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上場株式等の配当の申告分離課税|20.315%と総合課税の選び方を税理士が解説

目次
  1. 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度とは
  2. 他の所得と分けて税額を計算する仕組み
  3. 配当所得の金額の計算方法
  4. 上場株式等の配当の源泉徴収
  5. 配当所得の3つの課税方式
  6. 総合課税(配当控除が使える)
  7. 申告分離課税(譲渡損失と損益通算できる)
  8. 申告不要(源泉徴収で課税関係が完結する)
  9. 3つの方式の比較
  10. 課税所得の水準ごとの選び方
  11. 所得税の税率と配当控除から見た有利不利の目安
  12. 上場株式の譲渡損失がある年の考え方
  13. 選択するときの決まりごと
  14. 実務で迷いやすい注意点
  15. 大口株主等(発行済株式の3%以上)の配当は対象外
  16. 所得税と住民税の課税方式は一致させる(令和6年度分以後)
  17. 合計所得金額への影響(扶養・各種控除の判定)
  18. 高額所得者の負担の適正化措置
  19. 実務での取り扱い(設例)
  20. 設例1 課税所得1,500万円の経営者が上場株式の配当200万円を受け取った場合
  21. 設例2 扶養親族である親が配当70万円を申告した場合
  22. 判断に迷うときの考え方
  23. 株式の譲渡益との関係
  24. まとめ
  25. 参考文献
  26. 上場株式等の配当の申告分離課税のよくある質問まとめ

上場株式の配当を受け取ると、証券会社から届く取引報告書には「20.315%」の源泉徴収が記載されています。「このまま何もしなくてよいのか」「確定申告をしたほうが得なのか」「総合課税と申告分離課税は何が違うのか」と迷われる方は少なくありません。この記事は、上場株式の配当を受け取っている経営者・資産家・個人投資家の方に向けて、国税庁タックスアンサーNo.1331が扱う「上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度」を、課税方式の選び方という実務の目線で整理したものです国税庁 No.1331 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度。

結論から申し上げると、上場株式等の配当は「総合課税(配当控除あり)」「申告分離課税(税率20.315%・譲渡損失との損益通算あり)」「申告不要(源泉徴収で完結)」の3つから選べます。目安として、課税所得が900万円を超える水準では申告分離課税、課税所得が695万円未満の水準では総合課税が有利になりやすく、上場株式の譲渡損失がある年は申告分離課税で損益通算するのが基本です。ただし、発行済株式の3%以上を持つ大口株主等の配当はこの選択ができないほか、申告すると合計所得金額が増えて扶養などの判定に影響する点にも注意が必要です。以下で順にご説明します。

上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度とは

まずは、上場株式等の配当にどのような課税の選択肢があるのか、制度の骨格を確認します。ここを押さえておくと、後半の「どれを選ぶか」の判断がしやすくなります。

他の所得と分けて税額を計算する仕組み

配当所得は原則として給与所得や事業所得などと合算する総合課税の対象ですが、上場株式等の配当等(大口株主等が受けるものを除きます)については、総合課税に代えて、他の所得の金額と区分して税金を計算する申告分離課税を選択できます。申告分離課税の税率は20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、地方税5%)です。

なお、令和9年1月1日以後に生ずる所得については、復興特別所得税の税率が1.1%に引き下げられ、あわせて防衛特別所得税が課されます。ただし合計の税率に変更はないため、源泉徴収や申告分離課税の負担が20.315%であることは変わりません。

配当所得の金額の計算方法

配当所得の金額は、源泉徴収税額を差し引く前の収入金額から、株式などを取得するための借入金の利子を差し引いて計算します国税庁 No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)。

収入金額(源泉徴収税額を差し引く前の金額) − 株式などを取得するための借入金の利子 = 配当所得の金額

差し引ける借入金の利子は、その年における元本の保有期間に対応する部分に限られます。また、譲渡した株式に係るものや、確定申告をしないことを選択した配当に係るものは差し引けません。借入れで株式を取得している資産家の方は、申告不要を選ぶとこの利子を使えなくなる点を覚えておきましょう。

