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株式の譲渡所得は申告分離課税|上場・非上場の違いと計算を税理士が解説

目次
  1. 株式の譲渡所得にかかる申告分離課税とは
  2. 他の所得と分けて税額を計算する仕組み
  3. 「上場株式等」と「一般株式等」の区分
  4. 上場株式等と一般株式等の間では損益通算できない
  5. 株式の譲渡所得の計算方法
  6. 取得費に含まれるもの
  7. 取得費が分からないときは売却代金の5%
  8. 相続した株式を売るときの取得費加算
  9. 特定口座・一般口座と確定申告の要否
  10. 源泉徴収ありの特定口座なら申告不要も選べる
  11. 源泉徴収ありでも申告が必要になる場面
  12. 上場株式等の譲渡損失の損益通算と3年間の繰越控除
  13. 繰越控除で押さえたい3つの注意点
  14. 繰越控除の計算例
  15. 非上場株式(自社株など)を売るときの注意点
  16. 一般株式等として別枠で計算する
  17. 発行会社に売るとみなし配当になることがある
  18. 自社株の取得費は設立時・増資時の記録から確認する
  19. 実務での取扱い例:自社株を売った年に上場株の損失があったケース
  20. 設例の前提
  21. 「損失と相殺できる」という誤解
  22. 上場株の損失600万円はどう使うか
  23. 高額な譲渡益が出る年に確認したいこと
  24. まとめ
  25. 参考文献
  26. 株式の譲渡所得と申告分離課税のよくある質問まとめ

上場株式を売って利益が出た、あるいは自分が経営する会社の株式(自社株)を後継者に譲った。こうした場面で「株式の売却益にはどう税金がかかるのか」「給与や事業の所得と合算されるのか」「確定申告は必要か」と迷われる方は多くいらっしゃいます。この記事は、株式を売却した個人の資産家・経営者の方に向けて、国税庁タックスアンサーNo.1463が扱う「株式等の譲渡所得の申告分離課税」の仕組みを、実務の目線で整理したものです。

結論から申し上げると、株式等の譲渡所得は、給与所得や事業所得などとは分けて税額を計算する「申告分離課税」です。しかも、上場株式等と一般株式等(非上場株式など)はそれぞれ別の枠で計算するため、上場株式の損失を自社株の譲渡益から差し引くことはできません。以下で、区分の考え方、譲渡所得の計算、口座の種類と申告の要否、損失の繰越控除、非上場株式を売るときの注意点を順にご説明します。

株式の譲渡所得にかかる申告分離課税とは

まずは、株式を売ったときの所得がどのような枠組みで課税されるのかを確認します。ここを押さえておくと、損失の扱いや申告の要否が理解しやすくなります。

他の所得と分けて税額を計算する仕組み

株式等の譲渡による事業所得・譲渡所得・雑所得(あわせて「譲渡所得等」といいます)は、「上場株式等に係る譲渡所得等の金額」と「一般株式等に係る譲渡所得等の金額」に区分し、他の所得の金額と区分して税金を計算する申告分離課税とされています国税庁 No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)。

給与や事業の所得は所得が増えるほど税率が上がる累進税率で計算しますが、株式等の譲渡所得等は別枠で、上場株式等・一般株式等のどちらも税率20%(所得税15%、住民税5%)です。これに復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)が加わるため、実際の負担は合計20.315%になります。税率と住民税の計算については、次の記事で詳しく整理しています。

関連コラム譲渡所得の住民税は何%?長期5%・短期9%と計算方法を税理士が解説▸

「上場株式等」と「一般株式等」の区分

申告分離課税の枠は、売った株式等が「上場株式等」に当たるかどうかで2つに分かれます。主なものは次のとおりです。

上場株式等 金融商品取引所に上場されている株式等(ETF・J-REITを含む)、外国の金融商品市場で売買されている株式等、公募投資信託の受益権、国債・地方債、公募の公社債など
一般株式等 上場株式等以外の株式等。たとえば非上場会社の株式(同族会社の自社株など)、合同会社などの社員の持分など

