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法人成りのメリット・デメリット|判断基準とタイミングを税理士が解説

目次
  1. 法人成りのメリット・デメリットの早見表
  2. 所得税の累進課税と法人税率の違い
  3. 所得税は5%から45%の7段階の累進課税
  4. 法人税は所得800万円以下15%、超える部分23.2%
  5. 同じ所得額に税率表を当てはめた目安
  6. 役員報酬と給与所得控除
  7. 給与所得控除の金額(令和8年分・令和9年分)
  8. 役員報酬は定期同額給与が基本
  9. 法人成りと消費税の納税義務
  10. 新設法人の設立1期目・2期目は原則免税
  11. 納税義務が免除されない主なケース
  12. インボイス登録との関係
  13. 赤字の繰越期間の違い
  14. 社会保険・事務負担・信用面
  15. 社会保険の加入と保険料負担
  16. 届出・申告の事務負担と赤字でも生じる負担
  17. 信用面の変化
  18. 法人成りのタイミングを考える判断基準
  19. 所得水準と税率の段差
  20. 消費税の免税期間とインボイスの状況
  21. 事業年度の区切りと法人成りの年の申告
  22. 実務での検討の進め方
  23. まとめ
  24. 参考文献
  25. 法人成りのメリット・デメリットのよくある質問まとめ

この記事は、事業所得が増えてきて法人化(法人成り)を検討している個人事業主の方に向けて、法人成りのメリット・デメリットと判断基準を国税庁などの公表資料に沿って整理したものです。

結論から申し上げると、法人成りは「所得水準」「消費税の扱い」「社会保険と事務負担」をまとめて比べて判断するもので、法人にすれば誰でも税負担が軽くなるわけではありません。所得税は所得が増えるほど税率が上がる累進課税で、法人税は資本金1億円以下の法人なら所得800万円以下の部分が15%、超える部分が23.2%という2段階の税率です。この税率の差に、役員報酬に使える給与所得控除や、新設法人の消費税の扱い、赤字の繰越期間の違いが加わって、有利不利が決まります。

「売上が伸びてきたので法人にしたほうがよいと言われたが、本当に得になるのか分からない」と迷われている方も多いはずです。以下で、税率の違いから順に、判断に必要な材料を一つずつご説明します。

法人成りのメリット・デメリットの早見表

まず全体像です。法人成りとは、個人で営んでいた事業を、新しく設立した会社に引き継いで続けることをいいます。税金の計算の仕組みが所得税から法人税に変わるため、メリットとデメリットの両方が生じます。

主なメリット 主なデメリット
所得が大きい場合、累進課税の所得税より法人税の税率のほうが低くなる部分がある 所得が小さいうちは税率の差が小さく、設立や運営のコストが上回ることがある
自分に支払う役員報酬に給与所得控除が使える 役員報酬は原則として定期同額給与にする必要があり、期中に自由に増減できない
設立1期目・2期目は、要件を満たせば消費税が原則免除される 資本金1,000万円以上の場合やインボイス登録をした場合などは免除されない
青色申告の欠損金を10年繰り越せる(個人の純損失は3年) 社会保険の加入や会計・申告の事務負担が増える
登記によって会社の情報が公示され、取引先が確認しやすくなる 赤字でも負担が生じうる地方税があり、経費の考え方も個人より厳格になる

このあと、それぞれの項目を根拠とともに確認していきます。

所得税の累進課税と法人税率の違い

法人成りを考えるきっかけとして最も多いのが、税率の違いです。個人の事業所得には所得税、会社の所得には法人税がかかり、税率の仕組みが大きく異なります。

所得税は5%から45%の7段階の累進課税

所得税の税率は、分離課税に対するものなどを除くと、5%から45%の7段階に区分されています。課税される所得金額が増えるほど、増えた部分に高い税率がかかる仕組みです国税庁 No.2260 所得税の税率。