上場株式等の配当の源泉徴収

上場株式等の配当等は、支払の際に次の税率で源泉徴収されます。

上場株式等の配当等
(大口株主等を除く)
所得税および復興特別所得税15.315%(ほかに地方税5%)=合計20.315%
大口株主等が受ける
上場株式等の配当等
所得税および復興特別所得税20.42%(地方税なし)

源泉徴収された所得税等は、確定申告をする場合には、その年分の納付すべき所得税額等の計算で差し引かれます。一方、確定申告不要制度を選んだ配当の源泉徴収税額は、所得税額から差し引くことはできません。

配当所得の3つの課税方式

「どれを選んでも結局20.315%なのでは」と思われがちですが、3つの方式は税率だけでなく、使える控除や損益通算、合計所得金額への算入の有無が異なります。国税庁の整理をもとに、違いを1つずつ確認します。

総合課税(配当控除が使える)

総合課税は、配当所得を給与所得や事業所得などと合計し、累進税率で所得税額を計算する方法です。所得税の税率は5%から45%の7段階に区分されています国税庁 No.2260 所得税の税率。

総合課税を選んだ配当所得には、一定のものを除いて配当控除という税額控除が適用されます。配当控除を受けられるのは、日本国内に本店のある法人から受ける剰余金の配当などで、確定申告において総合課税の適用を受けた配当所得に限られます。控除額は、その年分の課税総所得金額等が1,000万円以下の部分に対応する配当所得は10%、1,000万円を超える部分に対応する配当所得は5%(剰余金の配当等の場合)で、算出税額が限度です国税庁 No.1250 配当所得があるとき(配当控除)。

外国法人から受ける配当等や、投資法人(J-REITなど)から支払を受ける配当等は配当控除の対象になりません。保有銘柄に外国株式やREITが多い方は、総合課税を選んでも配当控除の効果が出にくい点に注意しましょう。

申告分離課税(譲渡損失と損益通算できる)

申告分離課税は、配当所得を他の所得と分けて、一律20.315%で税額を計算する方法です。所得がいくら多くても税率は上がりません。ただし、申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得には、配当控除の適用はありません。

その代わり、上場株式等の譲渡損失との損益通算ができます。上場株式等を金融商品取引業者等を通じて譲渡したことなどにより生じた譲渡損失の金額は、確定申告により、申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得等の金額と損益通算でき、控除しきれない損失は翌年以後3年間繰り越せます国税庁 No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除。相対取引で生じた譲渡損失や、NISA口座内の譲渡損失は対象外です。

関連コラム特定口座の譲渡損失は配当所得と損益通算・繰越できる?条件を解説▸

申告不要(源泉徴収で課税関係が完結する)

上場株式等の配当等(大口株主等が受けるものを除きます)は、金額の大小を問わず、確定申告をせずに済ませることが認められています。この仕組みを確定申告不要制度といい、1回に支払を受けるべき配当等の額ごと(特定口座の源泉徴収口座に受け入れた配当等は口座ごと)に選択できます。

申告不要を選ぶと、20.315%の源泉徴収だけで課税関係が終わり、配当の金額は合計所得金額に含まれません。手間がかからない一方で、配当控除も、譲渡損失との損益通算も使えません。

3つの方式の比較

ここまでの違いを、国税庁の整理に沿って表にまとめます。右の欄は「総合課税/申告分離課税/申告不要」の順に記載しています。

税率 累進税率(所得税5%〜45%)/所得税等15.315%・地方税5%/源泉徴収のみ(20.315%)
配当控除 あり/なし/なし
上場株式等の譲渡損失との
損益通算
なし/あり/なし
借入金利子の控除 あり/あり/なし
扶養控除等の判定
(合計所得金額)
含まれる/含まれる/含まれない

見落としやすいのは最後の行です。申告分離課税は「分離」という名前から合計所得金額に入らないと思われがちですが、申告分離課税を選んだ配当も合計所得金額に含まれます。合計所得金額に含めないのは申告不要を選んだ場合だけです。