経営者の方が自社株を売る場合、その会社が上場していなければ、原則として一般株式等の譲渡として計算します。証券会社で売買している上場株式とは、同じ「株式」でも別の枠になる点が出発点です。

上場株式等と一般株式等の間では損益通算できない

上場株式等と一般株式等は、それぞれ別々の申告分離課税です。そのため、上場株式等の譲渡損失を一般株式等の譲渡所得等から控除することはできません。また、一般株式等の譲渡損失も、原則として上場株式等の譲渡所得等から控除することはできません。

さらに、株式等の譲渡損失は、同じ枠の中で他の銘柄の譲渡益と相殺してもなお残る部分を、給与所得など他の所得から差し引くことはできません。反対に、不動産所得などの赤字を株式等の譲渡益から差し引くこともできません。例外として、いわゆるエンジェル税制の対象となる特定中小会社の株式の譲渡損失は、一定の要件のもとで上場株式等の譲渡所得等から控除できる場合があります国税庁 No.1465 株式等の譲渡損失(赤字)の取扱い。

なお、こうした区分は租税特別措置法に定められており、一般株式等の譲渡は第37条の10、上場株式等の譲渡は第37条の11、上場株式等の譲渡損失の損益通算と繰越控除は第37条の12の2が中心となる規定ですe-Gov法令検索 租税特別措置法。

株式の譲渡所得の計算方法

上場株式等・一般株式等のどちらも、譲渡所得等の金額は同じ形の式で計算します。

総収入金額(譲渡価額) − 必要経費(取得費 + 委託手数料等) = 譲渡所得等の金額

総収入金額には、売却代金のほか、償還や解約により交付を受ける金銭等の額も含まれます。この計算を上場株式等と一般株式等で別々に行い、それぞれに税率を掛けて税額を求めます。

取得費に含まれるもの

取得費は、株式等を取得したときに支払った払込代金や購入代金です。購入手数料(その消費税を含む)や名義書換料など、取得のためにかかった費用も取得費に含まれます。同じ銘柄を2回以上に分けて購入し、その一部を売った場合は、総平均法に準ずる方法で求めた1単位当たりの価額をもとに取得費を計算します国税庁 No.1464 譲渡した株式等の取得費。

相続・遺贈・贈与で取得した株式等は、被相続人や贈与者の取得費を引き継ぎます。相続税の計算で使った株式の評価額が、そのまま取得費になるわけではありません。相続した株式の売却については、年金や扶養への影響も含めて次の記事で解説しています。

関連コラム相続した株を売却!税金はいくら?年金や扶養への影響も解説▸

取得費が分からないときは売却代金の5%

相続した株式や、購入した時期が古い株式などで取得費が分からないときは、同一銘柄ごとに、売却代金の5%相当額を取得費とすることも認められています。たとえば300万円で売った株式の取得費が不明なら、15万円を取得費にできます。

売却代金300万円 × 5% = 取得費15万円

ただし、この方法では売却代金の95%が譲渡益として残ります。実務では、証券会社の取引報告書、払込みの記録、相続時の資料などから実際の取得費を確認できないか、先に探しておくことが大切です。

相続した株式を売るときの取得費加算

相続や遺贈で取得した株式などを、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売った場合で、その人に相続税が課税されているときは、相続税額のうち一定金額を取得費に加算できます国税庁 No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例。

この特例は譲渡所得だけに適用があり、株式等の譲渡による事業所得や雑所得には使えません。また、適用を受けるには一定の書類を添えて確定申告をする必要があります。期限を過ぎてから売ると使えなくなるため、相続した株式の売却時期を考えるときは、まずこの期限を確認しておきましょう。

特定口座・一般口座と確定申告の要否

上場株式等を売ったときに申告が必要かどうかは、どの口座で売ったかによって変わります。主な違いは次のとおりです。

口座の種類 譲渡所得等の計算 確定申告
特定口座
(源泉徴収あり)
金融商品取引業者等が計算し、譲渡のつど所得税等を源泉徴収 口座ごとに申告不要を選べる
特定口座
(源泉徴収なし)
金融商品取引業者等が計算し、特定口座年間取引報告書が届く 年間取引報告書を使って申告する
一般口座 取得費や手数料を自分で集計して計算 自分で計算して申告する