195万円未満 税率5%(控除額0円)
195万円以上330万円未満 税率10%(控除額9万7,500円)
330万円以上695万円未満 税率20%(控除額42万7,500円)
695万円以上900万円未満 税率23%(控除額63万6,000円)
900万円以上1,800万円未満 税率33%(控除額153万6,000円)
1,800万円以上4,000万円未満 税率40%(控除額279万6,000円)
4,000万円以上 税率45%(控除額479万6,000円)

表の金額は、所得控除を差し引いたあとの「課税される所得金額」です。所得税とあわせて復興特別所得税(原則として基準所得税額の2.1%)も申告・納付します。なお、令和9年1月1日以後に生ずる所得については、復興特別所得税の税率が1.1%に引き下げられ、あわせて防衛特別所得税が課されることとされています。このほか個人には住民税や個人事業税もかかりますが、本記事では国税の税率の比較に絞ってご説明します。

法人税は所得800万円以下15%、超える部分23.2%

資本金1億円以下の普通法人(大法人に完全支配されている法人などを除きます)の法人税率は、令和7年4月1日以後に開始する事業年度で、所得のうち年800万円以下の部分が15%、年800万円を超える部分が23.2%です。なお、所得金額が年10億円を超える事業年度は、年800万円以下の部分も17%になります国税庁 No.5759 法人税の税率。

この15%は、本来の税率(19%)を引き下げる租税特別措置法上の特例税率で、適用期限が設けられています。令和7年度税制改正では、年10億円超の事業年度の税率見直しとあわせて適用期限が2年延長されました国税庁 令和7年度法人税関係法令の改正の概要。法人成りの試算では、設立後の事業年度に適用される税率をその時点の制度で確認しておきます。

所得税の最高税率が45%であるのに対し、法人税は所得がどれだけ大きくても23.2%で頭打ちになります。所得が大きくなるほど、この差が意味を持ってきます。

同じ所得額に税率表を当てはめた目安

税率の違いを具体的に見るため、同じ金額に所得税と法人税の税率表をそのまま当てはめてみます。住民税・事業税・復興特別所得税・社会保険料・各種控除は考慮していない、税率表の比較のための目安です。

課税される所得金額が900万円の場合は、次のとおりです。

所得税:900万円 × 33% − 153万6,000円 = 143万4,000円
法人税:800万円 × 15% + 100万円 × 23.2% = 143万2,000円

課税される所得金額が1,800万円の場合は、次のとおりです。

所得税:1,800万円 × 40% − 279万6,000円 = 440万4,000円
法人税:800万円 × 15% + 1,000万円 × 23.2% = 352万円

900万円ではほとんど差がなく、1,800万円では差が開きます。このように、所得水準によって税率面の有利不利が変わります。ただし、法人に残した利益を役員報酬や配当として個人が受け取れば、その分に所得税がかかります。実際の判断では、会社に残す金額と個人が受け取る金額の配分まで含めて計算する必要があります。

役員報酬と給与所得控除

法人成りをすると、事業の利益は会社のものになり、経営者は会社から役員報酬を受け取る立場に変わります。この役員報酬は給与所得になるため、個人事業の事業所得にはない給与所得控除が使えます。

給与所得控除の金額(令和8年分・令和9年分)

給与所得の金額は、給与等の収入金額から給与所得控除額を差し引いて計算します。令和8年度税制改正により、令和8年分と令和9年分は最低額が74万円に引き上げられています(令和8年12月1日施行)国税庁 No.1410 給与所得控除。

220万円まで 74万円
220万円超360万円以下 収入金額×30%+8万円
360万円超660万円以下 収入金額×20%+44万円
660万円超850万円以下 収入金額×10%+110万円
850万円超 195万円(上限)

たとえば役員報酬が年600万円の場合、給与所得控除額は次のようになります(収入金額660万円未満の場合、実際には所得税法の別表で給与所得の金額を求めるため、ここでは目安の計算です)。

600万円 × 20% + 44万円 = 給与所得控除額164万円

一方、個人事業主の事業所得から差し引ける青色申告特別控除は、正規の簿記で記帳し期限内に申告するなどの要件を満たしても最高55万円(電子帳簿保存またはe-Taxによる申告で最高65万円)です国税庁 No.2070 青色申告制度。法人成りで「所得の一部を給与として受け取る形」に変わることが、税負担の違いを生む理由の一つです。

