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上場株式等の譲渡損失の繰越控除|3年間の要件と損益通算を税理士が解説

目次
  1. 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算と繰越控除の概要
  2. 国税庁No.1474の内容
  3. 損益通算・繰越控除の相手になる所得
  4. 損益通算も繰越控除もできない損失
  5. 翌年以後3年間の繰越控除の適用要件
  6. 損失が生じた年分の確定申告
  7. その後の年も連続して確定申告書を提出
  8. 株式を売らなかった年も申告が必要
  9. 申告期限を過ぎた場合・申告が途切れた年がある場合
  10. 繰越控除の順序と計算方法
  11. 古い年に生じた損失から順に控除
  12. 譲渡所得等から先に、残りを配当所得等から控除
  13. 実務での取扱い例:損失420万円を3年間で使い切るケース
  14. 設例の前提
  15. 各年の計算
  16. 2つの年の損失が残っている場合の順序
  17. 特定口座(源泉徴収あり)の場合の扱い
  18. 繰越控除を受けるには確定申告が必要
  19. 口座内に受け入れた配当との通算と申告時の注意
  20. 申告後に選択を変えることはできない
  21. 配当の課税方式・住民税・扶養判定との関係
  22. 配当は申告分離課税を選んだものに限られる
  23. 住民税の申告と課税
  24. 合計所得金額は繰越控除前の金額で判定
  25. 付表の作成と確定申告書等作成コーナーの利用
  26. 必要な書類
  27. 確定申告書等作成コーナーでの作成
  28. まとめ
  29. 参考文献
  30. 上場株式等の譲渡損失の繰越控除のよくある質問まとめ

上場株式や投資信託を売って損失が出た年に、「この損失は翌年以降の利益と相殺できるのか」「源泉徴収ありの特定口座だから申告しなくてよいのではないか」と迷われる方は少なくありません。この記事は、証券会社で株式投資をしている個人の資産家・経営者の方に向けて、国税庁タックスアンサーNo.1474が扱う「上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除」を、要件・計算の順序・申告の実務に絞って整理したものです。

結論から申し上げると、上場株式等の譲渡損失は、確定申告をすればその年の上場株式等の配当等(申告分離課税を選択したもの)・利子等と損益通算でき、残った損失は翌年以後3年間繰り越せます。ただし繰越控除を使うには、損失が出た年に付表を添付して確定申告し、その後も株式を売らなかった年を含めて毎年連続して確定申告書を出すことが条件です。1年でも申告が途切れると、それ以後は繰り越した損失を使えなくなります。

上場株式等に係る譲渡損失の損益通算と繰越控除の概要

まずは、国税庁No.1474に書かれている制度の骨格を確認します。「何と相殺できるのか」「何とは相殺できないのか」を最初に押さえておくと、後の要件や計算が理解しやすくなります。

国税庁No.1474の内容

上場株式等を金融商品取引業者等(証券会社など)を通じて譲渡したことなどにより生じた譲渡損失の金額は、確定申告により、その年分の上場株式等に係る配当所得等の金額と損益通算できます。ここでいう配当所得等の金額とは、上場株式等の配当等に係る利子所得の金額と配当所得の金額で、配当所得については申告分離課税を選択したものに限られます。

損益通算をしてもなお控除しきれない損失の金額は、その年分の翌年以後3年間にわたり、確定申告により、上場株式等に係る譲渡所得等の金額と上場株式等に係る配当所得等の金額から繰越控除できます国税庁 No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除。

損益通算・繰越控除の相手になる所得

上場株式等の譲渡損失を差し引ける相手は限られています。主な取扱いを表にまとめます。

その年の損益通算 上場株式等に係る配当所得等の金額(配当は申告分離課税を選択したもの。特定公社債等の利子等を含む)
翌年以後3年間の
繰越控除
上場株式等に係る譲渡所得等の金額と、上場株式等に係る配当所得等の金額
差し引けない所得 一般株式等(非上場株式など)に係る譲渡所得等の金額、給与所得・事業所得・不動産所得など他の各種所得の金額