関連コラム配当控除とは?計算方法と10%・5%の控除率、対象外の配当を税理士が解説▸

課税所得の水準ごとの選び方

「結局、自分はどれを選べばよいのか」という疑問に答えるため、所得税の税率と配当控除の関係から、課税所得の水準ごとの目安を整理します。

所得税の税率と配当控除から見た有利不利の目安

総合課税で配当に実質的にかかる所得税は、おおまかに「その配当が上乗せされる部分の税率−配当控除の率」で考えられます。申告分離課税の所得税は15%(復興特別所得税を除く)ですので、これと比べます。下の表の左欄は、配当を含めた課税総所得金額等の水準です。

195万円未満 税率5%−配当控除10%で実質負担なし(控除は算出税額が限度)。総合課税が有利になりやすい
195万円以上330万円未満 税率10%−配当控除10%で実質0%。総合課税が有利になりやすい
330万円以上695万円未満 税率20%−配当控除10%で実質10%。総合課税が有利になりやすい
695万円以上900万円未満 税率23%−配当控除10%で実質13%。総合課税がやや有利(差は小さい)
900万円以上1,000万円以下 税率33%−配当控除10%で実質23%。申告分離課税が有利
1,000万円超の部分 税率33%〜45%−配当控除5%で実質28%〜40%。申告分離課税が有利

この表は所得税だけを比べた目安で、復興特別所得税や住民税、所得控除の金額、外国株式など配当控除の対象外となる配当の有無によって結果は変わります。とくに総合課税を選ぶと住民税も総合課税で計算されるため、実際の判断は住民税を含めた合計額で試算することをおすすめします。

上場株式の譲渡損失がある年の考え方

同じ年に上場株式の売却で損失が出ている場合や、前年以前3年内の繰越損失が残っている場合は、課税所得の水準にかかわらず申告分離課税を選んで損益通算するのが基本です。損失の範囲内であれば配当に対する税額がゼロになり、源泉徴収された税額が還付されます。

なお、源泉徴収口座に配当を受け入れている場合は、確定申告をしなくても同一口座内の譲渡損失と損益通算されます国税庁 株式・配当・利子と税。損失が出た口座と配当を受け取った口座が別々の場合や、複数の証券会社を使っている場合には、確定申告をしないと口座をまたいだ相殺ができません。

関連コラム複数の証券会社の特定口座の損益通算|確定申告の方法を税理士が解説▸

選択するときの決まりごと

課税方式の選択には、実務で誤解されやすい決まりがいくつかあります。

  • 申告する上場株式等の配当等は、その全額について総合課税か申告分離課税のどちらか一方を選ぶ(一部の銘柄だけ総合課税、残りを申告分離課税とすることはできない)
  • 申告不要は、1回に支払を受ける配当等ごと(源泉徴収口座は口座ごと)に選べるため、「申告する配当」と「申告しない配当」を分けることはできる
  • 確定申告で選択した方法、または選択しなかった方法は、その後の修正申告や更正の請求で変更できない

とくに3つ目は重要です。申告期限後に「総合課税にしておけば還付が多かった」と気づいても、更正の請求で総合課税へ切り替えることはできません。申告前に方式ごとの税額を比べておくことが欠かせません。

実務で迷いやすい注意点

ここからは、経営者・資産家の方からご相談が多い論点を取り上げます。制度の原則を知っていても、ここで判断を誤ると想定外の税負担や控除の取りこぼしにつながります。

大口株主等(発行済株式の3%以上)の配当は対象外

大口株主等とは、内国法人の発行済株式等の総数等の3%以上に相当する株式等を持つ個人をいいます。さらに、上場株式等の配当等のうち令和5年10月1日以後に支払を受けるものは、本人が単独で3%未満でも、本人を判定の基礎となる株主とした場合に同族会社に該当する法人の持株を合算して3%以上になるときは、大口株主等に含まれます。