源泉徴収ありの特定口座なら申告不要も選べる

特定口座で源泉徴収を選択している場合(源泉徴収口座)は、口座内で上場株式等を売るたびに、譲渡益に15.315%(他に住民税5%)の税率で計算した所得税及び復興特別所得税が源泉徴収されます。この源泉徴収口座内の譲渡による所得は、口座ごとに申告するか申告不要とするかを選択できます。源泉徴収の選択は、その年の最初の譲渡の時までに届け出る必要があり、年の途中で変更することはできません国税庁 No.1476 特定口座制度。

また、令和9年1月1日以後に生ずる所得については、復興特別所得税の税率が1.1%に引き下げられ、防衛特別所得税(所得税の額の1%相当額)が併せて源泉徴収されます。内訳は変わりますが、所得税の額に対する上乗せ分は合わせて2.1%のままです。

源泉徴収ありでも申告が必要になる場面

源泉徴収口座で申告不要を選べるといっても、次のような場合は確定申告が必要です。

  • 他の証券会社の口座など、別の口座の上場株式等の譲渡損益と相殺したい場合
  • 上場株式等の譲渡損失を配当と損益通算したり、翌年以後に繰り越したりしたい場合

複数の証券会社に口座をお持ちの方は、ある口座で利益、別の口座で損失が出ていても、申告をしなければ自動的には相殺されません。具体的な手順は次の記事で解説しています。

関連コラム複数の証券会社の特定口座の損益通算|確定申告の方法を税理士が解説▸

所得税で申告した特定口座の所得を、住民税でどう扱うかも判断が分かれやすい論点です。あわせて確認しておきたい方は、次の記事をご覧ください。

関連コラム譲渡所得の住民税申告不要は使える?課税方式一致の実務を税理士が解説▸

上場株式等の譲渡損失の損益通算と3年間の繰越控除

上場株式等を金融商品取引業者等を通じて売って損失が出た場合は、確定申告により、その年の上場株式等に係る配当所得等の金額(配当所得は申告分離課税を選択したものに限ります)と損益通算できます。それでも控除しきれない損失は、翌年以後3年間にわたって、上場株式等の譲渡所得等や配当所得等の金額から繰越控除できます国税庁 No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除。

繰越控除で押さえたい3つの注意点

  • 一般株式等の譲渡所得等からは控除できない:繰り越した上場株式等の譲渡損失を、自社株など一般株式等の譲渡益と相殺することはできません。
  • 相対取引やNISA口座の損失は対象外:上場株式等であっても、いわゆる相対取引で生じた損失や、NISA口座内で生じた損失は、損益通算も繰越控除もできません。
  • 毎年続けて申告することが前提:損失が生じた年に付表などを添付して申告し、その後も連続して申告する必要があります。上場株式等を売らなかった年も、損失を翌年へ繰り越すための申告が必要です。

繰越控除の計算例

令和8年に上場株式等の譲渡損失が300万円出て、同じ年に申告分離課税を選んだ上場株式等の配当が40万円あったとします。数字は説明のための設例です。

令和8年:譲渡損失300万円 − 配当40万円 = 繰り越す損失260万円
令和9年:売却なし(申告して損失260万円を繰り越す)
令和10年:譲渡益200万円 − 繰越損失200万円 = 課税0円(残り60万円を繰り越す)
令和11年:譲渡益100万円 − 繰越損失60万円 = 課税対象40万円

令和8年の損失を使えるのは令和11年までの3年間です。途中の令和9年に申告を忘れると、令和10年以後に損失を使えなくなるおそれがあります。売却のない年でも申告が必要という点は、実務で見落としが多いところです。

関連コラム上場株式等の譲渡損失の繰越控除|3年間の要件と損益通算を税理士が解説▸

非上場株式(自社株など)を売るときの注意点

同族会社の株式を後継者や他の株主に売る経営者の方は、上場株式とは違う点に注意が必要です。

一般株式等として別枠で計算する

非上場の自社株の譲渡益は、一般株式等の譲渡所得等として計算します。前述のとおり、同じ年に上場株式で損失が出ていても、その損失を自社株の譲渡益から差し引くことはできません。逆に、自社株の譲渡で損失が出ても、原則として上場株式等の譲渡益と相殺することはできません。証券口座の損益と自社株の損益は、最初から別の計算と考えておくと誤りを防げます。