株式等の譲渡損失は、同じ枠の中で他の譲渡益と相殺してもなお残る部分を、給与所得など他の所得から差し引くことはできません。また、上場株式等の譲渡損失を一般株式等に係る譲渡所得等の金額から控除することもできません国税庁 No.1465 株式等の譲渡損失(赤字)の取扱い。経営者の方が非上場の自社株を売って利益が出た年でも、上場株式の損失をその利益にぶつけることはできない点に注意が必要です。上場株式等と一般株式等の区分そのものは、次の記事で詳しく整理しています。

関連コラム株式の譲渡所得は申告分離課税|上場・非上場の違いと計算を税理士が解説▸

損益通算も繰越控除もできない損失

上場株式等の譲渡で生じた損失であっても、次のものは損益通算・繰越控除の対象外です。

  • 相対取引などによる損失:証券会社などを通さず、個人間や知人との間で直接売買したような場合の損失
  • NISA口座内の損失:非課税口座(NISA)や未成年者口座(ジュニアNISA)内の上場株式等を譲渡して生じた損失
  • 一般株式等の譲渡所得等からの控除:繰り越した上場株式等の損失を、非上場株式などの譲渡益から差し引くこと

NISA口座で値下がりした銘柄を売っても、その損失は税務上ないものとして扱われます。課税口座とNISA口座の両方で取引している方は、どの口座で生じた損失なのかを分けて確認しておくことが出発点になります。

翌年以後3年間の繰越控除の適用要件

繰越控除は、確定申告をすれば自動的に使えるわけではありません。国税庁No.1474では、損益通算と繰越控除それぞれについて、提出すべき書類と申告の続け方が決められています。

損失が生じた年分の確定申告

損失が生じた年分の確定申告では、「所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」と「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」を添付した確定申告書を提出します。その年に配当等と損益通算する場合は、確定申告書に損益通算の適用を受ける旨も記載します。

この付表は、本年分の損失を配当所得等と損益通算する場合、3年前の年分以後の損失を本年分から控除する場合、損失を翌年以後に繰り越す場合のいずれにも使う書類です。各年の損失の発生額・控除額・繰越額を1枚で追える形になっているため、繰越控除を続ける限り毎年作成することになります。

その後の年も連続して確定申告書を提出

損失が生じた年の後の年も、付表を添付した確定申告書を連続して提出する必要があります。繰越控除を受けようとする年分は、付表のほか、一般株式等または上場株式等に係る譲渡所得等の金額がある場合には計算明細書も添付します。

損失が生じた年分 付表と計算明細書を添付した確定申告書を提出
その後の各年分 付表を添付した確定申告書を連続して提出
繰越控除を受ける年分 付表(譲渡所得等の金額がある場合は計算明細書も)を添付した確定申告書を提出

株式を売らなかった年も申告が必要

実務で見落としが多いのがこの点です。国税庁No.1474は、上場株式等の譲渡がなかった年も、譲渡損失を翌年へ繰り越すための申告が必要としています。給与所得者で年末調整だけで済む年や、相場の様子見で売買をしなかった年でも、付表を添付した確定申告書を出さなければ、その後の年に損失を使えません。

「利益が出た年にまとめて申告すればよい」と考えて途中の年を空けてしまうと、繰り越していた損失を失うことになります。損失が出た年から3年間は、売買の有無にかかわらず申告を続けるものと考えておくのが安全です。

申告期限を過ぎた場合・申告が途切れた年がある場合

国税庁No.1474に書かれている要件は、損失が生じた年分の申告と、その後の連続した申告です。申告期限を過ぎてから提出した場合や、途中の年の申告をしていなかったことに後から気付いた場合の取扱いは、タックスアンサーには具体的な記載がありません。

このような場合は、どの年分の申告がどの状態になっているかによって判断が分かれます。損失をまだ使い切っていない年が残っているうちに、早めに税理士にご相談いただくことをおすすめします。