役員報酬は定期同額給与が基本

役員報酬は、会社が自由に金額を決めてよいわけではありません。法人が役員に支給する給与のうち、定期同額給与・事前確定届出給与・一定の業績連動給与のいずれにも該当しないものは、損金の額に算入されません国税庁 No.5211 役員に対する給与(平成29年4月1日以後支給決議分)。

定期同額給与は、1か月以下の一定期間ごとに同額を支給する給与で、金額の改定は原則として事業年度開始の日から3か月を経過する日までに行います。個人事業のときのように「今月は儲かったので多めに引き出す」という感覚で報酬を増やすと、増やした部分が経費にならないおそれがあります。法人成りの前に、1年間の役員報酬をいくらにするかを利益の見込みから決めておくことが大切です。

法人成りと消費税の納税義務

法人成りでは、消費税の扱いも判断材料になります。新しく設立した法人には一定の場合に消費税の納税義務が免除される期間があり、その一方でインボイス制度との関係にも注意が必要です。

新設法人の設立1期目・2期目は原則免税

消費税は、基準期間(法人の場合は原則として前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下であれば、原則として納税義務が免除されます。新たに設立された法人の設立1期目と2期目には基準期間がないため、原則として納税義務が免除されます国税庁 No.6503 基準期間がない法人の納税義務の免除の特例。

個人事業のときに課税事業者だった方も、法人成りにより新規に法人を設立した場合、個人事業者であった期間の課税売上高は、その法人の基準期間の課税売上高には含まれません国税庁 No.6531 新規開業又は法人の新規設立のとき。

納税義務が免除されない主なケース

ただし、新設法人であっても次のような場合には免税になりません。法人成りの設計段階で必ず確認したい項目です。

資本金1,000万円以上で
設立した場合
設立1期目・2期目のそれぞれの期首の資本金の額または出資の金額が1,000万円以上であれば、その期は課税事業者
特定期間の課税売上高が
1,000万円を超えた場合
設立2期目の判定で、前事業年度開始の日以後6か月の課税売上高が1,000万円を超えると課税事業者(課税売上高に代えて給与等支払額の合計額で判定することもできる)
特定新規設立法人に
該当する場合
資本金1,000万円未満でも、株主などの判定対象者の課税売上高が5億円を超える場合などは課税事業者
適格請求書発行事業者の
登録を受けた場合
基準期間の課税売上高にかかわらず、登録を受けている間は納税義務が免除されない
課税事業者選択届出書を
提出した場合
提出により課税事業者となっている課税期間は免除されない

このうち特定期間の判定や課税事業者の選択については、納税義務の免除の一般的なルールとして定められています国税庁 No.6501 納税義務の免除。

インボイス登録との関係

取引先の多くが事業者で、適格請求書(インボイス)の発行を求められる業種では、法人でもインボイス登録を続けるケースが多くなります。登録を受けている間は免税事業者にならないため、「法人成りすれば2年間は消費税がかからない」とは限りません。

個人事業者が法人を設立して事業を始める場合、インボイスの登録は新たに設立された法人として手続を行い、個人事業を続けないときは個人事業者としての廃業の手続(事業廃止届出書の提出)も必要です。新設法人が免税事業者のときは、設立した課税期間の末日までに課税選択届出書と登録申請書を併せて提出すれば、設立時から登録を受けられます国税庁 インボイス制度に関するQ&A 問11 新たに設立された法人等の登録時期の特例。

実務では、こうした手続の期限を踏まえ、取引先への請求書の切り替え時期を事前に決めておきます。消費税の免税期間をメリットとして見込むかどうかは、取引先の構成によって大きく変わります。

赤字の繰越期間の違い

事業が赤字になった年の扱いも、個人と法人で異なります。個人事業主の場合、青色申告者で事業所得などに損益通算をしても控除しきれない損失(純損失)が生じたときは、翌年以後3年間繰り越して所得から控除できます。