発行会社に売るとみなし配当になることがある

非上場株式を、その発行会社自身に売った場合は注意が必要です。発行会社から受け取った金銭等の額が、その株式に対応する資本金等の額を超えるときは、超える部分は配当所得とみなされて課税されます。この部分は株式の譲渡所得ではなく配当所得として扱われるため、申告分離課税の20.315%で計算できるとは限りません。

ただし、相続や遺贈で取得し、納付すべき相続税額がある方が、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに、その非上場株式を発行会社に売った場合は、みなし配当課税を行わずに全額を譲渡所得の収入金額とする特例があります。この特例を使うには、譲渡する日までに所定の届出書を発行会社に提出する必要があります国税庁 No.1477 相続により取得した非上場株式をその発行会社に譲渡した場合の課税の特例。

自社株の取得費は設立時・増資時の記録から確認する

自社株の取得費は、設立時や増資時の払込金額、他の株主から買い取ったときの代金などです。設立から長い年月がたっていると記録が見つからないこともありますが、取得費が分からないと売却代金の5%で計算することになり、税負担が大きくなります。登記の記録や株主名簿、払込みの記録などを、売却の話が具体化する前に確認しておくことをおすすめします。

実務での取扱い例:自社株を売った年に上場株の損失があったケース

ご相談の多いパターンをもとに、計算の流れを確認します。数字は説明のための設例です。

設例の前提

売った人 同族会社の代表を退いた経営者
自社株の譲渡 令和8年中に、非上場の自社株を後継者に5,000万円で譲渡
自社株の取得費 設立時と増資時の払込金額の合計1,000万円(譲渡費用はなし)
上場株式の損益 同じ年に、証券会社の源泉徴収口座で上場株式の譲渡損失600万円

「損失と相殺できる」という誤解

このご相談では、ご本人は「自社株の利益4,000万円から上場株の損失600万円を引いた3,400万円に税金がかかる」と考えていらっしゃいました。しかし、自社株は一般株式等、証券口座の株式は上場株式等で、両者の間では損益通算ができません。自社株の譲渡益は、損失を差し引かずに計算します。

一般株式等の譲渡所得等:5,000万円 − 取得費1,000万円 = 4,000万円
所得税:4,000万円 × 15% = 600万円
復興特別所得税:600万円 × 2.1% = 12万6,000円
住民税:4,000万円 × 5% = 200万円
合計:600万円 + 12万6,000円 + 200万円 = 812万6,000円

相殺できると考えた場合と比べると、税額の見込みは次のように変わります。

計算の考え方 課税対象 所得税・復興特別所得税・
住民税の合計
誤解(損失600万円を差し引く) 3,400万円 690万7,100円
正しい計算(差し引かない) 4,000万円 812万6,000円

差額は121万8,900円です。納税資金を少なく見積もっていると、翌年の確定申告・納付の時期に慌てることになります。実際の申告では端数処理などがありますので、目安としてご覧ください。

上場株の損失600万円はどう使うか

上場株式の損失600万円は、自社株の譲渡益とは相殺できませんが、無駄になるわけではありません。確定申告をすれば、その年の上場株式等の配当(申告分離課税を選択したもの)と損益通算でき、残りは翌年以後3年間、上場株式等の譲渡益や配当から繰越控除できます。源泉徴収口座で申告不要のままにしておくと、この繰越しは使えません。自社株の申告をするこの機会に、上場株式の損失もあわせて申告しておくことが実務上のポイントです。

高額な譲渡益が出る年に確認したいこと

事業承継やM&Aで自社株を売ると、1年の所得が大きく膨らむことがあります。その場合は、通常の20.315%の計算に加えて、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の対象にならないかを確認しておく必要があります。