繰越控除の順序と計算方法

複数年にわたって損失を繰り越している場合や、譲渡益と配当の両方がある年は、控除する順番が決まっています。国税庁の「令和7年分株式等の譲渡所得等の申告のしかた」に沿って整理します。

古い年に生じた損失から順に控除

前年以前3年内の2つ以上の年に生じた損失がある場合は、これらの年のうち古い年に生じた損失から順に控除します。3年の期限が先に来る損失から使う形になるため、結果として期限切れで失う損失を少なくできる順番になっています。

譲渡所得等から先に、残りを配当所得等から控除

ある年に生じた損失を控除する場合、その年分に「上場株式等に係る譲渡所得等の金額」と「上場株式等に係る配当所得等の金額」の両方があるときは、まず譲渡所得等の金額から控除し、控除しきれない損失を配当所得等の金額から控除します国税庁 令和7年分株式等の譲渡所得等の申告のしかた。配当所得等の金額は、その年の損益通算の適用がある場合は適用後の金額を使います。

実務での取扱い例:損失420万円を3年間で使い切るケース

ここからは、数字を置いて流れを確認します。設例は説明のために作ったもので、金額は単純化しています。

設例の前提

個人の投資家Aさんは、証券会社の課税口座で上場株式を売買しています。配当は毎年、申告分離課税を選択して申告する前提です。各年の状況は次のとおりです。

令和7年分 上場株式等の譲渡損失500万円、上場株式等の配当80万円
令和8年分 株式の売却なし、上場株式等の配当60万円
令和9年分 上場株式等の譲渡益300万円、上場株式等の配当70万円

各年の計算

令和7年分は、損失500万円を同じ年の配当80万円と損益通算し、残った420万円を翌年以後に繰り越します。この年に付表と計算明細書を添付した確定申告書を提出しておくことが、すべての出発点です。

令和7年分:譲渡損失500万円 − 配当80万円 = 繰越損失420万円

令和8年分は株式を売っていませんが、配当60万円があります。繰り越した損失は配当所得等からも控除できるため、60万円を控除して配当にかかる税負担をなくし、残り360万円を翌年に繰り越します。売却がない年でも、ここで付表を添付して申告することが必要です。

令和8年分:繰越損失420万円 − 配当60万円 = 繰越損失360万円

令和9年分は、繰越損失360万円のうち300万円をまず譲渡益300万円に充て、控除しきれない60万円を配当70万円に充てます。課税対象として残るのは配当の10万円だけです。

令和9年分(譲渡益):譲渡益300万円 − 繰越損失300万円 = 0円
令和9年分(配当):配当70万円 − 繰越損失60万円 = 課税対象10万円

3年間の結果をまとめると、損失500万円のうち80万円を令和7年分の損益通算で、420万円を令和8年分・令和9年分の繰越控除で使い切ったことになります。もし令和8年分の申告を「売っていないから」と省いていたら、令和9年分の譲渡益300万円には繰り越した損失を充てられず、課税対象のまま残っていました。

2つの年の損失が残っている場合の順序

別の例として、令和6年分に生じた損失100万円と、令和7年分に生じた損失200万円をどちらも繰り越しており、令和8年分に上場株式等の譲渡益250万円が出たとします。この場合は古い令和6年分の損失から控除します。

令和8年分:譲渡益250万円 − 令和6年分の損失100万円 − 令和7年分の損失150万円 = 0円

令和7年分の損失のうち残った50万円は、令和7年分の翌年以後3年間、つまり令和10年分まで繰り越せます。付表では損失の発生年ごとに残高を管理するため、どの年の損失がいつ期限を迎えるのかを毎年確認しておくと安心です。

特定口座(源泉徴収あり)の場合の扱い

個人投資家の多くは、源泉徴収ありの特定口座(源泉徴収口座)を使っています。この口座は申告不要で完結できる便利な仕組みですが、繰越控除との関係では注意点があります。