法人の場合は、青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金額を、10年間(平成30年4月1日前に開始した事業年度に生じたものは9年)繰り越して控除できます。欠損金額が生じた事業年度に青色申告書である確定申告書を提出し、その後も連続して確定申告書を提出していることなどが要件です国税庁 No.5762 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除。

設備投資や人員増で数年は赤字が見込まれる事業では、繰越期間の長さが法人のメリットになります。なお、個人の純損失と法人の欠損金は別の制度であり、法人成りの前後でそれぞれの申告の中で管理します。

関連コラム青色申告の欠損金の繰越控除|法人10年・個人3年の違いと要件を解説▸

社会保険・事務負担・信用面

税率以外にも、法人成りによって変わることがあります。手取りや日々の業務に直結するため、税金と同じ重さで検討したい項目です。

社会保険の加入と保険料負担

法人成りをすると、健康保険・厚生年金保険への加入が論点になります。保険料は会社と本人の双方が負担するため、役員報酬の額を決めるときは、税金だけでなく社会保険料も含めた手取りで比べる必要があります。

実務では、法人税と所得税の合計だけを比べて「法人のほうが得」と判断したあと、社会保険料を加えると差が縮んだ、という例は珍しくありません。加入の要件や保険料の詳細は年金事務所などで確認し、試算に入れておきます。

届出・申告の事務負担と赤字でも生じる負担

会社を設立したら、設立の日(設立登記の日)以後2か月以内に法人設立届出書を所轄税務署長に提出します。設立第1期から青色申告の承認を受けたい場合は、設立の日以後3か月を経過した日と設立第1期の事業年度終了の日とのいずれか早い日の前日までに承認申請書を提出します国税庁 No.5100 新設法人の届出書類。

設立後も、決算書の作成と法人税・地方税の申告、役員報酬や従業員の給与にかかる源泉徴収など、個人事業より手続が増えます。また、法人住民税には一般に所得の有無にかかわらず課される部分(均等割)があり、赤字の年でも負担が生じることがあります。税額や扱いは事務所のある都道府県・市町村によって異なるため、各自治体で確認しておきます。設立にかかる費用は別のコラムで詳しくご説明しています。

関連コラム法人設立時にかかるお金とは?株式会社と合同会社の費用を徹底解説▸

信用面の変化

法人成りのメリットとして「信用力が上がる」と言われることがあります。その背景の一つが登記制度で、会社の登記事項証明書は、手数料を納付すれば誰でも取得できます法務局 よくあるご質問等<商業・法人登記関係>。商号・本店・役員などが公示されるため、取引先が相手の実在や代表者を確認しやすくなります。

ただし、法人であること自体で取引や融資が約束されるわけではありません。実務では、金融機関や取引先は決算書の内容や事業の実績を見て判断するため、法人成り後も記帳と決算を正確に行うことが信用につながります。

法人成りのタイミングを考える判断基準

ここまでの材料を踏まえ、法人成りのタイミングを考えるときの判断基準を整理します。特定の所得金額を超えたら必ず法人が有利、という線は引けないため、次の観点を組み合わせて検討します。

所得水準と税率の段差

所得税は課税される所得金額が900万円以上で33%、1,800万円以上で40%と税率が上がります。一方、法人税は年800万円を超える部分も23.2%です。事業所得が増えて個人の税率が高い段階に入っているか、今後もその水準が続く見込みかが、最初の確認点になります。一時的に利益が増えた年だけを基準にすると、翌年以降に所得が戻ったとき、法人の運営コストだけが残ることになります。

消費税の免税期間とインボイスの状況

取引先がインボイスを必要としない業種で、資本金1,000万円未満で設立できるなら、設立1期目・2期目の消費税の免除が判断材料になります。反対に、法人でもインボイス登録が欠かせない場合は、消費税の免除をメリットとして数えずに比較します。