この措置は令和5年度税制改正で導入されたもので、その年分の基準所得金額が3億3,000万円を超える個人について、超える部分の金額の22.5%に相当する金額から基準所得税額を差し引いた金額の所得税が課されます。基準所得金額には、申告分離課税の各種所得の金額も含まれ、確定申告不要制度を使える上場株式等の譲渡所得等の金額も含めて判定します国税庁 極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置について。

さらに、令和8年度税制改正の大綱では、この特例の対象となる基準所得金額を1億6,500万円超に引き下げ、税率を30%に引き上げる見直しが示されており、令和9年分以後の所得税に適用するとされています国税庁 令和8年度税制改正の大綱(所得税関係)。大口の譲渡を予定している方は、売却の年がいつになるかで判定が変わる可能性があるため、最新の法令の内容とあわせて確認しておきましょう。

株式の譲渡所得の計算そのものは単純な式ですが、上場か非上場か、どの口座で売ったか、相続した株式か、誰に売ったかによって、申告の要否や税額は大きく変わります。とくに自社株の譲渡は金額が大きく、取得費の確認や売却先の選び方で判断が分かれます。具体的なケースは、まずは税理士にご相談ください。

まとめ

株式等の譲渡所得は、給与所得や事業所得などとは分けて計算する申告分離課税です。上場株式等と一般株式等は別々の枠で計算し、両者の間では損益通算ができません。

  • 譲渡所得等の金額は「譲渡価額−(取得費+委託手数料等)」で計算する
  • 税率は上場株式等・一般株式等とも20%(所得税15%・住民税5%)で、復興特別所得税を含めると20.315%
  • 取得費が分からないときは、同一銘柄ごとに売却代金の5%を取得費にできる
  • 源泉徴収ありの特定口座は申告不要を選べるが、口座間の相殺や損失の繰越しには申告が必要
  • 上場株式等の譲渡損失は、配当と損益通算し、翌年以後3年間繰り越せる(毎年の申告が前提)
  • 非上場株式を発行会社に売ると、みなし配当として課税されることがある

売却前に税額を試算しておくと、納税資金の準備や売却時期の判断がしやすくなります。自社株の譲渡や大口の売却を検討されている方は、まずは税理士にご相談ください。

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参考文献

株式の譲渡所得と申告分離課税のよくある質問まとめ

Q.株式の譲渡所得は給与所得と合算して課税されますか?

A.合算されません。株式等の譲渡所得等は、上場株式等と一般株式等に区分したうえで、他の所得と分けて税額を計算する申告分離課税です。税率はどちらも20%(所得税15%、住民税5%)で、復興特別所得税を含めると20.315%です。

Q.上場株式の損失を非上場株式(自社株)の譲渡益と相殺できますか?

A.できません。上場株式等と一般株式等は別々の申告分離課税のため、上場株式等の譲渡損失を一般株式等の譲渡所得等から控除することはできません。一般株式等の譲渡損失も、原則として上場株式等の譲渡所得等から控除できません。

Q.源泉徴収ありの特定口座で売った場合も確定申告が必要ですか?

A.源泉徴収口座内の譲渡による所得は、口座ごとに申告不要を選べます。ただし、他の口座の譲渡損益と相殺する場合や、上場株式等の譲渡損失の損益通算・繰越控除を受ける場合は確定申告が必要です。

Q.上場株式等の譲渡損失はいつまで繰り越せますか?

A.損失が生じた年の翌年以後3年間です。損失が生じた年に付表などを添付して確定申告し、その後も連続して申告する必要があります。上場株式等を売らなかった年も、繰り越すための申告が必要です。

Q.株式の取得費が分からないときはどうすればよいですか?

A.同一銘柄ごとに、売却代金の5%相当額を取得費とすることが認められています。ただし譲渡益が大きくなりやすいため、取引報告書や払込みの記録などで実際の取得費を確認できないか先に探すことをおすすめします。

Q.非上場株式を発行会社に売った場合も申告分離課税ですか?

A.発行会社から受け取った金銭等の額のうち、その株式に対応する資本金等の額を超える部分は配当所得とみなされて課税されます。相続で取得した非上場株式を一定期間内に発行会社に売る場合は、届出書の提出により、全額を譲渡所得の収入金額とする特例があります。

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