繰越控除を受けるには確定申告が必要

源泉徴収口座内の上場株式等の譲渡による所得は、口座ごとに申告不要を選べます。ただし、他の口座の譲渡損益と相殺する場合や、上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例の適用を受ける場合には、確定申告をする必要があります国税庁 No.1476 特定口座制度。源泉徴収口座で損失が出て、その年の利益で相殺しきれなかった場合は、申告しない限り損失は翌年に持ち越されません。

複数の証券会社に源泉徴収口座を持っている場合は、口座間の損益の相殺も確定申告で行います。具体的な申告の進め方は、次の記事で解説しています。

関連コラム複数の証券会社の特定口座の損益通算|確定申告の方法を税理士が解説▸

口座内に受け入れた配当との通算と申告時の注意

源泉徴収口座に上場株式等の利子等・配当等を受け入れている場合は、確定申告をしなくても、同じ口座内の譲渡損失と損益通算されます国税庁 株式・配当・利子と税。口座内で配当と通算してもなお残る損失を繰り越したいときに、確定申告が必要になります。

このとき、源泉徴収口座の譲渡損失を申告する場合には、その口座に受け入れた利子等・配当等を申告不要とすることはできず、あわせて申告しなければなりません。損失だけを抜き出して申告することはできないため、口座ごとの特定口座年間取引報告書で、譲渡損益と配当等の両方を確認してから申告書を作成します。

申告後に選択を変えることはできない

源泉徴収口座の譲渡所得等や配当所得等を申告した後に、それを申告しないことに変更することはできません。反対に、源泉徴収口座の所得を含めずに申告した後で、含めて申告することに変えることもできません。損失を繰り越すかどうかは、最初の確定申告の段階で決めておく必要があります。

配当の課税方式・住民税・扶養判定との関係

繰越控除は、配当の課税方式の選び方や、家族の扶養控除の判定にも関わります。資産家・経営者の方から相談が多い論点を3つ取り上げます。

配当は申告分離課税を選んだものに限られる

上場株式等の配当等を申告する場合は、申告する配当等の全額について、総合課税と申告分離課税のいずれかを選びます。損益通算の相手になるのは申告分離課税を選んだ配当で、総合課税を選んだ配当や申告不要とした配当とは損益通算できません。また、申告不要・申告分離課税・総合課税のいずれによるかは確定申告で選び、その後に修正申告や更正の請求で変更することはできません国税庁 No.1331 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度。

経営者の方でとくに注意したいのが大口株主等です。上場会社の発行済株式等の3%以上を保有する方などが受ける配当は、申告分離課税を選べず総合課税となるため、上場株式等の譲渡損失との損益通算には使えません。総合課税と申告分離課税の選び方は、次の記事で比較しています。

関連コラム上場株式等の配当の申告分離課税|20.315%と総合課税の選び方を税理士が解説▸

住民税の申告と課税

株式等に係る譲渡所得等には、所得税のほかに住民税も課税されます。所得税及び復興特別所得税の確定申告書を提出した方は、改めて住民税の申告書を提出する必要はありません。

源泉徴収口座の所得を住民税だけ申告不要にできるか、といった課税方式の扱いは、所得税の申告内容との関係で整理が必要です。住民税側の実務は、次の記事で詳しく取り上げています。

関連コラム譲渡所得の住民税申告不要は使える?課税方式一致の実務を税理士が解説▸

合計所得金額は繰越控除前の金額で判定

配偶者控除や扶養控除の対象になるかどうかを判定する際の合計所得金額は、配当所得等との損益通算の適用後の金額で、繰越控除の適用前の金額です。繰越控除で税額がかからなくなった年でも、繰越控除前の譲渡益は合計所得金額に含まれます。

たとえば、ご家族の扶養に入っている方が、繰り越した損失を使う前提で大きな譲渡益を申告すると、扶養控除などが使えなくなる場合があります。申告前に、ご家族の控除への影響もあわせて確認しておくことが大切です。