大口株主等が受ける上場株式等の配当等は総合課税の対象となり、申告分離課税や確定申告不要制度(少額配当である場合を除きます)を選ぶことはできません。上場会社の創業家や、資産管理会社を通じて自社株を保有している経営者の方は、個人と資産管理会社の持株を合わせた割合を必ず確認しましょう。

所得税と住民税の課税方式は一致させる(令和6年度分以後)

令和6年度の個人住民税から、上場株式等に係る配当所得等について、所得税等の確定申告で選択した総合課税、申告分離課税または確定申告不要制度の課税方式が、個人住民税においても同様の課税方式となりました国税庁 お知らせ。

つまり、所得税で総合課税を選んで還付を受けると、住民税も総合課税で計算されます。所得税だけを見て方式を決めず、住民税を含めた負担で判断することが大切です。住民税の扱いを含めた課税方式一致の実務は、次の記事でも整理しています。

関連コラム譲渡所得の住民税申告不要は使える?課税方式一致の実務を税理士が解説▸

合計所得金額への影響(扶養・各種控除の判定)

先ほどの比較表のとおり、総合課税でも申告分離課税でも、申告した配当は合計所得金額に含まれます。扶養親族に当たるかどうかは年間の合計所得金額で判定され、令和8年分から適用される金額は62万円以下です国税庁 No.1180 扶養控除。

そのため、扶養に入っている親族が配当を申告すると、源泉徴収税額の還付を受けられても、扶養している側の扶養控除が使えなくなる場合があります。「還付があるから申告したほうが得」と単純に決めず、世帯全体の税額で判断する必要があります。

高額所得者の負担の適正化措置

令和7年分からは、基準所得金額が3億3,000万円を超える場合、その超える部分の22.5%相当額が通常の所得税及び復興特別所得税を上回るときに、上回る部分の所得税額が加算されます。この基準所得金額には、確定申告を要しない配当所得等も含めて判定します。配当や株式の譲渡益が非常に大きい方は、申告不要を選んでもこの判定から外れない点にご注意ください。

実務での取り扱い(設例)

ここでは、数字を置いた設例で判断の流れを確認します。いずれも説明のための架空の数字で、復興特別所得税・住民税・端数処理は省略した所得税の目安です。

設例1 課税所得1,500万円の経営者が上場株式の配当200万円を受け取った場合

役員報酬などによる課税所得が1,500万円の経営者が、上場株式の配当200万円(すべて国内法人の剰余金の配当)を受け取ったとします。総合課税にすると課税総所得金額等は1,700万円になり、配当200万円はすべて税率33%の部分に上乗せされます。配当控除は、課税総所得金額等のうち1,000万円を超える部分(700万円)に対応する配当所得なので5%です。

総合課税の所得税の増加:配当200万円 × 33% = 66万円
配当控除:配当200万円 × 5% = 10万円
総合課税の実質負担:66万円 − 10万円 = 56万円
申告分離課税の所得税:配当200万円 × 15% = 30万円

配当200万円に対する所得税の目安を並べると、次のとおりです。

総合課税 56万円
申告分離課税 30万円

この水準では、総合課税を選ぶと所得税の負担が26万円多くなります。申告分離課税と申告不要の所得税はどちらも15%なので、譲渡損失や借入金利子が無ければ、手間の少ない申告不要のままにしておくのも合理的な選択です。反対に、同じ年に上場株式の売却損があれば、申告分離課税で申告して損益通算するのが有利になります。

設例2 扶養親族である親が配当70万円を申告した場合

同居している75歳の親を扶養している経営者(所得税の税率33%の水準)がいるとします。親は上場株式の配当70万円を受け取っていますが、配当以外に所得はありません。申告不要のままであれば、配当は合計所得金額に含まれず、親は扶養親族のままです。

ところが、親が還付を目的に総合課税で申告すると、合計所得金額が70万円となり62万円を超えるため、扶養親族の要件を満たさなくなります。経営者は同居老親等の扶養控除58万円を使えなくなり、所得税は次のように増えます。

