民税の決まり方について詳しく解説しました。最後にポイントを振り返ってみましょう。

  • 住民税は前年1〜12月の所得をもとに、所得割と均等割の合計で決まる。
  • 課税するのは1月1日に住んでいる市区町村で、会社員は5月31日までに税額が通知される。
  • 前年の所得をもとに計算され、翌年の6月から支払いが始まる。
  • 計算の流れは、所得の計算 → 所得控除 → 税率をかける → 税額控除 → 均等割を足す(年収400万円・独身なら年17万円台が目安)。
  • 支払い方法には給与天引きの特別徴収と、自分で納める普通徴収がある。
  • 一定の条件を満たすと非課税になる場合がある。

住民税の仕組みを理解することで、納税通知書の内容が分かり、家計の管理もしやすくなります。控除の使い方や申告の要否など、具体的なケースは税理士へのご相談をおすすめします。この記事が、あなたの税金に関する疑問を解消する手助けになれば嬉しいです。

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参考文献

住民税の決まり方に関するよくある質問

Q. 住民税は何で決まるのですか?

A. 前年1月1日〜12月31日の所得をもとに、所得に応じた「所得割」(標準税率10%)と定額の「均等割」を合計して決まります。課税するのは、その年の1月1日に住んでいる市区町村です。

Q. 住民税の金額はいつ決まるのですか?

A. 勤務先が1月31日までに提出する給与支払報告書や確定申告の内容をもとに市区町村が計算します。会社員の方には、5月31日までに勤務先を経由して特別徴収の税額が通知され、6月から天引きが始まります。

Q. 住民税はいつから、どのように決まるのですか?

A. 住民税は、前年(1月1日〜12月31日)の所得をもとに計算され、その年の6月から翌年5月にかけて支払います。1月1日時点に住んでいた市区町村に納めることになります。

Q. 住民税の「所得割」と「均等割」とは何ですか?

A. 「所得割」は前年の所得に応じて課税される部分で、税率は原則10%です。「均等割」は所得にかかわらず、一定以上の所得がある方に均等に課税される部分で、標準的には年額5,000円(森林環境税1,000円を含む)です。

Q. 新入社員なのに、2年目から急に手取りが減ったのはなぜですか?

A. 住民税は前年の所得に対して課税されるためです。社会人1年目は前年に所得がないため住民税は課税されませんが、2年目になると1年目の所得に対して住民税が課税され、給与から天引きされるため手取りが減ります。

Q. パートやアルバイトでも住民税はかかりますか?

A. はい、パートやアルバイトでも前年の所得が一定額を超えると住民税がかかります。同一生計配偶者や扶養親族がいない方は、総所得金額等が45万円以下なら所得割はかかりません。給与だけの方は、年収から給与所得控除を差し引いた後の金額で判定します。

Q. 会社を退職した場合、住民税はどうなりますか?

A. 住民税は前年の所得に対して課税されるため、退職した翌年も支払い義務があります。在職中は給与から天引きされますが、退職後はご自身で納付書を使って支払う「普通徴収」に切り替わります。

Q. 引っ越した場合、住民税はどこに納めるのですか?

A. 住民税は、その年の1月1日時点に住民票があった市区町村に納めます。例えば、3月にA市からB市へ引っ越した場合でも、その年の住民税はA市に納めることになります。

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