付表の作成と確定申告書等作成コーナーの利用

最後に、申告書類の準備についてまとめます。必要な書類は年によって変わるので、毎年同じ手順で確認するのがおすすめです。

必要な書類

確定申告書 第一表・第二表と、分離課税用の第三表
確定申告書付表 所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)
計算明細書 株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書(譲渡所得等の金額がある年など)
特定口座年間
取引報告書
添付は不要。その年中に1つの特定口座以外で株式等の譲渡がない場合は、添付により計算明細書に代えることができる

確定申告書等作成コーナーでの作成

国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、画面の案内に沿って金額を入力すると、必要な付表や明細書も自動的に作成されます。作成した申告書はe-Taxで送信できるため、前年の付表の繰越額を確認しながら入力すれば、連続申告の手間を抑えられます。

実務では、前年分の申告書控えと付表を手元に置き、繰越損失の残高を引き継いで入力するのが確実です。前年の控えが見当たらない場合は、損失の発生年と残高を確認できる資料をそろえてから作成に進みます。

損失の繰越しは、一度でも手続が途切れると取り戻しにくい制度です。複数の証券会社の口座がある方、配当の課税方式を見直したい方、申告していない年があるかもしれない方は、まずは税理士にご相談ください。

まとめ

上場株式等に係る譲渡損失は、確定申告をすることで配当等との損益通算と、翌年以後3年間の繰越控除に使えます。要点は次のとおりです。

  • 損益通算の相手は、申告分離課税を選択した上場株式等の配当等と特定公社債等の利子等
  • 控除しきれない損失は、翌年以後3年間、上場株式等の譲渡所得等と配当所得等から繰越控除できる
  • 損失が出た年に付表と計算明細書を添付して申告し、その後も連続して申告することが要件
  • 株式を売らなかった年も、損失を繰り越すための申告が必要
  • 古い年の損失から順に、譲渡所得等から先に控除する
  • 源泉徴収口座でも、損失を繰り越すには確定申告が必要で、口座内の配当等もあわせて申告する
  • 一般株式等の譲渡益、相対取引やNISA口座内の損失は対象外

損失が出た年の申告をきちんと済ませ、3年間の申告を続けることが、この制度を使い切るための前提です。ご自身の状況に当てはめた判断に迷う場合は、具体的なケースについて税理士へのご相談をおすすめします。

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参考文献

上場株式等の譲渡損失の繰越控除のよくある質問まとめ

Q.上場株式等の譲渡損失は何年間繰り越せますか?

A.損失が生じた年の翌年以後3年間です。その年の配当等と損益通算してもなお控除しきれない損失が繰越しの対象で、上場株式等の譲渡所得等と配当所得等(配当は申告分離課税を選択したもの)から控除できます。

Q.株式を売らなかった年も確定申告が必要ですか?

A.必要です。上場株式等の譲渡がなかった年も、譲渡損失を翌年へ繰り越すために、付表を添付した確定申告書を提出します。申告が途切れると、その後の年に繰り越した損失を使えなくなります。

Q.源泉徴収ありの特定口座でも繰越控除を受けられますか?

A.受けられますが、確定申告が必要です。源泉徴収口座の譲渡損失を申告する場合は、その口座に受け入れた利子等・配当等も申告不要とはできず、あわせて申告します。

Q.繰越控除に必要な付表の名称は何ですか?

A.「所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」です。損失が生じた年分は「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」もあわせて添付します。確定申告書等作成コーナーでは入力に応じて自動で作成されます。

Q.繰り越した損失を非上場株式の譲渡益から差し引けますか?

A.差し引けません。繰り越された上場株式等の譲渡損失は、一般株式等に係る譲渡所得等の金額から控除することはできません。給与所得や事業所得など他の所得から差し引くこともできません。

Q.2年分の損失が残っているときはどちらから控除しますか?

A.古い年に生じた損失から順に控除します。また、その年に譲渡所得等と配当所得等の両方があるときは、まず譲渡所得等から控除し、控除しきれない分を配当所得等から控除します。

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