扶養控除がなくなることによる所得税の増加:58万円 × 33% = 19万1,400円

親の側では源泉徴収税額の還付を受けられる可能性がありますが、配当70万円に対する源泉徴収の所得税等は10万7,205円(70万円×15.315%)ですので、還付額は多くてもこの金額までです。世帯全体で見ると、申告しないほうが有利になるケースです。実務では、このように申告するかどうか自体を世帯単位で判断することが大切です。

判断に迷うときの考え方

課税方式の選択は、本人の課税所得の水準、譲渡損失の有無、借入金利子の有無、大口株主等に当たるか、扶養の判定、住民税を含めた負担という複数の要素の組み合わせで決まります。しかも、一度申告した方式は後から変更できません。申告前に方式ごとの税額を並べて比べることが、取りこぼしを防ぐいちばんの方法です。具体的なケースは、まずは税理士にご相談ください。

株式の譲渡益との関係

配当の申告分離課税は、株式の譲渡所得の申告分離課税と同じ税率20.315%で、上場株式等の枠の中で損益通算・繰越控除がつながっています。譲渡益の計算方法や、上場株式等と非上場株式等の区分については、次の記事をあわせてご覧ください。

関連コラム株式の譲渡所得は申告分離課税|上場・非上場の違いと計算を税理士が解説▸

まとめ

上場株式等の配当は、総合課税・申告分離課税・申告不要の3つから課税方式を選べます。税率だけでなく、配当控除、譲渡損失との損益通算、合計所得金額への算入が方式ごとに違うため、ご自身の状況に合わせて選ぶことが大切です。

  • 申告分離課税の税率は20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、地方税5%)で、配当控除は使えない
  • 申告分離課税を選ぶと、上場株式等の譲渡損失と損益通算でき、残りは翌年以後3年間繰り越せる
  • 所得税だけで見ると、課税所得900万円超の水準では申告分離課税、695万円未満の水準では総合課税が有利になりやすい
  • 発行済株式の3%以上を持つ大口株主等(同族会社の持株を合算して判定する場合を含む)の配当は総合課税のみ
  • 令和6年度分以後、住民税の課税方式は所得税で選んだ方式と一致する
  • 総合課税・申告分離課税で申告した配当は合計所得金額に含まれ、扶養などの判定に影響する
  • 確定申告で選んだ方式は、修正申告や更正の請求で変更できない

配当の金額が大きい方ほど、課税方式の選び方で手取りが変わります。毎年の確定申告の前に試算を行い、判断に迷う場合は、まずは税理士にご相談ください。

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参考文献

上場株式等の配当の申告分離課税のよくある質問まとめ

Q.上場株式等の配当の申告分離課税の税率は何%ですか?

A.20.315%です。内訳は所得税および復興特別所得税15.315%、地方税5%です。令和9年分以後は復興特別所得税の税率が下がり防衛特別所得税が加わりますが、合計の税率は変わりません。

Q.申告分離課税を選ぶと配当控除は受けられますか?

A.受けられません。配当控除は確定申告で総合課税を選んだ配当所得に限られ、申告分離課税や申告不要を選んだ配当は対象外です。

Q.総合課税と申告分離課税はどちらが有利ですか?

A.所得税だけで見ると、課税所得が695万円未満の水準では配当控除がある総合課税、900万円を超える水準では申告分離課税が有利になりやすいといえます。住民税も同じ方式で計算されるため、実際には住民税を含めた合計で比べて判断します。

Q.発行済株式の3%以上を持っている場合も申告分離課税を選べますか?

A.選べません。大口株主等が受ける上場株式等の配当等は総合課税の対象です。令和5年10月1日以後の配当は、本人と同族会社に該当する法人の持株を合算して3%以上となる場合も大口株主等に含まれます。

Q.所得税は申告分離課税、住民税は申告不要にできますか?

A.できません。令和6年度の個人住民税から、上場株式等の配当所得等は所得税等の確定申告で選択した課税方式が住民税にもそのまま適用されます。

Q.申告した後で課税方式を変更できますか?

A.変更できません。確定申告で選択した方法、または選択しなかった方法は、その後の修正申告や更正の請求で変更できないため、申告前に方式ごとの税額を比べておくことが大切です。

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