事業年度の区切りと法人成りの年の申告

法人成りをした年は、個人としての最後の確定申告と、法人の第1期の申告の両方が必要です。個人事業を廃止した年の事業税の扱いなど、法人成りの年特有の論点もあります。会社の事業年度をいつからいつまでにするかも、決算の時期や役員報酬の改定時期に関わるため、設立前に決めておきます。

関連コラム事業税の見込計上とは?法人成りや廃業時に損しないための具体的な計算方法と申告手順▸

実務での検討の進め方

実務では、法人成りのご相談を受けると、まず直近2〜3年の確定申告書から事業所得の推移を確認し、「個人のまま」と「法人成りして役員報酬をいくらにするか」の複数のパターンで税金と社会保険料の合計を比べます。そのうえで、消費税の免除を受けられるか、インボイス登録が必要か、設立と運営にかかるコストを何年で回収できるかを重ねて判断します。

個人で加入している小規模企業共済などの制度を、法人成り後にどう扱うかも確認しておきたい点です。こうした論点は事業の内容や家族構成によって結論が変わるため、試算の前提をそろえて比べることが欠かせません。

関連コラム小規模企業共済は個人と法人どちらがよい?メリットデメリットを比較▸

法人成りが有利かどうかは、所得の見込み・役員報酬の設計・消費税・社会保険を一体で計算しないと判断できません。数字をそろえて比べたい方は、まずは税理士にご相談ください。

まとめ

法人成りのメリットは、所得が大きい場合の税率の差、役員報酬に使える給与所得控除、要件を満たした場合の設立1期目・2期目の消費税の免除、10年の欠損金の繰越しなどです。デメリットは、社会保険の負担、届出や申告の事務負担、赤字でも生じる負担、役員報酬を自由に変えられない点などです。

所得税は5%から45%の累進課税、法人税は年800万円以下15%・超える部分23.2%(資本金1億円以下の法人など)であり、どちらが有利かは所得水準によって変わります。インボイス登録の有無や資本金の額によっては消費税の免除も受けられません。具体的なケースは、試算の前提を明らかにしたうえで税理士へのご相談をおすすめします。

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参考文献

法人成りのメリット・デメリットのよくある質問まとめ

Q.法人成りすると必ず税金は安くなりますか。

A.必ず安くなるわけではありません。所得税は5%から45%の累進課税、法人税は資本金1億円以下の法人などで年800万円以下の部分15%、超える部分23.2%のため、所得水準によって有利不利が変わります。役員報酬、社会保険料、運営コストまで含めて比べる必要があります。

Q.所得がいくらになったら法人成りを考えるべきですか。

A.一律の金額では判断できません。所得税の税率が33%、40%と上がる段階に入っているか、その水準が今後も続くかが一つの目安になります。消費税、社会保険、設立と運営の費用を重ねて試算し、判断してください。

Q.法人成りすると消費税は2年間免除されますか。

A.設立1期目・2期目は基準期間がないため原則として免除されますが、期首の資本金が1,000万円以上の場合、特定期間の課税売上高等が1,000万円を超えた場合、特定新規設立法人に該当する場合、適格請求書発行事業者の登録を受けている場合などは免除されません。

Q.個人事業のときの売上は法人の消費税の判定に含まれますか。

A.含まれません。個人事業者が法人成りにより新規に法人を設立した場合、個人事業者であった期間の課税売上高は、その法人の基準期間の課税売上高には含まれません。

Q.法人成りで信用力は上がりますか。

A.会社の登記事項証明書は手数料を納付すれば誰でも取得でき、商号や役員などを取引先が確認しやすくなります。ただし、融資や取引の判断は決算書の内容や実績にもよるため、法人であること自体で信用が保証されるわけではありません。

Q.法人成りのタイミングで注意することは何ですか。

A.役員報酬は原則として定期同額給与にする必要があるため、設立前に1年間の報酬額を決めておくことが大切です。法人設立届出書は設立の日以後2か月以内、青色申告の承認申請書にも期限があります。個人の最後の確定申告や事業税の扱いもあるため、まずは税理士にご相談ください。

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